体操服・制服の蓄積汚れ。繊維の奥にしみ込んだ“汚れやニオイ”をごっそり落とす【つけ置き洗濯術】
4児の母で洗濯研究家の平島 利恵です。新学期が始まりましたね! これから始まる新生活では手間をかけずに、子どもの体操服などの蓄積汚れを「つけ置き洗い」でリセットしませんか? 時間がかかり、面倒にも感じるつけ置き洗いですが、実際は「つけておくだけ」なので実はとっても簡単なんです。手間をかけずに、汚れをスッキリと落としましょう!
手間なし!つけ置き洗いのメリット
「つけ置き洗い」はしたことがありますか?
SNSの投稿をみて、試したことがある方も多いかもしれません。
蓄積汚れまで落とせるつけ置き洗いには4つのメリットがあります。
高濃度洗浄液で汚れにフォーカス
洗浄力の高いアルカリ性粉末洗剤を使用し、洗濯機洗いよりも高濃度の洗浄液でつけ置きするので、蓄積汚れにも働きかけます。
お湯を使うことで洗浄力UP
お湯を使うことで、繊維の奥にしみ込んだ汚れやニオイがより落ちやすくなります。
(つけ置き後、汚れが溶け出た洗浄液はこんな色に!ニオイも凄いんです)
もみ洗いしないので生地への負担が少ない
ゴシゴシ擦り洗いすると、繊維を傷めてしまいます。つけ置き洗いは、洗剤の力で汚れを浮かせて落とせるので、衣類への負担が少ない洗濯法です。
手間がかからない
その名の通り「つけておく」だけ。いつもの洗濯スケジュールに合わせ、夜から1晩つけ置きし、翌朝洗浄液ごと洗濯機にかけることもできます。
もみ洗い・擦り洗いの労力がいらず、汚い洗濯物に触らなくてもいいというメリットもあります。
【注意】洗剤と漂白剤は違うもの
SNSなどでは、酸素系漂白剤を使ったつけ置き洗いをよく目にしますよね。
洗剤も漂白剤も、汚れを落とすために使われますが、実は働きが異なるのです。
酸素系漂白剤は汚れの色素を化学反応で脱色し、衣類を白くするのに対し、洗剤は界面活性剤などの働きで、繊維についた汚れを包み込んで取り除きます。
どちらが良い・悪いというものではありませんが、まずは洗剤でつけ置き洗いをして、それでも取れないものに漂白剤を使う方がベターです。
簡単!つけ置き洗いの手順
用意するもの
・アルカリ性粉末洗剤
・ゴム手袋
・桶(バケツ・洗面台)
手順
1. 40℃ほどのお湯にアルカリ性粉末洗剤をよく溶かす
2. 衣類をしっかり沈め、1~2時間ほどつけ置き
3. 洗浄液ごと洗濯機に入れ、いつも通り洗濯
※洗濯の予定に合わせ、お風呂の際にシャワーのお湯を使い1晩つけ置きし、翌朝洗濯機にかけてもOKです!
実際に蓄積汚れをつけ置き洗いしてみると…
「いつも洗っているのに黒ずんできた」という時は、つけ置き洗いをしてみてください!
実際に小学生男子の制服(ポロシャツ)の蓄積汚れをつけ置き洗いで落としてみました。手間をかけずにつけ置きをするだけなのに、汚れがスッキリ落ちています。
これなら新学期も、気持ちよく過ごすことができますよね!
もちろん、着用することで汚れが蓄積していくので、暖かくなるこれからの季節は、定期的に汚れをリセットするのがおすすめです。
汚れを蓄積させないために
蓄積汚れを防ぐために、次の3つの洗濯習慣を意識してみましょう。
1. 襟袖、シミに洗剤を塗布してから洗濯する
2. すすぎは2回以上でよくすすぐ
3. 柔軟剤の入れすぎに注意
特に「衣類の詰め込みすぎ」「すすぎ不足」で、汚れが蓄積してしまうので、衣類量は洗濯槽の8割まで、すすぎの回数は2回以上で、しっかり洗濯する習慣をつけましょう。
汚れが残った衣類に柔軟剤を使うと、汚れごとコーティングし、黒ずんでしまうので、柔軟剤は汚れを落とした衣類に規定量を使いましょう。
平島利恵/洗濯研究家