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ハゼの『ミャク釣り』経験者向け解説:フロロとPEラインを徹底比較検証

TSURINEWS

盛期を迎えつつあるハゼ(提供:TSURINEWSライター牧野博)

ミチイト素材でハゼ釣りの釣況がどうかわるかを検証している。今回は、前回のテストで成績のよかった、フロロカーボンラインとPEラインを、ポイントをかえて様々な状況下で追加テストしてみた。

ミチイト素材でかわる釣果

前回行った「ハゼのミャク釣りステップアップ解説:「ミチイトの素材」を比較検証」は、ミチイトの素材が釣果や釣り味にどのように影響するかテストを行った。その結果、モノフィラメントのイトの中では、釣果や感度、扱いやすさなどを総合的に評価して、フロロカーボンが最良であり、アタリ感度の面では、マルチフィラメント編みイトであるPEラインが、フロロカーボンを上回った。

今回のテストでは、状況の異なる3つの実釣ポイントで短時間の実釣によりフロロカーボンとPEの2者をテストし、その総合性能を再度しっかりと比較してみた。なお、実釣テスト中にも潮位や潮の動きは刻々とかわるので、一つの状況におけるインプレッションとして、実釣の参考にしていただければ幸いである。

フロロカーボンとPEラインを比較

まずはテストの目的や条件などを整理してきたい。

せせらぎ公園の護岸(提供:TSURINEWSライター牧野博)

目的

ハゼのミャク釣りにおけるフロロカーボン(モノフィラメント)とPEライン(マルチフィラメント)の比較。

テストの実施概要

日時:2021年9月5日 午後2時45分~午後7時

ポイント:紀ノ川右岸・南海鉄橋上流側の河原、下流側護岸(市民スポーツ広場前)、紀ノ川左岸・せせらぎ公園護岸東端

タックル:サオ=特選水郷小継4.5m、オモリ=ショアゲーショア天2号に3cmの砂ズリと自動ハリス止めを付けたもの、仕掛け=自作ハゼ用連続仕掛けを2本バリにカットして使用(モトス=フロロ2号、ハリス=ポリエステル1号、ハリ=ジャストキス8号の2本バリ。エダスの間隔15cm、チ元に極小ビーズ玉を2個<遊動>)、ミチイトの長さ=サオ1本分。

エサ:イシゴカイ

釣法:ミャク釣り

上記のタックルの条件は一定にしたままで、ミチイトの素材のみを変更し、実釣テストを実施。なお、仕掛けは連続仕掛けを自作し、ミチイトを変更するたびに、同仕様の新しいものに変更している。

比較事項

・一定時間内で釣れるハゼの匹数、外道の種類と匹数
・魚信の出方(感触) 食い込みの良否 
・オモリの操作性及び底の状態のとらえやすさ
・ライントラブルの有無

3ポイントでの結果

前回のテストで、モノフィラメントのイトとして最も総合性能のよかったフロロカーボンと、ほぼ同等の釣果や操作性を示したPEラインを3種の異なった条件のポイントで実釣比較してみたのが今回のテストである。ポイントの想定としては、関東から関西までの様々な釣り場の情報を考慮しながら、3種類のポイントを選んだ。

南海鉄橋上流の河原

その一つ目(テスト1)が、河原に降りて釣ることができるポイント(紀ノ川右岸・南海鉄橋上流側の河原)。

この条件のような場所は、近年少なくなっているが、干潮からの上げ潮をとらえると短時間で面白く釣れる。比較的良型が多いのも魅力である。干潟のクリークのような場所でも、入れる可能性があれば絶対に狙うべきポイントといえる。カケアガリや変化のある場所がわかりやすいので、そのようなポイントを次々にスポットで攻めたり、一つの立ち位置から打ち込む方向をかえて釣ることもできる。

ただし、立ち込んで釣る場合には足元に充分注意する必要がある(今回は立ちこみでの釣りは全く行っていない)。

テスト1の結果(作図:TSURINEWSライター牧野博)

市民スポーツ広場前護岸

二つ目(テスト2)は、川のコンクリート護岸から釣るポイント(紀ノ川右岸・南海鉄橋下流側 市民スポーツ広場前護岸)。

関東から関西のいろいろなハゼ情報を見ると、現在このような状況のポイントが多いのではないだろうか?上げ潮により、ポイントが接近するので潮位の高いときは非常に有利なポイントだ。今回も、コンクリート護岸のすぐ際の、オモリが見えるような場所で魚信が頻発した。キスの引き釣りさながらに、釣り場を広く足で探りながら数釣りができるメリットがある。足場がよく比較的安全でアプローチしやすい。

関東(東京都内)の場合は、運河のようなポイントを短ザオで攻めるスタイルも多く、有名な観光スポットを真近に見るようなちょっと粋な釣り場もある。

テスト2の結果(提供:TSURINEWSライター牧野博)

せせらぎ公園護岸

三つ目(テスト3)は、護岸であるが障害物(今回は杭)のあるポイント(紀ノ川左岸・せせらぎ公園護岸 東端の杭周り)。

テスト2と似ているが、シモリや障害物などのアクセントがあるポイント。根掛かりが多く、一般には敬遠されがちで空いていることが多い。実はこのような障害物の周りはハゼの着き場になっており、障害物の周りをうまく釣ることができれば、平坦な場所よりも数も型も上回ることが多い。また、平坦な場所でも、流木や大きめの捨て石などをマークし、その周りをなめるように探ることにより、他の場所より多くアタリを見ることもできる。

テスト3の結果(提供:TSURINEWSライター牧野博)

テスト結果総括

今回の3ポイントでの実釣テストの結果をまとめると、おおむね次のようなことが結論づけられると思う。

1、釣果から考えて、PEとフロロカーボンの、ハゼのミャク釣り用のミチイトとしての性能はともに優れている。

ミャク釣りの場合、通常アンダースローで振り込むので、PEでも絡みなどのトラブルの心配は少ない。

2、アタリ感度重視、とにかく魚信を多く捉えたい場合には、PEが有利。また、やや濁りが入っていて、食い渋っているようなとき、ミチイトにPEを使ってそこにハゼが寄っているかどうかを判断するといった使い方も可能。

3、食い込みを重視した釣り方をするならフロロカーボンが有利、若干イトの伸びがあるのでPEに比べアタリ感度は弱いが、例えば込み潮時、足元で見釣りができるような状況の時は、フロロカーボンとPEのアタリ感度の差はそれほど問題にならず、フロロカーボンの方が数を伸ばせる。

テストではハゼと小チヌが釣れた(提供:TSURINEWSライター牧野博)

今回のテストの留意点ほか

上げ潮まわりの時間帯を釣っているが、テスト1からテスト2、テスト3となるにつれて潮の動きが緩慢になるので不利な条件になる。また、日没が近づき、仕掛けの取り扱いなども難しくなってくる。

テスト1では最初にフロロカーボン、次にPEで実釣を行い、釣ったハゼの匹数を数えたところ、今回の条件ではフロロカーボンの方が優勢であると思われたので、そのことを考慮し、テスト2、テスト3では、まずPEの方を先行させ、次にフロロカーボンで実釣テストを実施。

そのような状況でのテスト2の釣果からみて、フロロカーボンの方が食い込みで勝っていると判断した。とくに足元がポイントになるような場合は、PEとフロロカーボンの食い込みの差が顕著に表れる。

テスト3は、紀ノ川大堰のすぐ下流側のポイントで、濁りがテスト1、2のポイントよりも強かったことから考えると、アタリを多く出せるPEが食い込みに勝るフロロカーボンよりその効果を発揮できたと考えられる。PEでの実釣時にデキハゼの数が多くなるのは、それだけ小さな魚信を鋭敏にキャッチできる証拠であるといえる。

今回は、フロロカーボンとPEを、条件の異なる3種類のポイントで実釣比較することにより、その特性を鮮明に浮かび上がらせることができたと思う。これからのハゼシーズンの参考にしていただけたら幸いである。仕掛けのリファインについて、さらに改良テストを続行し、面白い結果が出たら、またご報告したいと考えている。

参考までに、今回の実釣テストを通じての釣果は、釣り場の移動時間や仕掛けの変更時間などもすべて含め、ハゼ7~13cmを74匹であった。

<牧野博/TSURINEWSライター>

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