【レビュー】おまかせ節電! 次世代スマートリモコン『Nature Remo Lapis(ネイチャー リモ ラピス)』でノーストレスな電気代削減
家電の数だけ増えていくリモコン。それらを一括で操作できるようにするのがスマートリモコンで、さらに節電のためにこまめなオンオフも自動化してくれるのが『Nature Remo Lapis(ネイチャー リモ ラピス)』だ。見た目は石みたいだが、これが節電の重要な武器になるというので、実際に使用してみた。
スマートホームって何だっけ? 星の数ほどある家電に対応するために必要なスマートリモコンの役割
2010年代なかば、「アレクサ! (Alexa/Amazon Echo)」や「OK、グーグル!(Googleアシスタント)」と呼びかけて、声で家電を操作するスマートスピーカーがブームを呼んだ。
照明、テレビ操作、エアコンやサーキュレーターなどの家電を登録することで操作を可能にし、「行ってきます」と声をかけると、それら家電が一斉にオフになるなどの自動操作を設定しまうと、もはやその快適さに以前の環境には戻れなくなる。
いままでどれほどの時間をリモコン探しに費やしてきたのだろうか
ただ家にすでにある家電が、直接「アレクサ!」で操作できるかというと、今も昔もそうでもない。その理由はIoT化していない家電が依然として多いからである。古い家電ならなおさらだ。
現在でも家電リモコンの中心は赤外線信号を使用したリモコンが主流なので、直接赤外線信号を読めないAlexaやGoogleアシスタントなどのスマートスピーカーは、連携できないのである。
そこで数多くの家電が採用している赤外線リモコンなどの代わりに、家電を制御できるスマートリモコンが必要になる。つまり数多くの家電が採用している赤外線リモコン信号を読み込んで、Alexaたちにわかるかたちで伝える翻訳者の役割を担っているのだ。
『Nature Remo Lapis(ネイチャー リモ ラピス)』河原の石、もしくはオーガニックな石けんのような見た目。一つ一つデザインが違うというから驚く
今回使用したのは、Nature(ネイチャー)社の次世代スマートリモコン『Nature Remo Lapis(ネイチャー リモ ラピス)』(約57x69x26mm/28g・税込7980円・2024年7月5日発売)。従来のスマートリモコンと違うのは、温度・湿度センサーをもとにした強力な節電機能、オートメーション機能を備え、暮らしの快適と健康をサポートができるという点だ。
家電の登録も簡単で、幅広い対応家電(※)の数々の赤外線リモコンを向けるだけで、対応機種を判断して自動登録・設定してくれるのでキカイが苦手系の人でもハードルが低い。
※プリセット家電一覧 https://nature.global/nature-remo/preset-appliance/
「Live with Nature」(自然と調和するデザイン)がコンセプト
裏返すと給電用のUSB Type-C接続口が現れる(ケーブル、ACアダプターは付属していないので別途用意する※ケーブル先端の形状によってははまりにくいものもあり)
こまめなオンオフにうんざり! 『Nature Remo Lapis(ネイチャー リモ ラピス)』はなぜ、自動的に節電できるのか
iOS、Android対応専用アプリ「Nature Home」
今回使用した『Nature Remo Lapis(ネイチャー リモ ラピス)』のようなスマートリモコンは、どこかに見失いがちな複数の家電リモコンを登録することで、スマートフォンやタブレットにインストールした専用アプリ「Nature Home」で操作ができるようになる。
家のWi-Fiに接続後、赤外線対応リモコンを向けて、ボタンを押すと対応家電が自動登録されるシンプル設定
複数の家電を連携して自動で連続操作することもできるし、Alexa(Amazon Echo)やGoogleアシスタント搭載のスマートスピーカー、Apple HomePodなどと連動することによって、声で操作することも可能になる。
では『Nature Remo Lapis(ネイチャー リモ ラピス)』導入で、なぜ節電になるのか。主要な仕組みを見てみよう。
「オートエコ」〜好みの暑さ・寒さでエアコンを自動調節
節電の要といえば、エアコン。消費電力を削減するためには、「こまめなスイッチのオンオフよりもつけっぱなし」説が普及する一方で、留守時間の長さ次第で「切った方がいい」という話もあるので、正直面倒だし、ややこしい。つねに気にしているのはかなりのストレスだ。
その点『Nature Remo Lapis(ネイチャー リモ ラピス)』は、専用アプリで節電強度を設定することで、本体内蔵のセンサーにより、自動で温度設定を調整、節電してくれる。ユーザーが暑さ寒さを調整することで、最適な温度設定を学習することも可能だ(メーカーは目安として、1日最長8時間節電を行った場合、月額最大2300円の節電が可能としている)。つまり"エアコンの節電はお任せ"できる。もはやわが家の節電大臣だ。
「コスパ起動」〜室内を急速に冷やしたり暖めたりしないようにエアコンをコントロール
近年のエアコン事情では、こまめなスイッチのオンオフをしすぎることで、かえって消費電力が高まると言われている。また、急速に冷やしたり暖めたりしないことも肝心だという。もはやその時点で節電をあきらめたくなる人も多い
のではないだろうか。その点『Nature Remo Lapis(ネイチャー リモ ラピス)』は、エアコンを起動するオートメーション機能を利用すると、エアコン起動時の室温と設定温度を基に、制御時間を設定し、室温をチェックしながら、段階的にエアコンの設定温度を変更してくれる。もはやこれは気の利いたお手伝いさんである。
また2024年8月下旬には、エアコン関連の機能として、次の機能もリリースされた。
「熱中症アラート」〜猛暑時代に安心なプッシュ機能
温度センサーと湿度センサーの情報から、熱中症の危険度を3段階<警戒・厳重警戒・危険>でプッシュ通知してくれる機能だ。
『Nature Remo Lapis(ネイチャー リモ ラピス)』が使用できる環境
必要なのは、常時インターネット接続が行えるWi-Fi環境(2.4GHz帯)と、専用アプリをインストールするためのiOS 13.6以降またはAndroid 8.0以降のスマートフォンもしくはタブレット。対応リモコンは赤外線を使用するタイプ(Bluetooth、Wi-Fi、無線方式/RFリモコンには非対応)。現在のスマートホーム世界標準規格である「Matter」に対応。 異なるメーカーのスマートホーム製品間の連携をしやすくすることで、より快適で進化したスマートホーム体験を提供してくれる。本製品を通じて、「SESAME Bot 2」、「Philips Hue」、「Qrio Lock」などの対応デバイスをMatterエコシステムに追加することも可能だ。(Matter経由で利用する場合、iOS 16.5以降 Android 8.1以降が必要)。
『Nature Remo Lapis(ネイチャー リモ ラピス)』を使ってみた
箱から取り出して驚くのはその軽さ。わずか28gの軽量さで、中身が入っているか心配になるレベルだ。「Live with Nature」(自然と調和するデザイン)をコンセプトに、自然界にある造形、テクスチャ、色からインスパイアされたデザインを採用したという。
使用時は本体裏側にUSB Type-Cケーブルを繋いで使用する。普段使っているAmazon「Echo Show 5(第3世代)」の隣に設置した(赤外線リモコンの信号が届くところ)。ちなみに温度・湿度センサー付きなので、熱くなりやすい電化製品などの隣には設置しない方がいい。設定は自宅のWi-Fi環境が2.4GHz対応ならほぼ問題ないだろう。
専用アプリで、家のリモコンを『Nature Remo Lapis(ネイチャー リモ ラピス)』本体に向けてボタンを押して、次々に登録していく。ここが一番手間がかかったかも。マイナー家電だと認識できないこともあるが、登録することは可能。家電特有の機能も、登録できる。
節電機能に関しては、「オートエコ」「コスパ起動」をアプリで有効にすれば、何も意識せずとも節電はされていることになる。筆者はオートメーション機能で、照明機器、テレビ、サーキュレーターなどを「行ってきます」で全オフ、「ただいま」でオンになるように設定して、リモコンを使わないで済む生活を堪能している。
基本的にAlexa経由で声で操作しているので、普段は影武者のように活躍してくれている。心強い。1ヶ月ほど使用したが、エアコンの節電状況に関しては、天候の影響もあるので、すぐに電気代に反映しているかどうかわからないが、手間をかけているわけではないのでノーストレス。
また近いうちに「消し忘れ通知」機能も搭載されることがアナウンスされている。これは長時間外出時にエアコンがつけっぱなしだったとき、通知してくれる機能。もちろん専用アプリ「Nature Home」は外出先からも操作できるので、その場でエアコンをオフにすることができる。
進化し続ける『Nature Remo Lapis(ネイチャー リモ ラピス)』
使用していると、メールマガジンがちょくちょく来て、最新機能の追加をアナウンスしてくれるのも面白いところ。筆者が使っているうちにも「熱中症アラート」に対応して機能が増えたり、Matter対応がアップグレードしていた。つまり現在進行形で進化している製品なのである。
見た目は海辺の石のままで、中身は進化していく。他にもウェアラブルデバイスと連動し、心拍数などのバイタル(生体)データと家電の連携も計画中だとか。節電はもちろん続けてもらいつつ、他にユーザーの生活・健康に好影響を及ぼす進化を遂げるのか、使いながら見守っていきたい。
製品サンプル提供●ネイチャー