【動画】田中産業が建設機械の遠隔操作システム導入 作業の安全性、生産性向上へ
新潟県上越市土橋の田中産業は、建設機械の遠隔操作システムを導入した。本社などから現場の機械を動かすことができ、危険が伴う災害現場での活用や、1人が複数の現場や作業を掛け持つことで人手不足解消などを見込んでいる。
《画像:本社の「リモートステーション」から機械を操作するオペレーター》
ICT施工に取り組む同社では2024年、ブルドーザーとホイールローダーの2台に、米キャタピラー社製の遠隔操作システムを導入。実際の機械同様のシートやレバー、ディスプレーを備えた「リモートステーション」から、インターネットなどを介して離れた現場の機械と接続する。
ディスプレーには前後左右や俯瞰(ふかん)カメラの映像が映し出され、運転席に座っているような感覚で操作できる。現場への移動や機械への乗降が不要になり、振動や騒音による疲労の軽減にもつながり、生産性向上が図れるという。
2025年には初めて国交省が発注する関川の河床掘削工事に運用し、河川にたまった泥を搬出する作業を行った。今後本格化する公共工事での活用に向け、現在は同社所有の敷地で利用し、課題の洗い出しを行っている。
2026年5月20日には、オペレーターが田中産業本社に設置されたリモートステーションから、直線距離で約15km離れた同社の板倉骨材生産プラントにある機械を操作し、砂利を運ぶ様子などを報道陣に実演した。
操作したオペレーター歴2年目の高波沙弥さん(19)は「手に伝わる感覚がないので難しいけれど、新鮮で楽しい。リモートステーションでは冷暖房が利いているので作業が快適」と話していた。
同社では将来的には月や宇宙での土木工事を見据えている。田中朗之常務は「若手からも楽しいと好評で、以前とは違う現場のイメージが持たれた。なり手の間口を広げて、業界をプラスの方向に持っていけたら」と語った。