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今井翼「僕の盟友はしっかりと“ここ”にいる」と“相方”に想いを馳せる ミュージカル『ゴヤ-GOYA-』製作発表

SPICE

(左から)清水くるみ、清塚信也、今井翼、鈴木裕美、小西遼生、G2

2021年4月8日(木)より東京・日生劇場にてミュージカル『ゴヤ-GOYA-』が上演される。本作の製作発表記者会見が都内にて行われ、主演の今井翼と小西遼生、清水くるみ、原案・脚本・作詞のG2、演出の鈴木裕美、作曲・音楽監督の清塚信也が登壇した。

本作は、フランス革命、そしてナポレオン戦争の時代を舞台に、聴力を失ったものの「裸のマハ」などの名作を生み出したスペインの画家・フランシスコ・デ・ゴヤの人生を描いた、完全新作ミュージカルである。

G2

会見はG2の言葉からスタート。「私とゴヤとの出会いは小学生の頃、家にあった百科事典でした」と振り返りつつ、「8年前に彼の人生を知る機会があり、ゴッホのようなピュアなアーティストではなく、戦う画家であることを学び、魅せられたんです」とゴヤに対する想いを言葉にした。

鈴木裕美

続く鈴木は、脚本が完成する前から何度もG2と打ち合わせを続けてきたそうで「新作ミュージカルは、漫画や小説が原作であることも多いのですが、今作はまったくゼロの状態から作っているので、ものをつくる悦びに溢れた稽古場になっています」と笑顔を見せていた。

清塚信也

そして今回ミュージカルの楽曲製作に初めて挑む清塚は「“誰も迷わない、揺るぎないものを持ち寄ったエキスパート”が集まったエンタメであることを、稽古をしている今から思っております」とこちらも嬉しそうに語った。

キャストを代表して出席したのは今井、小西、清水。今井にとっては体調不良による休業期間からの復帰後、初主演作品となる。かねてよりフラメンコを通じてスペインと深く縁を持つ今井は「僕自身、日本の次に愛しているスペインを舞台に、世界的に有名なゴヤを演じさせていただけることに、ありがたく思っております。僕自身も病を経験し、今を迎えられる喜びを感じていますが、紆余曲折したゴヤの人生を丁寧かつ大胆に、熱く、エネルギッシュに演じていきたいです」とじっくりと語る。

今井翼

小西遼生

ゴヤの親友サパテール役を演じる小西は、「歴史上ではゴヤとの手紙のやりとりが残っているのですが、ゴヤからサパテールに宛てた手紙がまるでラブレターのようで(笑)。そんなゴヤが熱い想いを語ってくれる役を演じる上に、今井さんとも同世代なので、稽古を通して、親友を超えた、心と心の通った関係になれたらと思います。“コニツバ”と呼ばれるようにがんばりたいですね」と笑いを誘うと今井もクスリと微笑んでいた。

清水くるみ

また、ゴヤの妻・ホセーファ役を務める清水は「ホセーファは(サパテールと比べると)あまり愛されていないのですが(笑)、ゴヤを健気に支える役です。今回の会見で衣装を着て、インスピレーションをもらえたので、あと1ヶ月、稽古をがんばりたいと思います」と前向きにコメントを寄せていた。

続く質疑応答では、今井の美低音ボイスに話が集中する。鈴木が「ミュージカルの主演をなさる方は比較的高い、テノールであることが多いんですけど、(今井の低い)声が魅力的でゴヤにすごく似合う。あとはエネルギッシュであるところと、ゴヤという人は怒りが大きなパーセンテージとしてある人。個人的に、今井翼さんは“怒り”という感情を持ってらっしゃる方なのですごく合う(と思う)」と絶賛。清塚も「日本人で主演を張る方で、こんなに低い声がでるのは初めてでゴヤにぴったり。音楽的にも幅広がるな、とすごくときめいた」と高く評価していた。

その言葉に対して今井は「今回は、清塚さんが描く世界、スペインに寄り添った清塚さんの音楽が大きなみどころになっている」と注目ポイントに触れつつ「ゴヤというと晩年の作品のモノクロームな印象があるかと思うんですけど、今回は人間・ゴヤに焦点をあてるので、コミカルなシーンがあったり、彼の人間味あふれる熱い部分とうねるような彼の人生と同じストーリー展開になっている。僕も、こんなにコミカルなお芝居は初めてなので、楽しんでやらせていただいている」と現在進行中の稽古場の様子も垣間見せていた。

清塚はさらに今井のパーソナルな部分にも触れる。「食事をしていても、謙虚な部分と『これはこうなんだ』という情熱的な部分と……ほどよく鈍感な部分。すごくかわいらしい部分のいろんな面がこのゴヤで出るのではないでしょうか」と今井の魅力を口にすると、今井は照れながら「本当に鈍感なんです。よくいえばマイペースです」とコメントして皆も笑顔に。
一方で、“コニツバ”と呼ばれるくらい仲良くなりたいと語っていた小西は、現時点での仲の良さについて「これからです!」と苦笑い。そんな小西へ今井は「同年代ということで、小西さんの方から来てくださるから、すごくリラックスできますね。もちろん、芝居を覚えた親友という関係になっていきたいですけど、でも、それを超える僕の盟友はしっかりと“ここ”にいますから」と、相方・滝沢秀明氏を思い起こすように“ここ”で胸に手を当てながら力強く語っていた。

フラメンコへの想いを聞かれると、清塚の話にあったようにひと際熱を帯びて語り出す今井。「僕のことを長年支えてくれている師匠も製作・出演してくださるので、心強く思っています。フラメンコは怒りや喜び、悲しみを身体の芯から湧き上がらせる舞踊なんです。ゴヤは青年時代にほとばしった野心を持っているので、そういう思いを連動させていきたいです」と意気込みつつ、「ゴヤが激動な時代のなか、病を患い、時代とどう向き合い、どう希望に向かっていったかは、時代を超えて人に訴えかけるものがあると思うので、少しでもストレスがかかるこの世の中にとにかくそのエネルギーをみなさんに分かち合ってもらえたらと思います」と作品にかける情熱を言葉に表していた。

取材・文・撮影=こむらさき

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