那須川天心の次戦相手ビクトル・サンティリャンの実力は?初のサウスポー撃退のカギ
6月8日、有明コロシアムで10回戦
プロボクシングのWBCバンタム級1位・那須川天心(26=帝拳)が6月8日、東京・有明コロシアムでWBA同級6位ビクトル・サンティリャン(29=ドミニカ共和国)とのノンタイトル10回戦に臨む。
ボクシングに転向して7戦目で初めて迎えるサウスポー。WBC王者・中谷潤人(M・T)、IBF王者・西田凌佑(六島)、WBO王者・武居由樹(大橋)がいずれもサウスポーで、WBA王者・堤聖也(角海老宝石)もスイッチヒッターのため、年内にも実現を目指す世界挑戦に向けた重要なテストとなる。
サンティリャンはアマチュアで200勝25敗の戦績を残して2018年にプロ転向。2023年6月に大阪で石田匠(井岡)とWBAバンタム級挑戦者決定戦を行い、1-2のスプリットデシジョンで12回判定負けしたが、2024年6月に再起戦で判定勝ちしている。
14勝(5KO)1敗の戦績が示す通りパワーはそれほどないが、ガードを固めながらじわじわと距離を詰め、自分のペースに引きずり込む実力派。体が柔らかく、中南米特有のやりにくそうなタイプだ。
勝利のカギはボディブロー
ただ、速いフットワークはない。ゴングが鳴れば、スピードに勝る天心が主導権を握るだろう。
初めてのサウスポーもそれほど苦にしないと見られるが、問題はサンティリャンの堅いガードをこじ開けられるかどうか。カギはボディブローにありそうだ。
サンティリャンの身長は165センチの天心とほぼ同じ。ヘッドスリップやダッキングなどでパンチをかわすのもうまいため、簡単にはクリーンヒットできそうにない。
天心としては上下の打ち分け、特に得意のボディブローでサンティリャンの足を止め、ガードを下げさせたい。
現在WBA2位、IBF4位、WBO2位と各団体ともランキング上位の天心。明確な判定勝ち、あるいは後半のストップ勝ちで世界挑戦へ弾みをつけられるか。
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記事:SPAIA編集部