創業110年超 まちの米穀店が営むショッピングセンターの“ごはん屋さん”【食べ処 かさまや】素朴でおいしい富山米おむすび×醤油ラーメン
特別な日の立派なご馳走ではないけれど、ひと口食べれば「あぁ、これこれ」と安心できる。私たちの日常に溶け込んだ「心と胃袋の拠りどころ」のような店ってありますよね。
毎日の買い物で訪れるショッピングセンターの中にそんな店があったら… 実は、あるんです。
スーパーや美容院、クリニックなどが集まる富山市北部の「ショッピングタウン北の森」。
その中にある米穀店が手掛ける食堂で、プロの目で選んだ富山のコシヒカリをガス火でたきあげるごはんが絶品。毎日でも飽きない、地域に根差した“ごはん屋さん”です。
富山市北部の暮らしに根差す「北の森」の食事処
岩瀬スポーツ公園からほど近くにある富山市北部エリアの「ショッピングタウン北の森」。
スーパーマーケットをキーテナントに、100円均一ショップやホビーショップ、カフェやカルチャー教室、クリニックやドラッグストアなども入居する地域の暮らしに根差したショッピングセンターです。
施設内の老舗米穀店が営む「かさまや」
そんな「北の森」の北側入口から入ってすぐの場所にあるのが、明治末期創業の「笠間米穀店」と「食べ処かさまや」です。
お米を買いに訪れる客はもちろん、日々の買い物のついでやスポーツ公園の帰りなどでもふらりと立ち寄れるアクセスのよさが魅力です。
入口には、今では見かけることも珍しくなった食品サンプルが並ぶショーケース。
その横には、県産のコシヒカリやもち米などが並んでいます。
「食堂を始めたきっかけは、1993年の平成の米騒動。コメ販売の商売が先行き不透明になって…『じゃあ、おいしいごはんを提供しよう』ということになったんです」
教えてくれたのは、笠間米穀店4代目の笠間精一さん。
以来、コメの販売だけでなく、店頭でおいしいごはんが食べられる食堂の二刀流。
米専門店だからこその、リーズナブルな価格と目利きのごはんに、期待は否が応でも高まります。
我が家でくつろいでいるような心地よさ
店内にはカウンターとテーブル席が合わせて30席ほど。
富山市出身力士の朝乃山関のグッズが並ぶ店内は、郷土愛もじんわり伝わってくる空間で、なんだかお茶の間でくつろいでいるような心地よさもあります。
自慢のごはんで握ったおむすびと麺のセットが人気
メニューにはうどん・そば・ラーメン、丼物など、食堂の定番の品が並びますが、人気は麺類と自慢のごはんを握ったおむすびを楽しめる「おむすびセット」です。
「ごはんものもいろいろありますが、おむすびはぜひ食べていってほしいですね」(笠間さん)
老舗の米屋さんがひと工夫 店主イチオシのおむすび
創業110年を超える米屋さんがイチオシするのが、おむすび。
こだわりのひとつが、冷風機で時間をかけてゆっくり乾燥したお米を使っていることなんだとか。
「ボイラーで短時間に乾燥したお米より、旨味や香りを楽しめると思います」(笠間さん)
ゆっくりと乾燥させた県産コシヒカリは、ガス火で炊きあげ。こちらも浸水時間や一度に炊く量などによって、味わいが随分と変わってくるのだそう。
「いろいろ試行錯誤はしましたね」(笠間さん)
米を楽しむおむすびの具は15種類から 海苔・とろろの相性も
こだわりは、お米だけではありません。
具は15種類で、鮭や昆布、かつおなどの定番に加え、野沢菜なっとうや、わかめチーズ、ラー油きくらげといった変わり種も。
さらに中の具を選んだら、次は外。海苔を巻くか、富山名物の白とろろ・黒とろろをまぶすかーー。具との相性も考えながら、組み合わせを楽しむことができます。
今回は人気だという「野沢菜うめ」の白とろろバージョンを注文してみました。
お米の粒感をしっかりと感じられるのに、全体的にはふわっとした口当たり。噛めば噛むほどお米の甘みも味わうことができます。
野沢菜はシャキシャキとした食感で、ほどよい甘みと酸味がクセになりそうな梅干しとの相性も◎。
俄然、ほかの具も食べてみたいと思わせるおいしさです。
おむすびはテイクアウトもOK
おむすびはテイクアウトすることもできて、こちらも人気です。
価格は210円から240円で、ランチだけでなく、おやつや夕飯用に買っていく人も少なくないんだそう。
注文票に自分で記入してお願いするスタイルで、簡単。
10個以上のまとめ買いは、あらかじめ予約が必要です。
麺類セットの人気は醤油ラーメン
麺類とのセットは、うどんやそば、ラーメンから選ぶことができます。
あたたかい麺をすする傍らで、おむすびを頬張る瞬間はまさに至福のひととき。
なかでも人気は、醤油ラーメン。どこか懐かしい素朴なラーメンとおむすびの組み合わせは、時代を問わず愛され続ける黄金のセットです。
素朴で変哲のない醤油スープから味わう安心感
鶏と豚の旨みをブレンドしたスープに、北海道産の醤油を合わせるのが、かさまや流。
昔ながらの中華そばを彷彿とさせる見た目で、ひと口すすれば、芳醇な醤油の香りが鼻を抜けていき、「あぁ、これこれ」と期待通りのおいしさを楽しめます。
スープをまとったもっちり麺と自家製チャーシュー
スープをたっぷりまとった細ちぢれ麺は、もちもちっとした食感。
すっきりとしたスープとの相性もいい感じです。
秘伝のタレで仕込んでいるという自家製焼き豚は肉々しく、スープに負けない旨みも十分。
麺をすすり、おむすびを頬張り、スープを飲む。麺ランチの醍醐味ループで、満足感も満腹感もあります。
麺類のお供に添えるおむすびは、どの具材を選んでも1個195円。
たとえば800円の醤油ラーメンとのセットなら、995円になります。会計の際、手のひらに戻ってくる5円玉に「1000円以内で」という店主の心意気を感じずにはいられません。
店自慢のごはんを贅沢に味わえる丼物もリーズナブルな価格で味わうことができます。
おいしくてほっとする“ごはん屋さん”、暮らしのリストに加えておきたい1軒です。
【食べ処 かさまや】
住所 富山県富山市森3丁目2−11ショッピングタウン北の森
営業時間 9:00~17:30(L.O. 17:00)
定休日 ショッピングタウン北の森の休みに準じる