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今週のヘラブナ推薦釣り場2024【山梨県・精進湖】

TSURINEWS

赤池地区(提供:がまかつテクニカルインストラクター熊谷充)

ジメジメ蒸し暑い釣りはごめんだ。どうせなら涼しい環境で釣りをしたいと思うのは誰しもが同じこと。ならば目指すは山上湖。山梨県富士河口湖町にある精進湖・赤池地区なら、管理釣り場並みの魚影を誇る良型地ベラがアナタの到着を待ち構えている。ややエサ慣れした感は否めないが、口を使わせた時の達成感は何者にも代えがたい。同地区を狙うなら舟宿ニューあかいけで決まり。

精進湖の概況

6月下旬現在、水位はかなり復活し満水から約1m減程度。釣りには何ら影響はなく、かえって底釣りファンには通常よりも短い竿で底が取れるのでラクかもしれない。

精進湖の概況(提供:がまかつテクニカルインストラクター熊谷充)

釣況は平日ならいい人は40~50枚、日並みがいいと束釣りも出るほど。型も35~40cmが揃うだろう。しかし混雑したり急に冷え込んだりすると急速に落ち込むのが山上湖の悩ましさだろう。

かつては小ベラの数釣りと言われた赤池地区だが、もはやその影は潜め釣れるのはほぼ良型ばかり。よって釣り自体はより難しさが増しているのは否めないが、裏を返せば攻略しがいがあり腕自慢の人でも楽しめる釣り場に変貌をしようとしている。

ポイント

マイナス1m前後とは言え満水ではないので、狙うなら大岩や浮島を除く水深があるロープがお勧め。黒岩、コタツ、新ハヤマロープを中心にその日の風向きを考慮して着舟するといいだろう。なおハヤマロープはブルーギルが多く、本命が寄るまでひと苦労させられるかもしれない。

ニューあかいけ(提供:がまかつテクニカルインストラクター熊谷充)

どのロープにしろ、できれば振れ止めロープ付近に入りたい。無風・弱風時ならともかく、強めの風が吹くと振れ止めの有無が釣況を大きく左右しかねない。また強風時は竿掛けに竿を置いてアタリを待つのではなく、できれば道糸が張らないように穂先でウキの流れを追ってほしい。テンションがかかったままでは出るアタリも出づらくなり、強いては釣りが面白くなくなる。

振れ止め付近が最適(提供:がまかつテクニカルインストラクター熊谷充)

なお入釣ロープの選定に悩んだら、出舟前に渡辺オーナーと話をしてみよう。直近の釣況を含めてこまかいアドバイスをもらえるはずだ。

釣り方とエサ

水温が徐々に上昇しているので、釣り方は底釣りよりも宙釣りが有利。しかもタナは浅ければ浅いほど型がいい。ただし透明度の関係で、浅くなるほどごまかしが効きづらく釣りづらい。

まずは1本半~2本で始めてみたらどうだろうか。竿は13尺以上、できれば15尺前後を出してウキの立つ位置を舟から離したい。これはクリアレイクを浅ダナ付近で狙う鉄則であり、舟から離せば離すほど、深ければ深いほど魚は素直になる傾向がある。

宙釣りタックル(提供:がまかつテクニカルインストラクター熊谷充)

エサは両ダンゴが面白い。野釣りだからと言って特別なブレンドは不要で、いつもの使い慣れたブレンドで十分だ。問題はエサ持ち。固定桟橋など自分が動かない釣り座から打つのとは異なり、舟釣りの場合は風などで舟が前後に動いてしまう。気づかないうちにエサを引っ張ったりしているので、ウキの戻りが早いと感じたらエサ持ちのチェックをすぐさましたい。

ならばハリは大きめがいいが、魚はエサ慣れしているので重く大きなハリでは、違和感からか吸い込みが悪くなってしまい結果的には触りだけで落とさなくなってしまう。可能な限り小さく軽めのハリを用意して、それでエサ持ちが悪ければ少しずつ大きめにする。逆のパターンでは触りが出ないまま、ここには魚がいないなどと誤った判断をしかねない。

満水から1m減(提供:がまかつテクニカルインストラクター熊谷充)

小さく軽いハリを使うならウキも小さめがいいのか?

それは誤った判断だ。風流れが出やすい状況では速やかにエサをナジませたほうが得策で、さらに道糸もなるべく湾曲しないほうがアタリは伝わりやすい。ボディ浮力をしっかり持たせ、トップはPCと細めを使い、軽く小さなエサでもナジみ込ませやすくするのがベストなやり方だろう。

と、ここまでは空いている平日の話。休日など混雑時、人が多く並ぶのであれば両ダンゴではやや難しく、トロ掛けセットやウドンセットのほうが有利。さらにタナも深めから探り、場合によっては底釣りのほうがいいかもしれない。

この記事は『週刊へらニュース』2024年7月12日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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