秋の大阪湾奥の釣りを予測してみた 昨年の実績からするとアジは11月からスタートか
大阪湾奥のオカッパリでは8月の酷暑、すでに海水温が25度を超えて、どんな釣り物もかなり厳しくなっている。こんなときは、もはや真夏の釣りはあきらめて、次なる季節へ思いを馳せたい。昨年の実績も振り返りながら、秋の釣りの展望を考えてみよう。個人的にリスタートは10月だと思っている。
酷暑に考える秋の釣り
どんな釣りも、季節は秋がいい。魚たちが素晴らしい賑わいを見せる。秋が短いだけ、その記憶は鮮やかに残る。しかしご存じのように、魚は12月1月まではよく釣れる。楽しいのはやはり肌寒くなってからの釣りだ。現在のように日中の気温が35度を当たり前に超す真夏だと、魚も、釣り人の心身も共に厳しい。
海釣りには実質半年間の休み期間がある。7月から9月頭までの2か月弱に足して、2月~4月の3か月だ。酷暑期、厳冬期、なかなか釣れない。最近の暑さはまさしく災害級なので、体を傷めてしまう前にすんなりと休んでしまったほうがいい。
そして今は、来る秋に何を釣るかに思い馳せよう。
タチウオの回遊は11月スタートと予想
大阪湾奥で何が盛り上がるかといって、タチウオに間違いない。泉大津から南港、そして神戸湾奥のアングラーまで、みーんなタチウオが大好きだ。年々湾奥には入らなくなっているが、もちろん今年来る可能性はある。その時期を予想するなら……11月だ。
湾奥でタチウオのベイトとなるのはイワシかアジ。こうした小魚が入ると、タチウオが回ってくる可能性もある。ただしチャンスタイムは短く、朝夕マヅメの一発勝負となる。南港ではシーサイドコスモ一本だ。泉大津や岸和田方面なら、貝塚の一文字。神戸湾奥の事情に筆者は通じないが、垂水漁港なら12月という印象がある。
もう少し釣り急ぎたいなら、向かうべきは泉南の釣り場だ。岬町以南は回り物が早い。今年の夏は残念ながらタチウオの回遊がごく薄かったようだが、もしかすると9月10月の満月回りで新子のイカを追いかけまわしてやってくるかもしれない。
アジのスタート11月
昨年は大当たりを見せた大阪湾沿岸のアジ。海全面を領していたサヨリが消えると、入れ替わるように大量のアジが現れた。筆者もその群れを2月まで釣ることができたのだから、本当に大繁盛だった。
しかし毎年毎年そう簡単にはいかないのがアジという回り物だ。青物やタチウオと同じ回遊魚なので来ないときには断固として来ない。ただこの2年の傾向として、サッパリ入らない状況ではなくなってきている。黒潮大蛇行の影響が、多少なり解除されてきたのだろうか?
アジのスタートは、希望的には10月の朝夕マヅメと読む。マヅメに回遊がなくても、居着きが動き出す時間を待ちたい。やはり堅くいくなら泉南だが、まあ探すのが辛ければメバルの浮上を待てばいい。
筆者は昨年、実は9月に良型メバルを仕留めている。狙いで数尾、25cm上なのだからマグレではないだろう。場所は南港と泉大津だ。表層に浮上してくるタイミングを待って、粘り強く釣り勝ちたい。昨年はスポーニングの時期が非常に早かったので、今年は産卵で食い渋る前に、ちょい早めに釣り急ごう。
秋まで「だましだまし」釣れる魚
とはいえ秋までまだまだ長い時間がある。海辺に立つことができない時間も辛い。どんな魚ならば「だましだまし」釣ることができるだろうか?
やはりサビキでサバを狙うなり、カサゴを狙うなりすることだろう。そういえば今年はサバの回遊をまだ聞かない。毎年どこかで大フィーバーする時期があるので、サバにとりあえず照準をあわせて釣っていくのもいいかもしれない。チヌもかなりヘバっているようだが、高水温期の今、とりあえず釣れている。皆さん、ボーズだけしないようにがんばりましょう!
<井上海生/TSURINEWSライター>