「唯一無二の傑作」中毒者続出!物語のキーとなる“謎めいた深夜番組”を捉えた『テレビの中に入りたい』場面写真
「第74回ベルリン国際映画祭」パノラマ部門正式出品のA24製作映画『テレビの中に入りたい』が、9月26日(金)より公開される。このたび、自分のアイデンティティにもがく主人公オーウェンとマディがテレビ画面を真剣に見つめる象徴的な姿や、謎めいた深夜のテレビ番組「ピンク・オペーク」の一部が映し出されたカットなど、場面写真が一挙解禁となった。
切なくも幻想的なメランコリック・スリラー
「第74回ベルリン国際映画祭」パノラマ部門正式出品をはじめ数々の映画祭で上映されると「唯一無二の傑作」「変幻自在の不穏さ」「型破りな映画」「この映画を表すなら“リンチ的”という言葉を使いたい」と絶賛され、全米公開では熱狂する若者たちが続出。公開から1周年記念で新たなグッズが発売されるなど、続々と“中毒者”を生み出し続けているA24製作の本作は、90年代のアメリカ郊外を舞台に自分のアイデンティティにもがく若者たちの“自分探し”メランコリック・スリラー。
郊外での日々をただやり過ごしているティーンエージャーのオーウェンにとって、謎めいた深夜のテレビ番組「ピンク・オペーク」は生きづらい現実世界を忘れさせてくれる唯一の居場所だった。同じくこの番組に夢中になっていたマディとともに、二人は次第に番組の登場人物と自分たちを重ねるようになっていく—。
監督&脚本を手掛けたのは、注目の新進気鋭ジェーン・シェーンブルン。そのシェーンブルン監督の脚本に惚れ込み、本作でA24と共同製作を務めるのが、俳優エマ・ストーンが設立した映画制作会社フルーツ・ツリーだ。すでに『哀れなるものたち』(23)や『リアル・ペイン~心の旅~』(24)といったオスカー受賞作も生み出している目下最有力の新鋭スタジオで、今回はストーンとパートナーで共同経営者のデイヴ・マッカリーが共に、シェーンブルン監督の脚本に惚れ込んでの参加となった。
主人公のオーウェン役を演じたのは、2016年のNetflixシリーズ『ゲットダウン』でブレイクを果たし、『ジュラシック・ワールド/炎の王国』(18)や『名探偵ピカチュウ』(19)など大作でも活躍するジャスティス・スミス。そしてクールな年上の女の子、マディ役を『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』(20)などのジャック・ヘヴンが演じ熱い注目を浴びている。
オーウェンとマディが真っ暗な部屋の中でソファーに座り、毎週土曜日22時半から放送される謎めいた深夜番組「ピンク・オペーク」を食い入るように見る姿が画面から放たれる煌々としたピンクの光のなか印象的に映しだされ、まさに『テレビの中に入りたい』という本作のタイトルを連想させる印象的な1枚や、カラフルでビビットな子ども用バルーンの中で一人なにかを見つけたような真剣な眼差しで佇む主人公オーウェンの繊細な少年時代の姿、またテレビ番組「ピンク・オペーク」をきっかけに出会ったオーウェンと彼を見つめるマディの、どこにも行けない閉塞感漂うただならぬ雰囲気を感じさせるカットも印象的だ。
さらに、物語のキーとなる「ピンク・オペーク」の場面カットも初解禁。グラウンドに映し出されるピンクに色塗られた印象的なタイトルロゴや、まるで絵画のような美しい色彩で覆われた空の下、川辺で座禅を組み宙に浮いているように見える女性2人のカット、さらに番組に登場する白い洋服を身に纏い森の中で怪しげに踊りこちらを見つめる何者かの奇妙なシーンや、カラーチョコをふりかけられたおぞましいアイスクリームマンの姿など、子どもの頃に見たらまさにトラウマとなりそうなショッキングなシーンが散りばめられ、オーウェンとマディを魅了する「ピンク・オペーク」のさらなる謎が気になる数々のシーンが映しだされている。
『テレビの中に入りたい』は9月26日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国公開