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「ぎゅっと濃縮されて美味しい」人気のドリンクも危機に?いきなり仕入れ価格2倍…“ビーンショック”とは

Sitakke

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価格が上がっているのは、野菜だけではないんです。
実はチョコレートも危機的な状況です。

食卓への影響を調べました。

連載「じぶんごとニュース」

この日、野菜の価格を見てみると…ダイコンは1本270円、白菜は少し小さい半玉で214円でした。

キテネ食品館によると、白菜の価格は高いときで半玉で270円。
大きさも、さらに一回り小さめでした。

価格は落ち着いてきていますが、生育不足のため、小さいサイズのものを出さざるを得ない状況です。

農林水産省の調査によると、3月下旬の白菜の小売り価格は、平年に比べ、およそ2.3倍。
原因は、2月下旬以降の低温による生育の遅れです。

同じような影響は、キャベツにも出ているといいます。

キテネ食品館によると、夏までに量がたくさん出るようになると、価格が落ち着いてくるといいますが、今はまだ高値が続く状況です。

そんな中、この時期、比較的安くてオススメなのが「サツマイモ」なんだそう!

前年にとれた量が多く、甘みもあっておいしいので「どんどん食べてほしい」ということですよ!

家計を直撃する野菜価格の高騰。いつまで続くのでしょうか。

チョコレートが「危機的」?

高値が続く野菜について、キテネ食品館では「5月に北海道のハウスものも潤沢に出てくると、そこそこの値段でいけるんじゃないかという情報もある」と見込んでいます。

ここから価格は平年並みに戻る見通しです。

一方で、価格高騰が長期化しそうなのが、「チョコレート」です。

今年に入り、大手菓子メーカーは、商品の値上げを相次いで発表。

明治の「きのこの山」と「たけのこの里」は6月以降、価格は据え置いたまま、12袋から8袋に内容量が減り、実質的な値上げとなります。

これが…
こうなる!衝撃…

チョコレート関連の商品について、10~15%ほど値上げに踏み切るお店も。

値上げの要因のひとつが、原材料の「カカオの高騰」です。

そのカカオの高騰を受けて苦しんでいるのが、チョコレートの専門店。

開業から今年で10年目を迎える、札幌のチョコレート専門店におじゃましました。

この店の一番のウリは、カカオ豆の焙煎からチョコレートの製造までを一貫して行う、いわゆる「ビーントゥバー」のチョコレート。

店内には、様々な種類のチョコレートが所狭しと並び、そのチョコを使ったアイスドリンクは、創業当時から人気のメニューです。

HBC堀内大輝アナウンサー「美味しい!」

商品には欠かすことができない「カカオ」。
その高騰に、お店を経営する秋元さんは、頭を悩ませています。

見せてくれたのは、お店でもよく使うガーナ産のカカオ豆。

秋元さんによると、日本が輸入するカカオ豆の6~7割は、ガーナ産・コートジボワール産なのだそう。

しかし、2023年は天候不順・異常気象が原因となり、現地のカカオの木が大きなダメージを受けたのだといいます。

現地のカカオ(資料)

「収穫は7割減。かなり少なかったことが価格高騰の主な原因になっている」と秋元さんはいいます。

このほか、昨今の円安や、投機目的による売買なども価格を押し上げる要因となっています。


チョコが超高級品になっちゃう?

特に、私たちが普段食べているチョコレートに直結するガーナ産のカカオ豆については、一気に仕入れ値が2倍に上がったのだといいます。

10%ほどの値上げは過去にもありましたが、「急に倍というのは今までなかった」と、チョコレート専門店「サタデイズ」の秋元さんは驚きを隠せません。

それでも、いまの価格は変えず、乗り切りたいと話します。

次のカカオ豆の収穫で価格がどう変わるか見定めて、値上げするかを決めるということです。

さらに、値上げしないために、単価の安いナッツなどを多く使い、カカオの使用量を減らした商品の開発も検討しています。

カカオ豆の1トン当たりの価格は、2023年4月には日本円で約36万円だったのに対し、2024年4月は、約153万円まで跳ね上がっています。

円安やアジア圏での需要が高まったことが要因として考えられています。

身近なチョコレートが、超高級な食べ物になる可能性もあるということです。

連載「じぶんごとニュース」

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2024年4月15日)の情報に基づきます。

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