国立・国分寺エリアの美酒が楽しめるおすすめ角打ち3選!プチ極楽へふらりと立ち寄ろう
酒や日用品雑貨を買うついでに、一杯ひっかける。そこに、ちょっといいアテがあったらサイコーだ。そんな夢のような角打ちが日常の中にある幸せ。三店三様で日々、客の喉と心を潤している。
あらゆる世代が立ち寄る牧歌的かどみせ『高柳商店』【矢川】
小学校裏の角地に立ち「地元では『かどみせ』って呼ばれてます」と、3代目店主の高柳貢作さん。昭和9年(1934)の創業時は文具店だったが、戦後から日用雑貨や酒、灯油を扱い、片隅に30分200円で使える衣類乾燥機を置き、地域の便利屋も請け負う頼もしさ。角打ちは2022年から。子供たちが駄菓子を物色し、親が一杯、四方山(よもやま)話と共にひっかけていくほのぼの感。「試飲して印象的だった味」は日本酒のみならず、希少な焼酎も。毎月、利き酒会も催す。
『高柳商店』店舗詳細
高柳商店(たかやなぎしょうてん)
住所:東京都国立市谷保5948/営業時間:8:30~19:30(角打ちは平日午後から)/定休日:日/アクセス:JR南武線矢川駅から徒歩12分
ローカル駅前の小さな店で全国の美酒に酔いしれる『なかとや』【鷹の台】
国分寺駅から2駅、鷹の台駅前の小さな店ながら冷蔵庫に店主の中田裕二さんがこだわる「ブランドじゃなく、脚で稼いだいいお酒」がずらり。「『会津娘』では自社田で米づくりからしているんですよ」と、各蔵の特徴や仕込みについて打てば響くように逸話が飛び出し、界隈の日本酒好きが日参。角打ちでは定番酒に加え、季節限定酒まで常時50種以上を飲むことができる。燗酒派には堪えられないお燗器も常備。自家製の漬けものやおでんなどの肴(さかな)も心憎い。
『なかとや』店舗詳細
なかとや
住所:東京都小平市たかの台44-8/営業時間:14:00~22:30LO(土・祝は13:00~、日は13:00~20:30LO)
/定休日:火/アクセス:西武鉄道国分寺線鷹の台駅から徒歩すぐ
音楽、自家栽培野菜も楽しみなカルチャー系『織田島酒店』【国立】
店主の織田島和音さんは祖父母が営んだ酒屋を継承。2019年に角打ちを開始し、高円寺で音楽酒場「彦六」を営んでいた父・高俊さんを招集した。「常連は缶酎ハイばっかり」と笑うが、青梅の「澤乃井」に加え青ヶ島の「青酎」も厚い品揃えで「ラベルは同じでも、杜氏ごとに造りも味も違います」と和音さん。サンショウっぽさがあったり、甘みとコクが強かったり。また、自家栽培野菜が格安で買え、旬野菜のつまみも心憎い。高俊さんチョイスのレコードもゴキゲン。
『織田島酒店』店舗詳細
織田島酒店(おだじまさけてん)
住所:東京都国分寺市高木町2-18-32/営業時間:10:00~22:00(料理は11:00~14:00・17:00~21:00)/定休日:木/アクセス:JR中央線国立駅からバス6分の「団地南」下車1分
取材・文=林さゆり 撮影=オカダタカオ
『散歩の達人』2025年9月号より