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冬アニメ『勇者パーティを追い出された器用貧乏』ソフィア役・立花日菜さん×セルマ役・大西沙織さんインタビュー|ソフィア&セルマの関係性は姉妹や家族以上のものを感じることも……!?

アニメイトタイムズ

写真:アニメイトタイムズ編集部

2026年1月4日(日)よりTOKYO MXほかで放送開始となるTVアニメ『勇者パーティを追い出された器用貧乏』。アニメイトタイムズでは本作の放送開始に際し、ソフィア・クローデル役の立花日菜さん&セルマ・クローデル役の大西沙織さんへインタビューを行いました。

本作は、講談社「Kラノベブックス」より刊行中のライトノベルが原作。所属していた勇者パーティの都合で【剣士】から【付与術士】へと役割変更したものの、それでも実力不足の烙印を押された主人公のオルン・ドゥーラ。彼が新たにひとりで活動を始めるところから物語が始まります。

立花さん演じるソフィアと大西さん演じるセルマは姉妹ということで、今回はそんな姉妹での掛け合いを中心にお話を伺いました。もちろんオルンやオルンを追放した勇者パーティの印象についても聞かせていただいたので、ぜひ第01話をご覧になる前後にチェックしていただければと思います。

 

 

【写真】冬アニメ 『器用貧乏』立花日菜&大西沙織インタビュー|姉妹だからこそ生まれた距離感

クローデル姉妹の掛け合いは今後もみどころのひとつに

──台本やシナリオをチェックした際に感じた本作の第一印象からお教えください。

ソフィア・クローデル役 立花日菜さん(以下、立花):オーディションの時に初めて原作を読ませて頂いたのですが、ソフィア役を受けるという前提で読み進めていたので彼女の可愛らしさやオルンさんへの恋心みたいなところにまず注目しました。ソフィアの目線で見ているとオルンさんは凄くカッコいいし、優しさや理不尽に負けない強さを持っていて、めちゃくちゃ共感したと同時に主役の男の子が魅力的に見える作品だなって思ったんです。

オルンさんを追い出す勇者パーティ側の見せ方や、追い出された後に出会う《夜天の銀兎》のキャラクターたちの魅力や抱えている事情もわかりやすく描かれていたので、物語に入っていきやすいなとも感じました。

 

 
セルマ・クローデル役 大西沙織さん(以下、大西):私もオーディションを受ける段階で読ませていただいたのですが……自分と重ねてしまって何故だか苦しくなりました。タイトルにもある“器用貧乏”というワードが結構重要になるのですが、やっぱりこの仕事を13年くらい続けていく中で個性とは何かと悩んでぶつかってきたように思っていて。

そんな中、オルンは自分なりに色々と考えて行動を起こすし、周囲には今まで積み上げてきた実力をちゃんと評価してくれる人もいる。その結果、ソフィアやセルマと出会い《夜天の銀兎》とも関わることになっていく。自分と重ねて寂しい気持ちになった部分もあったのですが、それでも良かったねって思える物語だなって印象でした。

──立花さんならソフィア、大西さんならセルマの第一印象のほうはいかがでしたか?

立花:ソフィアはもうしっかりヒロインしているなって思いました。初登場時からオルンさんに助けてもらって、その後からもう素敵な人だと気付いてラブの目線で見ちゃったり。とてもピュアだし、そういうところが可愛らしいなと思います。

でも物語を読み進めてみると、かなり重い辛い過去を経験している子でもあって。それを知った時に、色々あったからこそ今の真っ直ぐな生き方になったんだろうなって思えて。大人というにはまだ幼いけれども、そうなれたのはお姉ちゃんのセルマさんとの出会いも大きいし、姉妹で一緒に歩いてきた歴史や道のりをも感じるようなキャラクターになっています。

──大西さんはいかがでしょうか?

大西:《夜天の銀兎》のエースだったり、【付与術士】としてみんなを引っ張っていく立場だったり、ソフィアといる時はお姉ちゃんだったり、セルマは色々な顔を見せてくれる人だなと思っていました。強くて凛々しい戦う女性というイメージもあるんですけれど、その中にも等身大の女性としての可愛らしさもあって、その時々の立場や状況によってコロコロ変わるんです。それによってセルマの良いところが色々見られるんじゃないかなと。

オーディションはテープとスタジオの二段階だったのですが、スタジオに進んだ時に言われたのが「完璧すぎる」……ということでした。

 

 

──完璧だったのなら良かった……のではないのでしょうか?

大西:やっぱりいい意味ではなくて、完璧すぎるからもっと人間味を持たせてほしいとのことだったんです。オーディションはひとりでお芝居するものなので、やっぱり難しいなと思いました。それで、絶対に落ちたと思ったら受かっていたのでビックリでした。

声優あるあるだと思うのですが、受かると思ったものは受からないし、落ちたと思ったものは受かるし。よくわからないなってついつい思っちゃうけれど、その辺りはもっと自分のお芝居に自信を持てるように頑張らないとなって改めて思いましたね。

──実際のアフレコ収録ではどんなことを意識されていましたか?

大西:第01話の収録時にやっぱり最初の印象は大事だと思って、セルマの強くてカッコいい一面を出していこうと考えました。それで、今よりもっと肩ひじ張ったカチッとキチッとしたお芝居をしていたのですが、「少し力を抜いてお姉ちゃんという一面をもう少し出しても大丈夫」だとディレクションをもらいました。そこで、もう少し柔らかく調整しました。

 

 

──第01話だけはチェックさせていただいているのですが、ソフィアがオルンを連れてきて一緒に食事をするシーンはちょっとクスリとできるような面白い場面でした。

大西:ソフィアのお姉ちゃんとして、絶対に悪い虫がつかないよう不届き者は斬るくらいの気持ちですからね。そんな妹の可愛さを全員に知らしめておきたいという欲もありますし、そこはセルマのキャラクター性の面白い部分でもありました。なので思いっきりやらせてもらいつつ、ベースのところは最初に作っていったものに女性らしさを上乗せしています。

──立花さんもお願いします。

立花:私はオーディションの時にソフィアは強い一面も持った女の子だという印象を受けたので、戦闘シーンではそんな強さをお芝居のなかで意識してみました。それこそ、オーディションの時にも後々ソフィアが強くなるきっかけになるであろうシーンもあって、そこでもっと強くても大丈夫ですと言われていましたし。

だけど、今度はちょっと強すぎるとディレクションを受ける場面もあって。確かに強いところもあるけれど、基本的にはパーティの後ろではわはわしている子ではあるので、そんな一面と強さとの間を狙って収録することがシーンによってはありました。

あとは泣くシーンもあるのですが、そういうところもリアルさよりはわはわとした感じが大事になりました。監督からもはわはわしていてくださいというディレクションが何度かあって。

それこそお姉ちゃんとオルンさんが喋っている後ろではわはわしていたり、この後登場してくるローガンとキャロラインが言い合っているところではわはわしたり。そういうところでソフィアの性格が見えてくることもありました。

 

 

──ありがとうございます。そんなソフィアとセルマは姉妹となりますが、姉妹で掛け合った感想とかもお教えください。

大西:ソフィアはもう、ただひたすらに可愛かったですよ……!! 第01話でオークに囲まれたソフィアが「お姉ちゃん……!!」って助けを求めるシーンがあるんですけれど、そのアフレコをすぐ後ろで見ていたので、「ここにいるよ! お姉ちゃんここにいるよ!」って。今すぐその場に駆けつけたいという気持ちで見守ってました!

一同:(笑)。

立花:本当に頼もしいです(笑)。

大西:けれど、ソフィアはただ守られるだけのポジションではなくて、自分なりに学んで成長していくんです。だからより守りたいと思わされる。セルマはそんなソフィアの頑張りをお姉ちゃんとして見ているけど、ひとりで立つにはまだ少し力が足りない部分もあって。そういうところは、ひたすら可愛いなとか守ってあげたいなという目で見ていました。

立花:個人的にも大西さんには頼もしさを感じていたので、アフレコの時は緊張よりも楽しもうという気持ちが強かったです。お姉ちゃんと掛け合っているシーンはもう楽しくて、本当に色々な顔を見せてくれる女性なのでなんだかとても可愛らしく思えてきてしまいました。まっとうにお仕事をして努力しているお姉ちゃんは凄くカッコいいけれど、ソフィアのことになると甘かったり、押されると弱かったりする一面は可愛い。ソフィア自身もおそらく気付いていて、その上でお姉ちゃんを上手に転がしているところがあるけれど、そういうお姉ちゃんが自分に弱いところも含めて可愛いなと思っている節があります。

だから姉妹の絆でもあり、家族の絆でもあり、もしかしたらそれ以上の絆をも感じさせる関係性だよなとも思いました。お姉ちゃんが一緒にいるシーンだとソフィアは「お姉ちゃん!」って呼んでいることが多いし、オルンさんに対して何かを言いそうな時や私の妹は可愛いだろうと萌えている時は「どうどう」と窘めるようなこともありますし。

 

 
大西:セルマはソフィアが関わると暴走しちゃうからね!

立花:そうなんです! そういう一面も含めて可愛いですし、きっとお互いに支えられているところが多いと思うんです。だけど、お姉ちゃんが暴走している時はソフィアなりに支えようとしているのかなって。なんだか微笑ましく感じるんじゃないかなと。

──姉妹の関わるシーンで視聴者のみなさんに今後期待してほしいところはありますか?

大西:中盤に差し掛かるあたりで、ふたりの関係性を見せていくエピソードがあります。セルマの方が妹でソフィアの方がしっかりしているように見えるかもしれません。

立花:そんな一面も出てきますし、お互いがお互いを大切に想っているし支え合っている……そういう素敵な関係性が見えてくると思います。

 

 

収録現場ではメインキャストが作中で戦うモンスターを演じることも……!?

──大塚剛央さん演じる主人公のオルンについてもお聞かせください。掛け合ってみていかがでしたか?

立花:自分の台詞に集中していて、正解を模索しつつディレクションをいただいた時も入念に話し合いをされていました。何せオルンさんは主人公なのでモノローグも多くなりますし、女の子たちとの掛け合いもあるからめちゃくちゃ喋るんです。

そういう時のメリハリのつけ方は私も難しいだろうなって感じていたんですけれど、少しずつ変化をつけたり、長台詞もタイム感を気にしつつそつなくこなしていた印象です。メインのキャラクターによってはがむしゃらにお芝居される方もおられるのですが、本当に冷静沈着だなって思っていました。

あと、いくつか兼役もやられていたのですが、自分で戦って自分で「うわぁ!」と叫ぶようなこともしていて。本当に大変そうだったのですが、そういうところも含めて非常に器用な方だなと。

 

 

──大西さんはいかがでしょうか?

大西:事務所の後輩なのですが、オルンというキャラクターは彼自身のどっしり構えたところをベースに作られていて、まさに立花ちゃんの言う通りな熱血要素や焦りがあまり出てこない、冷静に物事を判断できる人物に仕上がっていたと思います。

やっぱりお芝居をするにあたって、キャラクターを演じている役者の生き方や人格は端々に乗ってくるものなんです。だから、剛央が作り上げるオルンは剛央にしかできないキャラクターになっているなと思います。

 

 

──他にはアフレコ現場で印象に残っている出来事はありますか?

大西:加工はされているのですが、メインキャストが作中のモンスターたちを兼役で演じていることですね。ちょっと難しいかもしれませんが、「(※このモンスターを演じているのは)誰だ……?」みたいな楽しみかたもできると思います。

立花:私たちもやりましたもんね!

大西:そうそう! ウサギみたいな小動物モンスターは私たち女性陣がやっていたり、大きいものは男性陣が担当したりしています。後半ではモンスターが人の言葉を発してきたりして、攻撃されて痛いみたいなことを言ったのですが、それを上手くモンスターの声に聞こえるようにしていて、そういう遊びも許される懐の深い現場だったなと思っています。

立花:凄く楽しかったです!

 

 

──立花さんはアフレコ現場について、いかがでしょうか?

立花:第01話で出てくるアネリの「器用貧乏よ!」っていう台詞の収録のことをよく覚えています。この先ずっとオルンさんが抱えることになるキーワードなだけに、アネリ役の渡部紗弓さんもこだわって収録されていました。それこそ何十とテイクを重ねていって、最終的にみんなが納得するようなものになったんじゃないかなと。

最初は結構いじわるな感じで言っていたのですが、第01話の映像をチェックしたら最後の方の可愛いバージョンのテイクが使われていたんです。やっぱり第01話は作品の肝になる部分ですし、重要な『器用貧乏』という単語が初めて出てくるシーンでもあるので、そこは制作スタッフのみなさんもこだわりたい部分なんだろうなと感じました。

──PVでも聴ける台詞ですが、イラっとさせられつつも憎めないというか、一瞬だけ可愛いなと思ってしまうくらいの絶妙さがあったように思います。

大西:おそらく、そのイラっとさせる具合とアネリの可愛さとのバランスで結構テイクを重ねていたって感じだったと思います。

立花:多分そうなんだと思います。もっと聞いていて引っかかるような、耳に残るようにしたかったのかなって。

 

 

──アネリの名前が出てきたので聞いてみたいのですが、オルンを追い出した側である勇者パーティの面々の印象はどうでしょうか?

大西:オルンの視点からすると、どう見たってヴィランみたいな立ち位置になってくるんですよ。彼らは本当に、気持ちの良いくらいにそれをやってくれています。

立花:誤解を恐れずに言うのであれば、潔いくらいのバカですよね。特にアネリとデリックは、物語後半にも後ろの方で言い合いをするようなシーンがあって。どんどん駄目さ加減が露わになっていくのですが、むしろそれが愛おしくなってきてしまうといいますか……。

大西:本当にその通りなんですよ!

立花:だからむしろ清々しい。ふたりがそうやって振り切ったバカをやってくれるおかげで、見ているこちらとしてもスカッとするところがあります。そういうところもこの作品の魅力なんじゃないかなと思います。

大西:どうして彼らはそこまで自己評価が高いのか、不思議になってくるとも思います。本当に自信満々ですし、オルンなしでダンジョンに入ってちょっと戦った時点で、普通ならおかしいなとかオルンがいないからだと気付くと思うんです。だけど、勇者パーティのみんなは今日は調子が悪いと思うだけで、自分たちの実力を直視できないでいる。

その能力がもしかしたらまだないのかもしれないけれど、何かの間違いで現代で社会に出るようなことが起きたとしたら、とんでもないことになるぞって言いたくなってしまうくらい面白い方たちだと思います。

 

 

──オルンの代わりに入ったフィリーが可哀想になりますよね。

大西:あまり多くは語れないのですが、あの子にも色々あるんですよ。

立花:楽しみにしていただきたいです!

──あとは、唯一理解しているというか、オルンに戻ってきてほしいと言っていたルーナとかも……。

大西:ルーナは一番の被害者です。

立花:何も悪くないのに一番被害を被るので、もう可哀想で可哀想で。誰にも話を聞き入れてもらえないし、唯一の希望だったオルンさんはもう戻らないっていう雰囲気になってしまいますし……。

大西:あの子だけが現実をちゃんと見ているので、本当に不憫だなって思います。

 

 

──オリヴァーについてはいかがでしょうか。

大西:オリヴァーもオリヴァーで救いようがない……。

立花:プライドは高いのだからもっと自信満々で傲慢なくらいふんぞり返ってくれていたら愛せるんだけれど、彼なりに物凄く悩んで考えていそうなところがもう救えない。俺はもっとできるんだ! みたいな可愛げも置いてきてしまっているので……。

大西:確かにね。アネリとデリックはザ・そういう人みたいな描かれ方をしているし、特にデリックは力こそパワーみたいに突き抜けているから、笑ってしまいそうになるけれど可愛いなって思える。けれど、オリヴァーはしっかり考えてもその考えなのってなってしまう。

立花:オルンさんとオリヴァーさんの生い立ちにも触れられるところがあるのですが、それを見てしまうともう少しなんとか出来なかったのかなって悲しくなります。何かがもう少し違ったら、もっと違った結果があったかもしれないのにって。

 

 

──なるほど。勇者パーティの面々も見どころになりそうですね。それでは最後に、放送を楽しみにしている方たちへのメッセージをお願いします。

立花:ソフィアの視点から物語を見ると、今後は一緒にパーティとして戦うローガンやキャロラインが鍵になると思います。ふたりが登場してからのオルンさんを見ていただくと、『器用貧乏』だと言われながらもどんなことを考えていたのかがよくわかるはずです。普通の冒険者と違う感覚で工夫して強くなったことが見えてきますし、その種明かしのような形でソフィアたちにどうすれば強くなれるのかを教えてくれます。

そんな時にオルンさんはただ強いだけではなくて、色々な出来事を経た上で今のオルンさんになったのだということが見えてきます。そういうところに人間味が感じられるので、私としては好きなお話なんです。あとは、ソフィアたちのパーティが抱える問題も一緒に解決してくれますし、物語後半では序盤以上に大変な状況に巻き込まれていきます。だけど、それでも諦めないオルンさんやお姉ちゃんたちに注目してください!

大西:セルマの可愛い部分や、妹が絡むと暴走してしまうところに注目していただけたら嬉しいです。また、セルマとソフィアも所属する《夜天の銀兎》は最強に近いとされているのですが、後々そんな彼女たちでも乗り越えなきゃならない過去があることが明かされます。

オルンも含めてになりますが、強いものがただ強いだけではなくて、色々な背景があってそれを乗り越えた上で今がある。そうやってこれからに向かっていくことが描かれている作品なんじゃないかなって思うので、これから先に登場するソフィアの仲間たちも含めてその成長を楽しみにしつつ見届けていただければと思います!

 

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