「きょう死ぬの⁉」おなかに赤ちゃん、近くにクマ…全力で逃げた日の話【実話マンガ②】
妊娠中、足腰の筋肉をつけなきゃ!と向かった登山。
クマと出会うかもしれない…とは、考えていませんでした。
イラストレーター・まるいみさきさんが、自身の体験をもとに描いたマンガです。
連載「クマさん、ここまでよ」番外編
「妊娠中にクマにあった話」②
【第1話: 「山をなめきってた」妊娠中の登山でクマに遭遇……”大丈夫じゃない”状況に】
登り始めたのが午後2時だったのが、一つ目の反省点。ほかの多くの人は、すでに下山しているタイミングだったため、頂上まで行く前に、うす暗くなってきました。
登ってきた道とは違うルートで下山していると…
一緒に登っていた夫が、「やばい。戻ろう」と…。
え?何?
「クマいる」
音楽を仕事にしていて、耳がいい夫。聞いたことのない重低音を聞いたといいます。
おなかに赤ちゃんがいるのに…「きょう死ぬの⁉我々3人‼」
妊娠6か月の体にはつらいけれど、行けるところまで登ろうと決めました。
まるいさんは自分史上の全力で走りました。
クマに思い切り背を向けて…(最後に解説しますが、これは絶対ダメです!!!!!)
「もう限界…肺から血の味がする。おなかも張ってきた」
おなかの赤ちゃんの命の危険を感じ始めました。
そんなとき、やっと夫が、クマの声が「聞こえなくなった」と言いました。
休みながら少しずつ登ります。
下山し始めたルートの分岐点まで戻ってた、まるいさん夫婦。
でも…その後どうする?もうあたりは真っ暗で、何も見えません。
警察に電話しますが…
クマに会ったら「走る」のが一番ダメ
マンガは次回に続きますが、クマ連載担当から、対策ポイントをご紹介します。
前回お伝えしたような「クマに出会わない」ための対策が、まず大事です。ただ、それでもクマに出会ってしまったら…
絶対に走らないでください!!!
慌てて走ってしまうと、クマは本能的に追いかけたくなってしまいます。
クマに出会ってしまったら、「止まる」!!!
まずは止まって、クマのほうを見ながら、背中を見せず、ゆっくり後ずさりましょう。
ほとんどのクマは積極的に人を攻撃したいわけではないので、こうするとたいていクマのほうから立ち去ってくれるといいます。
ただ、近くに子グマがいる場合のお母さんグマなど、向かってくる場合も考えられるので、クマスプレーも用意しておきましょう。
くわしくは、専門家監修の「クマここ」をご覧ください。
まるいさんの場合は、夫が耳がよかったため、クマとばったり出会う前に早めに気づくことができました。でも、もし鳴き声の段階で気づけていなければ…。
まるいさんは、「人生と山をなめすぎていて、不快に思う方がいたら申し訳ない」と言いながらも、反省をマンガにして公開しました。
この反省には、クマ対策のポイントが隠れています。次回からも、一緒にハラハラしてマンガを読みながら、事故を防ぐためにできることを考えましょう!
続きは連載「クマさん、ここまでよ」で
暮らしを守る知恵のほか、かわいいクマグッズなど番外編も。連携するまとめサイト「クマここ」では、「クマに出会ったら?」「出会わないためには?」など、専門家監修の基本の知恵や、道内のクマのニュースなどをお伝えしています。
漫画:まるいみさき
新十津川町出身・札幌在住のイラストレーター。2011年にイラストレーターとして本格的に活動を始め、さらにパン屋と経理の仕事を掛け持ちながら、家事育児のワンオペも続いたことで、いつの間にやらキャパオーバーに。「母や妻として〇〇しなければ」という思考に縛られ過ぎていたことを反省。以降は「母の頑張り=家族の幸せ」ではないということを合言葉に、“がんばりすぎない暮らし”をモットーにした家族との日常をInstagram で発信中。
編集:Sitakke編集部IKU