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サッカーU-17日本代表FW松浦芽育子(常葉大橘高、焼津市出身)が初めての国際舞台で感じたワクワクと悔しさ

アットエス

常葉大橘高女子サッカー部のFW松浦芽育子(2年、焼津市出身)が5月にインドネシアで行われたU-17アジアカップに出場した。初めて日の丸を背負った16歳は喜びと悔しさの両方をかみしめ、同時に、代表の責任の重さも体感したという。

U-17アジアカップで感じた日の丸の重み

松浦は大会初戦となったグループステージのタイ戦にシャドーのポジションで先発出場した。

「めっちゃワクワクしていました。でも、初戦の先発ということで緊張してしまって、最初は思うようなプレーができませんでした」

序盤こそ硬くなった。だが徐々に持ち味を出すことができ、手応えを感じた瞬間もあったという。「得点チャンスはものにできませんでしたが、チャンスメークはちょっとできました(笑)」。後半29分までプレーし、4−0の勝利に貢献した。

日本は予選リーグで3戦全勝し、準決勝は韓国を3−0で撃破。決勝で北朝鮮に0−1で敗れたものの、10月にドミニカ共和国で開幕するU-17ワールドカップの出場権を獲得した。

松浦は初の国際舞台で1試合の出場にとどまり、ベンチを温めた時間は悔しさを募らせていたという。「同じポジションで出ていた選手のプレーと、自分に足りないところを照らし合わせながらベンチで見ていました」。自分を見つめ直すきっかけになった。

ラガッツァ焼津→常葉大橘中学

松浦の持ち味は164センチの体を生かした攻撃力。前線でボールを収め、いったん仲間に預けた後、ゴール前に飛び出していく。好機を演出することもフィニッシュに関わることもできる万能型だ。

兄の影響でサッカーを始めたのが小学1年の時。強豪女子サッカークラブのラガッツァ焼津でメキメキと力をつけ、中学から常葉大橘へ。小学時代は東海トレセンに選ばれていた。

県高校総体で流した涙

インドネシアから帰国した後は、すぐに県高校総体に出場した。チームは順調に勝ち上がり、6月2日の決勝で全国連覇を狙う藤枝順心と対戦した。松浦はトップ下で出場したが、終了間際に失点し0−1で敗れた。

「順心は自分たちが練習しているスピードよりも全然早かった。結果は0−1で『惜しかった』みたいになるかもしれないけど、相手の方が内容は全然上でした。次に戦う時までに差を埋めないといけない」

試合後、全国切符を手にできなかった松浦は声を詰まらせながらも必死に記者の質問に答えていた。最後にエースとしての活躍が期待される国民スポーツ大会の話題になると、ようやく女子高生の笑顔に。

「国民スポーツ大会は藤枝順心の選手と一緒に静岡代表として戦うことになると思うので、協力して頑張りたいと思います。すみません、うまくしゃべれなくて(笑)ありがとうございました!」

世界への一歩を踏み出した点取り屋に注目だ。

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