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夫婦の資産運用で老後失敗しないコツは?

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貯金だけでなく株式投資や投資信託など、積極的に資産運用をする人が増えてきています。長期的にリターンを得るためにリスクを取ることになりますが、独身で資産運用をする場合と、結婚して夫婦で資金を合わせて行う場合とでは、勝手が違います。

そこで今回は、夫婦で資産運用をする場合に失敗しやすいポイントや事例を紹介しながら、資産管理を成功させるためのコツをお伝えします。

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今、資産運用を行う人が増えている

「貯蓄から投資へ」という政府の旗印もあり、非課税で投資のできるNISAやつみたてNISAなど資産運用を行いやすい環境が整っています。そして、「人生100年時代」や「老後2000万円問題」といった用語に触れることも多くなり、老後に向けて真剣に考える機会が増えてきました。

それに加え、インターネットやスマートフォンで気軽に投資をできる環境も追い風となっています。買い物で貯めたポイントで株などを購入できるサービスはリスクをそれほど気にすることなく気軽に始めることができます。今後も若い世代を中心に資産運用を始める人は増えていくと思われます。

実は結婚は資産運用を始める良いタイミング

ネット証券大手の松井証券株式会社が全国の夫婦800人に実施した「夫婦の家計管理事情に関する調査(松井証券会社調べ)」において、熟年夫婦に「いつから資産運用を始めるべき?」という調査が行われましたが、1位が独身時代、2位が結婚時、3位が出産時と、できるだけ早く始めた方が良いという回答が上位を占めました。

通常、資産運用は「時間を味方につける」という考え方があります。長くじっくり行うことで成果が出やすいので、結婚を控えている人はパートナーと資産運用について考える時間を一度設けてみてください。
 

夫婦での資産運用が失敗しがちな危険チェックポイント

【画像出典元】「stock.adobe.com/WavebreakmediaMicro」

夫婦で目的を明確化していない

資産運用で失敗する人の多くは目的を明確化していません。何のための運用なのか、目的を明確化することで、どの運用商品にするかを決めることができます。30歳の夫婦にとって、老後資金を貯める場合は30年から40年もの超長期で運用できますし、5年後の住宅取得の頭金であればそれほど長い期間ではないため安全性を追求するといった具合です。なんとなく運用を始めてしまうと、途中で関心が無くなり、ずっと放置してしまう要因になります。

相場展開に一喜一憂してしまう

大きく相場が変動した時など一喜一憂したくなる気持ちはよく分かります。好調な時はつい何度も残高を見て「プラス」となっている収益率ににんまりし、相場が急落した時は不安になり、残高を怖くて見たくない。こんな状況です。

利益が上がった時にうれしいと思うことは資産運用と上手に付き合う上で大切です。ただ、その感情を投資判断には結び付けないでほしいのです。

老後資金のために超長期投資で始めたのに、投資を始めた翌月に3%の利益が出たからといってすぐに売却してしまう。始めた途端下落してしまい不安になり投資を辞めてしまう。これが失敗する典型例です。

周りに左右される

夫婦で資産運用となると、お互いの意見を聞きながら資産運用を行っていくことになります。「同期の○○があのファンドがいいって言っていたよ」、「お隣さんの○○さんが株は絶対しない方がいいって言っていたよ」

こういう情報も1人の時と比べ2倍になります。資産運用とダイエットはよく似ています。資産はお金をコツコツ増やしていく必要があり、ダイエットはコツコツ体重を減らしていきますよね。

「糖質制限がいい」、「夜食べない方がいい」、「このサプリが効くよ」・・・。
いかがでしょうか?きっと思い当たる人も多のでは。さまざまな情報があり、どの方法が効果的かは人それぞれです。資産運用も同様で、目的も金額も期間も人それぞれ。周りの噂に左右されると失敗の原因となります。

夫婦で隠し事をする

 先に紹介した松井証券での調査によると、夫婦での隠し事第1位は「お金関係」でした。「実は親からもらった100万円をタンス預金している」といった状況は、資産運用の全体を考えた場合、もったいないです。きちんと共有していれば、もっと資産運用に回せるかもしれません。何より夫婦2人で協力して資産運用を行っていくということにも反しますよね。

ハイリスクなものに投資をする

FXや先物取引など手元資金の数倍、数十倍といった運用ができる手法がありますが、初心者にはハードルが高い方法です。例えば、手元資金の50万円を使い、実際は500万円の投資をする。小さい力で大きなものを動かす「テコの原理」が働き、あっという間に大きな収益が期待できますが、反面、損失も大きくなります。

FXは外国為替証拠金取引で、外国為替市場は24時間取引されているため、夜中寝ている間に一気に大損失ということも。

夫婦で資産運用をする時の失敗しないコツと注意点

【画像出典元】「stock.adobe.com/jannoon028」

夫婦でライフプランについて共有する

先にお伝えした「危険チェックポイント」と表裏一体ではありますが、ライフプランを夫婦で共有することは重要です。

転職や独立志向があるのか、子供は何人欲しいか、子供の教育方針に住宅取得、老後の過ごし方といったところがライフプランの重要ポイントとなります。

ライフプランを“共有“するという表現を使いましたが、方向性や価値観が同じであれば理想的ですし、多少違っていても相手の考え方を知っておくだけでもいいと思います。例えば、子供は地元の公立学校で教育を受けさせたいと思っていても、配偶者が「幼少時から私立に通わせたい」と考えていたら、教育費として必要になるお金が大きく変わってきます。これは資産運用の方向性にも影響を与えることになるのです。

いくら投資に回すか事前に決めておく

資産運用を行う際、決めておきたいルールはたくさんあります。特に運用額は資産運用を始める前に夫婦でしっかり話し合っておいてください。
「来月の生活費が足りないから、あの投資信託を売却しよう」という状況は避けてほしいです。毎日値動きする投資商品の売却はゆっくり、じっくり検討すべきです。

あくまで余剰資金を中心に資産運用を行うことが大切で、その余剰資金は夫婦によって異なります。「毎月5万円、賞与から10万円投資に回そう」などというルールを決めておいてください。

相場の急変時にしっかり対応する

夫婦で老後に向けて資産運用を行っている間に、相場が急変し、大きく利益が出たり、逆に損失が生じる時もあると思います。そういう時には「○%上がったら、一度売却しよう」といったルールを設けておくと管理がしやすくなります

特に下落した際の、いわゆる「損切りルール」が大切です。損が出ているタイミングで売却するのはなかなか勇気がいりますが、今後もズルズル下がっていく可能性もあります。株式の場合は、そのまま破綻し、無価値になることも。仮に売却後に、危機を脱した場合は、そこで買い直すこともできます。「何割下落した時」、「業績が赤字の時」、「為替が○円まで円高になった時」など独自のルールを設けておいてください。

役割分担をする

夫婦それぞれ協力するのも1つの方法ですが、どちらかが資産運用に詳しい場合は完全に役割を分離するのも1つの方法です。1人が株や投資の経験、知識があり、もう1人は全く分からないというケースを考えてみましょう。

夫婦一緒に勉強し、理解度を高めていければいいのですが、全く分からない人には勉強がストレスになることが想定され、一方の詳しい人にとっても「なぜそれが分からないの」とイライラ。そうなると、一緒に協力することが裏目に出てしまいます。

そこで、例えば夫が詳しいのであれば夫がリスクを取って資産運用をする係。妻が安全な貯蓄係と役割を決めておくことで、それぞれが無理なく一定の責任を持って向き合うことができます。時々状況を報告し合う。この方がうまくいく場合もありますよ。

信頼できる専門家に相談する

専門家の1人である筆者。あえて苦言を呈しますと、「専門家」を信用し過ぎてはいけません。専門家はそれぞれ「投資はこうあるべき」という強いこだわりがある人もいます。こだわりが悪いわけではありませんが、相談者の資産運用に対するレベルや価値観もさまざまなため、そのこだわりが相談者のニーズにマッチするかどうかという問題があります。中には残念ながら相談者のニーズよりも投資商品などの販売を優先にすすめてしまう、というケースもなくはありません。

今は無料有料問わず相談会やセミナーが数多くあります。オンラインセミナーも増えてきました。色々と参加するのは悪くないと思います。無料セミナーも何らかの目的がある点を踏まえる必要がありますが、無料セミナーでも有益な情報がもらえるものがたくさんあります。いくつか参加しながら、良い情報、良い専門家と出会い、その専門家や金融機関と適した距離感で長く付き合えるといいですね。

夫婦の資産をお互いに公開する

失敗例として「隠し事をする」を挙げました。夫婦で上手に資産運用を行うためにはお互いの金融資産や収入を公開することが大切です。2人が牽制し合っていてはうまくいきませんよね。

定期的な見直しも肝心

社会や経済環境も大きく変わっていきますし、何より夫婦2人の年齢、家族環境、収入そして価値観も変化していきます。会社員であれば夏と冬のボーナス時などに夫婦で話し合い、今までの資産運用を見直す機会にしてください。

大事なポイントは価値観の共有

共働き夫婦が失敗しない資産運用の方法は

・夫婦2人で明確な目標を立てる
・お互いの価値観を共有し、それぞれが適した役割を担う
・資産運用は長期で。短期的な動きは静観する

お金は夫婦生活や家族を築く上で重要ですが、どうしても話しにくい内容でもあります。きっと、夫婦お互いに長生きしてもらいたいと思っていますよね。だからこそ相手の健康を気遣い、思いやりを持って接していると思います。

お金も同様です。「家計が健康で長生き」するために、今のお互いのコンディションを知ることから始めてください。

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資産運用についてのQ&A

Q.資産運用に回すお金と生活費は、どのくらいの比率を意識したらいいでしょうか?

A.資産運用に積極的なアメリカでは生活費5割、買い物など楽しむお金3割、貯蓄や投資を2割とするモデルがあります。子育てなどで生活費が5割を超える場合は楽しむ3割を減らして調整するという点がコツです。つまり必ず2割は貯蓄や投資に回すという考え方です。

Q.投資信託の損失が拡大しています。違う投資信託に買い直した方が無難でしょうか?

A.必ずしも保有している投資信託が悪いとは限りません。相場全体が悪い時は損失が生じることもあります。運用会社が月次レポートを発行していますので、同じような種類、例えば世界株ファンドであれば他の世界株ファンドと比較し、下落率があまりに大きいようであれば違う投資信託に買い直すのも1つです。

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