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アニメ「艦これ」2期に高まる期待と不安 「黒歴史」を乗り越えられるか?

キャリコネニュース

ツイッターより

今度こそ、期待して良いのだろうか。1月初頭、『艦隊これくしょん?艦これ?』のテレビアニメ2期の制作が発表された。2022年秋公開の予定だという。

2期といっても、ストーリーはアニメ1期(2015年放送)の続きではないようで、ネット上ではさっそく「アニメ1期は、黒歴史扱いか」などとツッコミが入って盛り上がっていた。(文:昼間たかし)

もう忘れたいアニメ1期

どんな人気のシリーズでも、いつかは衰退する宿命にある。その中で「艦これ」は、数少ないロングテールだ。2015年にアニメ(1期)の放送が始まった頃、KADOKAWA取締役会長の角川歴彦氏に「(艦これ人気は)アニメ化でピークになりそうですか?」と水を向けたところ、「いや、艦これはまだまだ伸びますよ」という、力強い答えが返ってきた。

なるほど、その後のメディアミックス展開で「艦これ」は大きく伸びた。でも、まさか2022年になって、アニメ2期が作られるほどの人気とは。ここまでとは、誰も予想できなかっただろう。

ただ、「艦これ」において、アニメ1期は黒歴史といえる。

アニメ1期は原作ゲームに準じたストーリーで、在りし日の艦艇の魂を持つ「艦娘」が、広大なる海に突如出現した謎の脅威「深海棲艦」と戦うという設定だった。

筆者は当初、アニメ版に期待していなかった。キャラ人気がメインのコンテンツなのだから、登場人物が撃沈(戦死)するような展開にはならず、それゆえ戦闘シーンにも緊張感がなくなるだろうと考えていたからだ。

予測は大きく外れた。

序盤、第3話のラストで、人気キャラの如月が轟沈したのである。「キャラ命」の作品なのに、ストーリー展開のため、重要キャラを容赦なく早期離脱させた。筆者はこのとき、良い物語を紡ごうという、制作陣の決意を感じた気がした。

しかし、その期待は見事に裏切られた。続く第4話は悲しみも早々に、なんとギャグ回。以降、戦争しているのか、仲良く喧嘩してるのかグダグダな展開が最後まで続いたのである。

艦娘たちに指示を出す「提督」の扱いも謎だった。「影」として描かれ、セリフもなし。存在感を出したいのか消したいのか、まったくわからなかった。これなら、最初から出さないほうがよかった……と思っていたら、案の定、続編の劇場版ではすっかり存在が消えていた。

もう一つ残念だったのが、制作陣がゲームの基本的な設定をちゃんと把握していないのではないか、と感じられる点がしばしばあったことだ。個人的には、とても良作という評価はできなかった。

本来、「起爆剤」であるはずのアニメが期待どおりでなくても、シリーズ全体とすれば成長を続けたのだから、「艦これ」の底力はわかってもらえるだろう。

2期目はどうなる?

さて、「アニメ2期」だ。ちょくちょく史実に沿った展開をすることもある「艦これ」だが、もし時雨・山城が史実をなぞると、その結末は悲惨なことが予想される。なぜなら、時雨・山城の所属する西村艦隊はレイテ沖海戦で、米軍に完敗するからだ。艦隊は次々と沈没し、最期に残るのは時雨だけである。

もしそうなら、かなりの欝展開である。「かわいいキャラの魅力」が売りのコンテンツでそれをやれるのか。また1期のような謎展開が待っているのではないかという、若干の不安を感じてしまう。

いくら「キャラのかわいさ」が不可欠な要素とはいえ、ファン層は史実の知識もあるうえで、作品を楽しんでいる人が多い。歴史要素とファンタジー要素の絶妙なバランスが、ファンを引きつけているのである。

キャラの可愛さ、戦闘の躍動感と、そして戦争の悲惨さ。全く矛盾するこれらの要素を、アニメ2期ではどう組み合わせて描くのか。考えただけで頭が痛くなってくるが……。作品ファンのひとりとしては、アニメ2期が、とってつけたような恋愛ストーリーや、ドタバタギャグ展開に終始しないよう、祈るばかりである。

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