なぜ?6月22日は「カニの日」!現代アートの申し子がパクついた『バスキア』の「カニ爪のフライ」【映画メシ#35】
中流階級に生まれながら高校を中退したバスキアはホームレスとなり、バンド活動や街中にグラフティペイントをしながら、自作のポストカードを売って生計を立てていました。やがてバスキアの作品は美術評論家のルネや画廊を営むアニーナ・ノセイ、アンディ・ウォーホルなどに評価されるようになり、個展を開き大成功をおさめセレブの仲間入りを果たします。一方、恩人や恋人やバンド仲間と疎遠になり、その孤独からドラッグに溺れていき……。
本作はアートに興味がなくても、ジェフリー・ライト、デヴィッド・ボウイ、デニス・ホッパー、ゲイリー・オールドマン、ベニチオ・デル・トロ、ウィレム・デフォー、クリストファー・ウォーケン、 サム・ロックウェルら豪華キャスト共演だけでも鳥肌モノ。
NYのセレブたちも食べた?「カニ爪のフライ」
今回の料理はニューヨークに実在する、セレブ御用達だったマイケル・チャウのレストランでバスキアが食べていたカニ爪のフライ。このシーンにはチャウ本人も出演しており、当時のアートシーンを象徴するような店内のカオスぶりと、心ここにあらずなバスキアとの対比が印象的です。
※カニの日:大阪の「かに道楽」が1990年に制定。かに座が6月22日から始まること、50音で「か」が6番目、「に」が22番目で当たることに由来する。
▼材料(4本分)
カニの爪(冷凍) ・・・ 4本
小麦粉 ・・・ 適宜
卵 ・・・ 1個
パン粉 ・・・ 適宜
胡椒 ・・・ 適宜
お好みの野菜
タルタルソース・ソース・しょう油・塩・レモンなど
▼作り方
冷凍のカニの爪を解凍して、余分な水をしっかりと拭き取ります。①に軽く胡椒を振っておさえ、カニの爪の先をVの字になるようしっかり広げます。②に小麦粉をまとわせて叩き、溶き卵・パン粉の順につけます。170度に温めた油に③を入れ、色づいてきたら、180度に温度を上げて、衣がきつね色になったら取り出します。お皿にお好みの野菜と共に盛り付けて完成です。タルタルソース・ソース・しょう油・塩・レモンなどで召し上がって下さい。
▼ポイント
カニの爪が殻付きの場合は、キッチンバサミでVの字の谷の部分から3cm下をリング状に切り、身と爪を殻から抜きます。カニの爪がV(Victory)の字なので必勝祈願メニューにも!小さなお子様に危ない場合は、閉じた状態で揚げてください。
レシピ監修・撮影:渡辺ひと美
酒料理研究家、唎酒師(SSI顧問)、商品開発/割烹料理店「霞町 三〇一ノ一」オーナー