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磯フカセ釣りで92cmヒラマサ獲った!【長崎・大瀬戸】ゲストに良型クロにイサキ

TSURINEWS

ヒラマサ(提供:週刊つりニュース西部版APC・平山康弘)

2月上旬、久しぶりに帰ってくる息子夫婦に食べさせる魚をひとつ仕入れるかと、ヒラマサ狙いに長崎・西海・大瀬戸へ行ってきた。

大瀬戸沖磯でヒラマサ狙い

今回はエサの下準備をする時間がなかったので、カゴ釣りではなく、以前三瀬でやっていたフカセヒラマサを大瀬戸バージョンに手を加えて狙う。オキアミボイル2角にG‐MAX1袋、瀑飛半袋。これを2回分準備した。

港へ向かうと爆風が吹いて湾の中まで白波が立っている。そんな中で私が上げてもらったのは大角力(おおずもう)のスベリ。

「スベリ」釣り場(提供:週刊つりニュース西部版APC・平山康弘)

ウネリが上がってくるかもしれないので荷物は上の方に上げてまずはまきエサ作り。仕掛けを作りながらまきエサを切らさずパラパラと足元に入れておく。

48cm口太グロをキープ

いよいよスタート。右から回り込んでくる風が強烈でサオを持っていかれそうになるが足元の払い出しとサオ2本ほど先の潮筋を丹念に攻めていく。

全層で狙っていたのだがエサが取られないのでタナを調整するために発泡セルウキをハリスの半分のところに打って流していると、モヤモヤっと入り48cmのメタボな口太(クチブト)グロが白子を出しながら上がってきた。腹パンのおいしそうな魚がキープできた。

次は本命だと願いながらタナを変え、流すコースを変え狙うがエサが取られず昼を迎える。

大瀬戸の魚影はすごい

マダイでも狙おうとオレガ尾長55に5号ラインを巻いたトーナメント尾長をセット。ハリスは万が一のヒラマサを考え8号を結びたかったが、6号をトリプルエイトノットで結んで鬼掛夜尾長グレ14号をセット。ウキは弁慶0のカン付きバージョンを全層ホルダーの60でセットして釣り開始。

ヒラマサ仕掛け(提供:週刊つりニュース西部版APC・平山康弘)

足元からサオ1本先に投入し、まきエサをかぶせる。すると、浮力による沈み方とは違うスピードでウキが引き込まれていく。アワセを入れるとガツンと衝撃。

まさかの1投目、左に走る相手にレバーで少しラインを出しながら体勢を整えるが、まもなくサオ先が軽くなった。

気を取り直して、もう一度同じパターンで流すとまたもやすぐにアタリ。今度こそはとやり取り開始。70cmクラスのマダイなら止め切るタックルだがやはりヒラマサはすごい!ドラグとレバーでロッドのパワーギリギリで耐える。が、やはりここでアタっているヒラマサのサイズがえげつない。1mmも巻き取れずにハリス切れ。

92cm7kgヒラマサに対面

タックルチェンジはせずに再々チャレンジ。これでまたアタってしまうから大瀬戸の魚影はすごい。

先ほどは下に走られたからラインブレイクしたと勝手に解釈して今度はロッドを真横に極力キープして優しく刺激を与えないやり取りを心がける。

これがうまくいったのか瀬ギワにも底にも走らず段々と弱まってくるまで切られずにキープできた。じわじわと沖から寄せることができ足元にウキが見えギラリと魚体が海面下に鈍く光る。

ラストの突っ込みや反転に気をつけて浮いてきた魚体はまぎれもないデカマサ。70cm枠とはいえ1人でタモに収めるのにもひと苦労。磯に上げて測ってみると92cmだったが(7kgジャスト)、体高がある堂々たる体躯(たいく)にしびれて大満足。

筆者にきたヒラマサ92cm(提供:週刊つりニュース西部版APC・平山康弘)

イサキ狙い4連発

これ以上ヒラマサを釣ってもどうにもできないし、残り時間も2時間を切ったので船からモンスタートルクをレンタルしてきていたのでクロ・イサキを狙うことにする。

ラインはセミフロートSPインパルス2.5号にハリスはハリスト2.5号、ハリは瞬貫尾長グレ7.75号をセットし、G6のガン玉を直結部に1個、ハリスの真ん中にG7を打つ。ウキはオレガから移した。

オキアミボイルをつけサオ2本先へ投入。クロ用に作ってきたまきエサを足元にたっぷり入れながらじわりと沈めて探っていると指先をバリバリっと弾くアタリ。ロッドを立てると軟らかく引きを受け止める。

初めてのサオで相手のサイズはよく分からないが船長が言ったように唯牙を彷彿させるロッド調子。30cmちょいのイサキだったがひょいとぶり上げた。

クロは不在のようだが潮の中を流すとイサキ4連発。これで1人1尾ずつ食べられるからこれで満足。

納竿間際にヒラマサヒット!

マダイかクロはいないかと少し釣座を移動し右の深場を狙う。仕掛けを入れた後、「回収は午後3時だったかな?」とふとあやふやな思いで船長に確認の電話を入れる。

するとバチバチっとラインの出を調整していた指先がものすごい勢いで弾かれた。慌てて携帯をポケットに仕舞い、少しラインを出し、なんとかベールを戻して戦闘開始。

といってもクロ仕掛けなので、先日ヒラマサを次男が釣った時に壊れたトーナメント3000LBDが頭をよぎる。しかもロッドは借り物。ただ次男は8分で7kgを上げたので、頑張ればなんとかなるかもと変な自信が頭をよぎる。

モンスタートルクはきれいな曲線を描いてヒラマサの走りを受け止めている。刺激を与えず、できるだけ走らせず、潜らせずがやり取りのキモ。極力ロッドを寝かせて、走られた場合も沖に行くように、体もサオも極力寝かせてサオ先を沖に向かせるように優しく絞り込む。ゆっくりと絞り上げる。

ヒラマサの動きに全集中して絞り上げた分を少しずつ巻き取っていく。「次男がおったら動画回してもらえるのになぁ」などと相手の動きに集中しながらも妄想が広がる時間が長い。

15分間の攻防の結末は・・・

少しずつ 少しずつ時折走られそうになりながらもロッドワークとレバー操作でなんとか体力をそいで寄せてくる。たぶん10分以上やり取りしているので、そろそろ弱ったのだろうか。じわじわだが寄ってきてラインの角度が足元を向いてきた。後は少しずつ浮かせにかかるだけ。

右の張り出しの方に走られないようにロッド角度に気をつけながら寄せてくる。ちょうどロッドの真下まで寄せてきたので、あと少しというところで足元に突っ込みだした。

ロッドの曲がりがやばいところまで来た。借り物の新品ロッドを折るわけにはいかない。仕方なく少しずつ少しずつラインを出さざるを得ず4回ほどズルッズルっと30cmもないほどだがラインを出した。そのため瀬にハリスが触れてしまったのかロッドが空を切ってしまった。

時計を見ると午後2時45分、15分ほどの格闘時間だった。破れてはしまったが、すばらしいロッドにパワー負けしないラインやハリ、ドラマを与えてくれた豊かな海と船長に感謝である。

<週刊つりニュース西部版APC・平山康弘/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース西部版』2024年3月1日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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