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昭和ノスタルジーな世界へ。BREAD HOUSE プランタン【福岡県八女市】

フクリパ

昭和ノスタルジーな世界へ。BREAD HOUSE プランタン【福岡県八女市】

福岡で10年以上パンブログを続け、2020年には城南区別府にパン喫茶をオープンさせた「pantiki」さん。毎日をリープアップしてくれる福岡のパンを、「ひとぱん入魂」の気持ちで1つずつご紹介いただくこちらの連載。86回目の今回は、福岡県八女市にあるBREAD HOUSE プランタン(ぶれっどはうすぷらんたん)の「クリームパン」と「ピーナツバターパン」です。

今回の舞台は八女市

八女市役所が立派過ぎて、引き込まれるように見学してしまった。そんなドライブの途中。

 

 

いやいや、八女市役所は外から少し見ただけですが、長〜い廊下(と言うのか、外周の屋根の下)は厳かな雰囲気。天井も高いなぁ(見上げる)!広々としているので混雑している感じもなく、某区役所の殺伐とした感じ(めっちゃ利用者さんいらっしゃる、職員さんも忙しそう)が、対照的に感じました、、、笑

 

 

その近代的な建物とは対照的に、市役所の近くに、ひょっこりと、可愛らしく佇むお店。その姿はまさに、昭和。

 

年季の入った、軒先テント。年月は感じるけれど、汚れているのではない、時代に寄り添ってきた、この感じ。ああ、なんだか愛おしい、懐かしい。

 

プランタン、さん、、?と店名が読めるような読めないような、そんな所もキュンと来て、思わず入ってみたくなりました。

 

 

細い取っ手に手をかける、そのドアも扉のガラス部分、上部がアーチ型になっていて、、、お店の外側のライトもね、良い味を出してくれています。

 

「いらっしゃいませー」

 

と、声をかけてくれたお父さんは、ちょうど父世代でしょうか、穏やかな笑顔で迎え入れてくれました。レジの女性もご家族かしら、ちょうどお客様とお話し中、こちらにも笑顔を向けて下さった。

 

 

プラスチックのトングとトレーに手を伸ばし、まるでいつも来ているかのように、毎回の癖であるかのように、トングをカチカチと鳴らしてしまいました。

 

この質感と、配置と、雰囲気は、とても久しぶりのはずなのに。

 

最近は対面式で注文する方が多くなりましたね、こういうトングとトレー式のお店も、オシャレなもの、シルバーとか木製のものが配置されています。

 

勿論、それが悪いとかではないのですよ!ただ、プランタンさんの、この感じがあまりにも懐かしくて、嬉しくなってしまって、、、

 

気づけば、あら、いけない、いけない。つい店内の雰囲気や設に気を取られて、肝心のパンの方をまだ見ておりませんよ笑

 

 

上がり過ぎたテンションを落ち着かせるべく、ふぅ、と一呼吸。改めて店内をぐるりと見渡します。

 

柔らかそうなふわふわのパン

サンドイッチ、菓子パン、、、

 

おや、レジ横に、カップスープの素が、一袋何十円で売られている。きっと、ご近所さんや市役所の方々が、「お昼ごパン」を買いにこられて、セットで買えるようにしていらっしゃるのだなぁ。これから寒くなってくると特に、マグカップに注ぐだけで出来上がるスープは、お勤めの方には重宝されるでしょうね。湯気の立つスープとパンのランチの様子が、目に浮かぶようです(^^)

 

 

ピーナッツバターが単体で売られているなぁ、これはパンに挟んでいたものが、美味しくて人気を呼んで、販売するに至った、と推察できますよね?これはぜひ、ピーナッツバターパンも買わなきゃだ。

 

等々、頭の中で色々妄想しながらお買い物。

 

気さくに話して下さるお店の方とも、談笑させていただいたりしながら、おすすめのパンを買わせてもらいましたよ。

 

ああ楽しい、、、

もっとここに居たいな。

そう思いながらも、お店を出ました。「また(福岡から)出ておいで」という和やかな笑顔とお声を背に。

 

柔らかなパンを、潰さないように、小鳥が両掌に座っているかのように抱え、覗き込む。

ふふふ、、、思わず頬が緩みます。

 

 

 

1つ目はこの連載でお馴染みの、このパン

まずは、やはり、賢明な読者様ならお察しでしょうか、、、

 

 

買ってしまったクリームパン。(筆者は無類のクリームパンloverです)

 

 

「お店で炊いてるからね、美味しいよ」と教えていただいたカスタード。

トロっとしていて、綺麗な黄色のそれは、ああこれこれ!この味がクリームパンだよね、と同世代みんなが頷きそうなあの味で。形も、もちろん期待を裏切らないグローブ型ですよ。

 

 

 

気になっていたこちらも

続けて、ピーナッツクリームのパンも

 

 

堪らずひとくち、パクっ!と。

 

ふわふわの生地の周りは、クッキーぽい「そぼろ」が付いていて、ザクフワッとした食感も楽しめる。ピーナッツクリームはとても滑らか、甘さも控えめです。これはとても食べやすいオヤツパンだわー、、、

 

 

近年、次々と出来る新しい、おしゃれなお店たち。その新しいお店が出来るようになった、今日〈こんにち〉までの「パンブーム」を作り上げ、若い職人さんを育てるという役目も果たしてくれた、レジェンド的お店たち。

 

そして更に、今回伺った、プランタンさんのような、流行とか、関係なく、奇を衒うこともなく。ただただ、そこに当たり前のように居続けて下さっているお店の有難さ。

 

筆者もだいぶ齢を重ね、パンオタク歴も気づけは四半世紀(ひぇ〜)

いつの時代の、どのパン屋さんにも、感謝の気持ちでいっぱいです。美味しいパンのおかげで、お腹を満たしてもらうだけでなく、どれだけ幸せな気持ちにしてもらってきたことでしょう。

 

中でもこういう、プランタンさんのような、みんなの「生活の一部」になってくれている、「あの頃」を振り返った時に、景色としてそこにあるような存在は、「あの頃の未来」に居る自分たちにとって、少し切なくなるような懐かしささえも、時に伴って、更に先の人生を考える時の『何か』を教示してくれているように感じるのです。

 

当たり前であること、続けること、その難しさを感じられる大人になった自分たちだからこそ尚、こういうお店様の存在、心からありがたく感じます。

 

そんなノスタルジーに浸りながら頬張る、柔らかいパン。とても、美味しかったです。

 

 

 

店舗情報

BREAD HOUSE プランタン(ぶれっどはうすぷらんたん)

住所:〒834-0031 福岡県八女市本町東宮野町650 [map]

営業時間:9:00~17:30

定休日:日曜、祝日

駐車場:なし

 

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