Rei、『Rei 10th Anniversary Tour 2025 "TUTTI FRUTTI"』ファイナル公演のオフィシャルレポートが到着
感情を熱く奮い立てるライブを見せていったRei。その姿に興奮を隠せなかった。
デビュー10周年を記念して制作したベスト・アルバム『FRUIT』を手に、Reiは『Reiny Friday -Rei & Friends-』『Rei 10th Anniversary Acoustic Tour 2025 "Mahogany Girl"』『Rei 10th Anniversary Tour 2025 "TUTTI FRUTTI"』と立て続けに全国ツアーを行ってきた。ここでは、11月より始まったバンド形式による全国ツアー『Rei 10th Anniversary Tour 2025 "TUTTI FRUTTI"』のファイナルであり、12月5日にduo MUSIC EXCHANGEで行われた公演の模様をお伝えしたい。
気持ちを熱く刺激するソリッドなギターの音を響かせたSEが流れだすのを合図に、フロアが一斉に沸きだした。楽器陣が鳴らすホンキートンクな演奏に乗せて、満員の観客たちが熱いクラップを鳴らしだす。熱狂の風を受けてReiがステージに登場。彼女は相棒となるギター"R246"を手に取り、「Are You Ready?!」と観客たちを煽りだす。そして…。
「1.2.3」の声を合図に、Reiがギターの音を唸らせた。ライブの冒頭を飾った「Delicious Days」では、ブルーズでロックンロールな演奏を繰り広げ、この空間をロックンローラーたちが場末のCLUBで気ままにセッションを繰り広げるような場に染め上げた。ソリッドでシャープな音を次々と繰り出し、Reiは観客たちの身体を揺らしていく。ヘッドフォン型のマイクを用いて自由奔放に歌い、弾き倒す姿が、何事にも縛られないReiらしい。
「Do what you wanna do~」と力強い声で歌いだした「SODA!」でも、彼女は気持ちを揺さぶるグルーヴを描き、観客たちを刺激していく。「LISTEN TO THE MUSIC」と歌うReiの声に合わせて、フロア中の人たちも彼女と歌を掛け合う。Reiと場内中の人たちの気持ちが、早くも一つに結びあっている。そこへ、「1.2.3.4」の言葉を合図に、Reiが横ノリのグルーヴが心地よい「My Name is Rei」を繰り出した。リズミカルな演奏の上でReiは切れ味鋭いギターの音を響かせ、みずからの生きざまを高らかに。でも、彼女らしく自由奔放に歌っていた。
ライブは、止まることなく突き進む。「Have you ever seen Heaven?」と歌いだした「Heaven」でも、切れ味鋭いのにメロディアスな旋律を次々と繰り出し、観客たちに、天国へと導くような心地よい刺激を与えていった。続く「COCOA」でもReiは、攻撃的なのに胸の踊るリフを次々と繰り出しながら、観客たちに熱い刺激を与えていった。この曲では、フロア中の人たちが振り上げた手を左右に大きく振り、彼女の作りだした最高にHOTでグルーヴィーな演奏に身を預け、心地よく身体を揺らし続けていた。
次のブロックでは、アコースティックギターを手に演奏。Reiに「私をシンガーソングライターにしてくれた曲」と語った「Silver Shoes」では、アルペジオを鳴らしながら、澄み渡る歌声を響かせていた。心の琴線をキュッと鳴らす、エモーショナルでメロディアスな楽曲だ。軽やかな演奏の上で、感情を解き放つように歌う姿に触れ、温かな気持ちに満たされていく。続く「Love is Beautiful」では、Rei流のシティポップをプレゼント。少しお洒落な香りも匂わせ、Reiは軽やかに駆ける楽曲の上で、巧みにファルセットも用いながら、観客たちの心に甘い刺激を届けていった。
MCでは、「自分の宝物を大切にしていると、欲しいものが手に入ることもある」など、人との出会いの大切さについて語っていた。
「CACTUS」では、一つ一つの音へ命を吹き込むようにギターを奏でるReiの姿があった。鳴り響く一音一音がみずみずしくも心地よい。気持ちがノッていたからだろう、ギターソロを弾きながら、そのフレーズに合わせてスキャットしていた姿も印象的だった。メロウな音色の数々を響かせた「Categorizing Me」では、自身の心模様を、流れるような美しいギターの音色と少し甘い歌声に乗せて伝えてきた。彼女は、「この世界は想像以上にbeauty」と歌っていた。今宵のライブも、想像以上にエモーショナルでbeautyだ。終盤には、穏やかだった表情を塗り替えるように、荒々しいブルーズなセッション演奏を繰り出していた。お立ち台の上で、ギターの音を高らかに唸らせるRei。その姿や音色が、人を惹きつける輝きを放っていた。
続く「CRAZY! CRAZY!」でReiは、ギターの音を激しく歪ませ、ブルーズ&ハードロックな演奏をぶち噛ました。激しい、でもエモーショナルな歌や演奏だ。荒々しく情熱的に迫るReiに向け、観客たちも沸き立つ思いを力強いクラップにしてぶつけ返す。変拍子を用いた「GUITARHOLIC」でもReiは、トリッキーな旋律を次々と繰り出し、雄々しい歌声と姿で情熱的に攻めていた。絡みつくような歌声も含め、泥臭くて熱いブルーズな唸りの中に、ずっと気持ちを満たしていたい。
ライブは後半戦へ。切れ味鋭いギターのカッティング音が響き渡る。心地好くもスリリングさを持って演奏が駆け出すのを合図に、Reiはテンションの高い声で「The Reflection」を歌いだした。エッジ鋭い音の刺激に、気持ちが熱く沸き立つ。そこへ「騒げー!」の声を合図にReiは、感情を揺さぶる言葉を次々と繰り出す強烈なラップも組み込んだ「My Runway」をぶち噛ました。剥きだした感情をぶつけるラップが、とにかく刺激的だ。攻撃的な姿勢で歌声や演奏を繰り出すRei。「1.2.3.4.5」と煽る姿にも気持ちが奮い立った。
楽器陣が自由奔放に音をぶつけあう。その空気を切り裂くように、Reiのギターが炸裂。そこへジャングルビートが鳴り出すのを合図に、彼女は「Lonely Dance Club」を通して、この場を華やかながらも妖しげなダンスホールに染め上げた。スリリングでジャジーな演奏の上で、ちょっと強気な姿でReiが妖艶さを持って歌いあげる。気づいたら、この空間がゴージャスで甘い香りに支配されていた。
アコースティックギターに持ち替えたReiがウェスタン風のフレーズを軽やかに奏でるのを合図に、「New Days」を演奏。この曲でもReiは泥臭いセッション風の演奏の中に観客たちを巻き込み、この場を場末のダンスホール風に染め上げていった。途中でフライングVに持ち替えたReiが、お立ち台の上に立って速弾きで次々と音を繰り出し、観客たちを酔わせた姿も印象的だった。Reiは、ふたたびギターを持ち替え、ブルーズなソロを弾きだした。そのうえで始まった跳ねたホンキートンクな演奏に乗せ、Reiが観客たちを荒々しく煽りだす。彼女の「Are You Ready?!」の声に、観客たちが熱い声で思いをぶつけ返す。最後にReiは、みずからの感情を奮い立てるように「What Do You Want?」を歌い演奏。攻撃的な音を次々と繰り出しながら、観客たちと熱い掛け合いも作り出すなど、Reiは最後まで感情を熱く奮い立てるライブを見せていった。
アンコールでReiは、「もう少し先まで歩いてみようかなという気持ちになったので、この曲をお届けしたいと思います」と語ったうえで、ギターの音色も優しく添えながら、「Long Way to Go」をアカペラのように朗々と歌い出した。彼女の感情が高まったのを合図に、ギターが太いブルーズな音色を刻めば、楽器陣も音を奏でだす。なんてスケールの大きなブルーズナンバーだ。雄々しい歌声と演奏が心を解き放ってくれたのが嬉しい。だから、雄大かつ豪快な演奏に触れながら身体をずっと揺らしていた。
Reiが一人でステージへ。ダブルアンコールで彼女は、エレアコを手にアグレッシブにギターを掻き鳴らし、沸き立つ感情を早口でぶつけるように「BLACK BANANA」を高らかに歌いだした。フロア中から熱いクラップと声が上がっていたように、Reiはたった一人でも、この場に熱情した景色を作りあげていった。踊るようなギターの旋律と彼女のスキャットした声が重なりあえば、ときにギターが唸りを上げて駆けだす。観客たちと声をかけあう場面も含め、最後までテンションの高い、熱に浮かされたライブをReiは作りあげていった。
Reiの10周年の動きは、来年3月まで続いていく。彼女の動きを、引き続き追いかけて欲しい。