明治の下水管が今も現役!?「神戸旧居留地」に残る史跡を巡るミニ歴史探訪 神戸市
神戸市の旧居留地で今も現役で使われている「雨水管」の一部が、実は明治初期に造られた「史跡」だということをご存じですか?しかも、路上で地面の中が一部公開されており、本物の煉瓦造りの雨水管を間近で見ることができるんです。
場所は、国指定重要文化財である『旧神戸居留地十五番館』(神戸市中央区)の東側。登録有形文化財「旧神戸居留地煉瓦造下水道」として、街の風景に溶け込むように展示されています。
下水道遺構と名付けられていますが、実際は雨水のみを流しているので匂いはありません。1872年ごろに整備されたもので、現在も使用されています。
日本で一番古い煉瓦造の下水管だそうで、京町筋の地下でも発見されています。
海外の都市部には、現在でも雨水管の整備が不十分な地域が見受けられ、広い車道の脇に溜まった水が公衆衛生上のリスクとなるケースも少なくありません。
神戸では154年前にこうした設備が整えられていたことを思うと、当時、文明開化の最先端を走っていた街であることを改めて実感させられます。
旧居留地に残る史跡は雨水管だけではありません。写真左側の石柱は『境界標柱』といい、十五番館の西南部に残る16番地と15番地の境を示した標柱です。
下の部分には、「16|15」という区画表示が書かれています。
近くには標柱についての説明文が書かれた石碑も。最初、これが標柱だと思って激写したのは内緒です…(笑)。
神戸旧居留地十五番館は神戸に現存する異人館の中で最も古く、1880年頃に竣工しました。木骨煉瓦造りで寄棟造、外観は石造風。1890年代は米国領事館として使われた歴史を持ちます。
阪神淡路大震災時に全壊しましたが、3年かけて復元。全体のコロニアル様式や、左下写真のパラディアン・ウィンドウ(玄関内アーチ装飾部分)などが特徴的です。
建物内部へは『Salon15 TOOTH TOOTH (サロンジュウゴ トゥーストゥース) 旧神戸居留地十五番館』利用者のみ入館可能。
せっかくですので、ランチは『Salon15 TOOTH TOOTH 旧神戸居留地十五番館』で頂くことに♪ 「スモークサーモンと六甲マッシュルームのトマトクリームソース/手打ちリングイネ」を選びました。
紅茶はポットで供されます。窓外に見えるのは1939年竣工の神港ビルヂング。私たちが生まれる前から、この風景だと思うと感慨深いです。
食事を楽しんだ後、この機会に「旧居留地の歴史」をしっかり学ぼうと、十五番館からほど近い『神戸市立博物館』へ。
同博物館はイギリス人建築家ジョサイア・コンドルに師事し、ロンドン大学建築科を首席卒業した桜井小太郎が設計を手掛けたレトロ建築で、国の登録有形文化財です。1935年に竣工し、当時は横浜正金銀行神戸支店でした。
1階神戸の歴史展示室には、1868年の開港とともに誕生した「外国人居留地」のジオラマが常設展示されています。当時の様子が精巧に再現されており、リアルな街並みを一望することができます。
「博物館の位置」と書かれた目印から左へ三軒目が十五番館です。
1925年ごろの博物館周辺ジオラマ。一番大きな中央の建物が博物館で、その左隣が十五番館です。
ジオラマ手前のパネルで、当時の街並み写真を見ることも可能です。こちらは白黒写真に手で彩色したもの。
寒い冬の散策ですが、十五番館の周囲とそこから徒歩1分の神戸市立博物館ですので、凍えずに済みます。神戸の歴史を偲ぶことができる、貴重な時間を堪能できました♡
煉瓦造下水道遺構
Salon15 TOOTH TOOTH 旧神戸居留地十五番館東側にあります
境界標柱
Salon15 TOOTH TOOTH 旧神戸居留地十五番館南西にあります
神戸市立博物館「常設展示 ジオラマコーナー」
神戸市立博物館
(神戸市中央区京町24)
開館 9:30~17:30
※金曜日・土曜日は20:00まで開館
休館日 月曜日
入場料 1階「神戸の歴史展示室」は無料