釣りで自由研究のススメ:大衆魚代表のアジとサバを釣って捌き方の違いを調べてみよう
この夏の自由研究に、調理実習と絡めるようにして、「アジとサバのさばき方」を研究してみてはどうだろう?食卓に出るもっともポピュラーな魚で、夏の釣魚としても容易い一面も持つので、何なら釣るところからやってみるといい。アジ・サバは似た魚だが、調理法の違いもあり、研究題材にピッタリだ。
研究テーマについて
アジとサバは「回遊魚」と言われる魚だ。広大な海を泳ぎ回り、夏~秋にかけて沿岸にも現れる。どちらも釣りの対象魚で、サビキ釣りで数釣りしやすい。食味も抜群。もちろん、釣るのでなく、スーパーマーケットで売っている鮮魚を利用してもいい。釣りには「運」の要素もあるので、研究をちゃちゃっと済ませたいなら、あるいは何度でも研究をし直したいなら、スーパーマーケットの鮮魚がいい。
アジとサバは、似たような見た目の魚だ。
ただし、調理の際には、「とあること」に気が付くはず。大きな違いは2つある。あらかじめ明かしておくと、それは、アジには「ゼイゴ」という固いウロコがあり、サバは魚体の「ぬめり」が強いことだ。
研究の目的「調理マスター」
魚の調理はどれも似たようなものなので、青少年時の覚えがよい頃にマスターしておきたい。アジとサバはそれこそドストレートというべきか、普遍的なかたちを持つ魚で、さばき方はまたラクな部類に入る。せっかくならばおいしく食べるために、調理にバリエーションを持たせられるよう試みたい。
家庭の方針では、子どもに「子ども用包丁」は持たせても、火元には近づけないなどのルールがあるかもしれない。そのあたりはお家の方と相談して、安全に調理の研究を進めていきたい。
研究方法「実践あるのみ!」
アジとサバを、さばく。その方法は、まさしく「実践あるのみ」といえよう。
研究方法よりも、むしろ、「どこを合格点とするか」を決めたい。やはり、自分で納得のいく仕上がりとなって、美味しく食べられたら、みたいなところだろうか?幸いどちらも調理の難易度は低いので、やる気があるならば、実践を重ねて、家族をうならせる味わいを目指したい。手抜きはなしだ。
「アジとサバをさばく、調理する」。この研究の工程は、主には次の3つとなる。
(1)鮮魚コーナーで魚を手に入れてくる。
(2)魚をさばく。
(3)刺身にする、フライにするなど、調理する。
以上だ。(2)のポイントには、さらに細かい工程と課題がいくつかある。次に述べよう。
・おなかをひらいて、魚のワタ(内臓)を出す。
・エラをとる。
・鱗をとる(大きいサイズに限る)。
・ゼイゴをとる(アジ)。
・ぬめりをとる(サバ)。
・皮をはぐ(*かなり難しいので、無理な場合は手伝ってもらおう)。
やってみればわかるが、ワタ出しもなかなかの精神的難所である。少年諸君、しかしここでくじけないでほしい。幸いこれらの魚は小さいサイズであれば鱗がないので、その面倒は省ける(鱗とりは別の機会に学ぼう)。ゼイゴは包丁でとり、ぬめりは塩もみでとる。ここが調理のポイント・課題だ。
実験結果と考察について
魚をさばくのは、「やってみれば簡単じゃん」と笑う人もいれば、「むむむ」と苦労する人もいる。すなわち自分がどちらのタイプであるかは、試してみるべき価値があるだろう。手先が器用かどうか、料理向きかどうか、そのような自己分析を行うという意味でも、魚をさばくのはひとつの良いテストだ。
想定される結果として、ゼイゴがあるため、アジの方が若干手間取るはずだ。サバはぬめりさえ何とかしてしまえば問題ない。青魚は独特のにおいがするので、手についてしまったその「研究の勲章」もぜひ記録したい。結果と考察「――こんなにおいがするなら、次の日にヒトは家に呼べないな」なんて生意気なことを書いてはイケナイゾ。
<井上海生/TSURINEWSライター>