新井町空調設備会社 有井さんに国交大臣賞 地方業界の振興に寄与
空気調和設備などを行う株式会社ヨコレイ=新井町=の代表取締役、有井清さんが「令和6年建設事業関係功労者等国土交通大臣表彰」を受賞した。一般社団法人神奈川県空調衛生工業会の会長を務め、関係団体として地方業界の発展に寄与したことが評価された。
専門工事業関係で受賞
この表彰は国土交通省が毎年、総合建設業や不動産業などの発展に貢献した個人や団体を11分野で表彰するもの。今年は全国から235人と3団体が選出され、有井さんは「専門工事業関係」の分野で表彰を受けた。
有井さんは空調衛生設備の適切な施工や設備工事事業に関する経営の合理化などに取り組む同工業会の会長を2017年から務めている。21年には神奈川県県民功労者表彰を受賞している。
今回の表彰を受け、「自分の名前でいただいた表彰状だが、これは神奈川県空調衛生工業会としての表彰だと思っている。日頃から支えてくださる周囲の皆さまへの感謝の気持ちを忘れずに、微力ながら業界に貢献できるように努めていきたい」と抱負を語った。
多岐にわたる社会貢献
同工業会は78社(24年2月時点)が所属する。業界の実態を把握して課題解決へのヒントを探ろうと毎年、会員企業にアンケートを実施。従業員の労働時間や採用のほか、公共工事などに関する状況を共有し、各社で改善を目指す。防災設備などを総称する空調衛生工事業に関心がある若者の入職促進などを狙う取り組みも行っている。
社会貢献活動にも尽力。公益財団法人神奈川新聞厚生文化事業団=中区=を通じて能登半島地震の災害救援金50万円を寄付するほか、新日本プロレスの「がん撲滅チャリティー横浜大会」に賛同するなどしている。
有井さんは1966年設立のヨコレイを経営。社内チーム「社会貢献委員会」を設置し、地域に根差した活動を重視する。これまで、地域清掃や中学生の職業体験の受け入れなど多面的に取り組んできた。
今年は屋内にあったAED(自動体外式除細動器)を屋外に移し、同社が休業日でも通行人が使用できるように体制を整えた。「さまざまな角度から社会のお役に立てれば」と話す。