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神奈川県藤沢市 聖火リレー 公道中止に 代替式典も観覧不可〈藤沢市〉

タウンニュース

セレモニーイベントが行われる辻堂神台公園

藤沢市でも今月28日に開催予定だった東京五輪聖火リレーの公道走行が中止されることになった。新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、11日、黒岩祐治県知事が表明した。関係者らは「安心安全のためなら仕方がない」と理解を示す一方、準備が水の泡になってしまったことへの落胆は隠せず、複雑な思いが交錯した。

安全優先理解も関係者複雑

28〜30日まで県内15市町の23区間でトーチをつなぐ予定だった聖火リレーのうち、市内ルートは初日のゴールを飾る2区間。「江の島北緑地広場〜西浜歩道橋付近」、「湘南高校前信号〜辻堂神台公園」で、県実行委やパートナー企業が選出した計約20人が走行する予定だった。9日には俳優で歌手の加山雄三さんが辞退を表明していた。

公道走行の中止に伴い交通規制がなくなり、沿道整理などを担う予定だったボランティアの活動も中止に。一部市民団体が市に中止を要請していた中学生による「サポートランナー」の参加もなくなる。

公道走行の代替措置として、28日にはセレブレーション会場の辻堂神台公園で走行予定者が聖火を受け渡す「トーチキス」を実施予定。他市町のランナーを含む約90人が参加する予定だが、県オリンピック・パラリンピック課によると感染拡大防止のため一般観覧は行わない。会場の入場制限方法などは今後検討するという。

辻堂で走行予定だった永井洋一さん(64)は「非常に残念。人生の節目に五輪に携わりたいと、本番に向けてトレーニングを積んできた」と肩を落とす。長年活性化に取り組んできた場所での走行だっただけに落胆は大きかったが「せめてセレモニーだけでも楽しみたい」と前を向いた。

ミニセレブレーションが行われる予定だった江の島では、関係者ら約270人が江の島大橋で東京五輪音頭を踊り、走者を送り出す催しを企画。参加者は練習を重ね、浴衣など揃いの衣装も新調していたという。

江の島婦人部さざ波会会長の片野敏枝さん(67)は「久しぶりに踊りをお披露目できるのを楽しみにしていたのでとても残念。この状況だから仕方がないけれど」。2年前から運営委員会を立ち上げ準備を進めてきた江の島振興連絡協議会と市観光協会の湯浅裕一会長(70)は「実現できていたら携わった人の一生の思い出に残る催しになったと思う。決定はやむをえないが、参加した人たちの努力が無駄にならないよう、別にお披露目できる機会を考えていきたい」と話した。

ライブサイト設置も断念

県は11日、大会期間中に片瀬東浜海水浴場でパブリックビューイング(PV)などを行う「ライブサイト」についても中止すると発表。市も同日、大会組織委と共催するライブサイトの中止を発表した。

市では五輪と一部パラリンピック期間中、藤沢市役所の地下広場と市役所前広場に大型スクリーンを設置し、セーリング競技を中心に中継をする予定だった。

鈴木恒夫市長はこの日の会見で「コロナ禍での感染症対策やワクチン接種の早期実現が最優先と考えた」と中止の理由を説明。「五輪にとどまらず、市民と一緒に将来のまちづくりへの機運を高める機会としても期待していただけに残念」と述べた。市は今後、競技のオンライン配信などが可能か、代替措置を検討していくとしている。

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