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ハチオウジゾウ 故郷へ 新種の化石 発見者が市に寄贈〈八王子市〉

タウンニュース

化石のレプリカを手にする、左から福安議員、初宿市長、相場さん、杉浦舎長

およそ230万年前の八王子に生息していた古代象「ハチオウジゾウ」の化石が、3月28日に発見者の相場博明さん(65)から八王子市に寄贈された。北浅川の河川敷で2001年に発見され、10年に新種の象として認定されたもの。市が26年10月のオープンに向けて整備を進めている「八王子駅南口集いの拠点」内の「歴史・郷土ミュージアム」に展示する予定。

慶應義塾幼稚舎の教諭だった相場さんらが01年に現地へ地質調査に訪れた際に偶然、牙2本と臼歯6個の化石を発見。翌年に本格的な発掘調査が行われ、さらに大腿骨や頸骨、30点ほどの骨の断片など、ほぼ一頭分の化石が見つかった。その後、化石の調査を進めた相場さんらの論文が10年に英国の古生物学会誌に掲載され、日本列島で独自に進化した新種の象と認定。和名をハチオウジゾウ(学名ステゴドンプロトオーロラエ)と命名した。大型哺乳類のほぼ全身の骨格が発見され新種として認められることは珍しく、また日本列島における象の進化の過程がわかる貴重な資料とされている。

博物館の整備計画が後押し

発見時や新種認定時には、新聞やテレビのニュースなどで大きく報じられた。相場さんは市への寄贈を希望していたが、市に博物館がなかったことから、実物は相場さんの勤務先で保管し、牙と臼歯のレプリカを大横町の市こども科学館(コニカミノルタサイエンスドーム)で展示していた。

「市民の宝」に

この春に相場さんが定年退職を迎え、また歴史・郷土ミュージアム開設の目処が立ったことを市議会議員の福安徹議員から知らされたことから今回の寄贈に至った。

市役所で贈呈式が開かれ、相場さんと慶應義塾幼稚舎の杉浦重成舎長、初宿和夫市長、福安議員らが出席した。相場さんは「ハチオウジゾウをふるさとに帰すことができて、うれしい。皆さんに愛され、市内外の子どもたちの学習などに役立てば」と話し、初宿市長は「市民の宝として末長く保存・活用させていただく」と感謝を述べた。

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