本命シーバスと勘違いしがちなゲストたち　ウナギにサメもルアーにヒットする？

12/5(金) 16:30配信

湾奥河川の汽水域でシーバスを狙っていると様々なゲスト達が釣れることがある。今回はシーバスフィッシングで出会えるゲスト達について寄稿したい。

シーバスフィッシングのゲスト魚

湾奥河川の汽水域には様々な魚が生息している。シーバスを狙って様々なルアーを投げていると本命ではないゲスト達がルアーに反応して釣れることがある。

経験豊富な釣り人であれば魚の暴れ方で魚種を判断することが出来るようになるが、キャッチするまではわからないのが釣りの楽しみの一つだ。ひょっとしたら本命（シーバス）かも？と期待してしまうゲスト達がいる。

海でも川でも何処にでも生息しているボラ。幼魚のころはハク、イナッコと呼ばれシーバスの重要な(ベイト)餌となる魚だ。30cm以上になるとボラ。大きいものはトドと呼ばれる。

雑食性のためルアーにも反応し、しっかりと口で捕食してくるようになる。小型ルアーを使用しているときに小魚と勘違いし釣れることが多いが、大きめのミノーにも反応することがある。

大きいものになると力も強く、最後まで諦めない粘り強いファイターで雑なやり取りをするとラインブレイクすることもあるので注意が必要だ。良いサイズのシーバスかも？と思い期待して見ると丸みを帯びた魚体にがっかりした人も少なくないだろう！

川の中流から下流に多く生息する。小魚や甲殻類、藻類を食べる雑食性の魚だ。ルアーで釣れる場合は40cm以上の物が多い。バイブレーションでボトム(底)を探っているとヒットすることが多くシャロー域で出会うことが多い。

抑え込むようなバイトで直線気味に泳いで逃げる。鯉より口周りが尖り気味で硬い。50cmを超えてくると引く力も強く細長い魚体でシーバスかも!?と期待するが尖った口先と整った大きな鱗から水中でもニゴイと判断することが出来る。

こちらも川ではどこにでもいる。ウグイ・マルタウグイがいるが繁殖期の婚姻色にならないと見分けがつきにくい。雑食性でなんでも口にする。私のよく行くポイントだと秋に釣れることが多い。近年は春に婚姻色になったマルタウグイを狙うのも人気となっている。

最初は元気に暴れるがボラやニゴイと違いすぐに力尽きる。小型のルアーに反応がよく、メタルバイブやブレード系のルアーでよく釣れる。繁殖期以外は茶色と銀色の魚体のためシーバスかも!?と一瞬思うが背びれと口の小ささですぐに気づくことが出来る。

ドチザメは基本的には海にいるが、河川の河口部にも入ってくることがある。小型の魚、甲殻類を食しているためバイブレーションやジグヘッドワームを使っている際にヒットすることが多い。

ベイシャークと呼ばれ専門的に狙っている釣人もいる。ヒットした瞬間に、魚が浮く感覚がなく一呼吸おいてから暴れ出す一連の流れはランカーシーバスがヒットした感覚に似ているため期待してしまう。

しかし、ファイト中にエラ洗いがないこととズシッと来るエイのようなズシリとした思い感覚が出てくると急にドチザメ感が頭をよぎる。ネットに入れると回転しラインが体に巻き付くためサメ肌でボロボロされてしまう。筋肉質で釣り上げた後もよく動くためフックを外す時は注意が必要だ。

湾奥河川の汽水域に生息しており、大雨や台風後の荒れた状態で釣れることが多い。小さな口でルアーにアタックしてくることがあり、しっかりフッキングが決まり釣れることがある。

うなぎがかかると最初は少し暴れるが一瞬で生命感が消える。なんだろうと、リールを巻くと水面からとぐろを巻いた物体が上がってくる。こうなると時すでに遅し……。

ムチンというタンパク質からなる粘液でルアーとラインをヌルヌルにされる。まずウナギをほどいてからリリースし、ルアーを洗いライン縛り直す作業が発生する。食べて美味しい魚だがルアーフィッシングの際には厄介なゲストである。

今回は、シーバスフィッシングしていてよく出会うゲストを紹介した。本命じゃないとがっかりすることもあるが、「このルアー、今日は合ってないのかもしれないな！」「ルアーを動かすスピードが違うのかも!?」「レンジ(魚がいる層)が違うかな!?」など本命を釣るためのきっかけを教えてくれることも多い。

また、「この暴れ方はシーバスではないな！」と思っても釣り上げてみたらシーバスだったという経験も多々ある。どんな魚でもヒットすれば楽しませてくれるのはたしかだ。釣れた魚に感謝してしっかり蘇生をし、リリースすることが大事である。

＜久野田匠／TSURINEWSライター＞

記事へのご意見最終更新: 12/5(金) 16:30