白いロマンスカー・VSE、2026年3月下旬にロマンスカーミュージアムで展示開始 「乗務員体験」などファン向け企画も
小田急電鉄は17日、2023年12月に惜しまれつつ最終運行を終えた「白いロマンスカー・VSE(50000形)」について、神奈川県海老名市のロマンスカーミュージアムでの展示を決定したと発表しました。展示開始は2026年3月下旬を予定しています。
展示の目玉として、車内を歩きながら見学できるルートを設定するほか、VSEの運転席に座る、車内アナウンス体験といった「乗務員なりきりイベント」も計画されており、ファン待望の”再会”となりそうです。
【参考】
白いロマンスカー VSEが いよいよ 12/10にその歴史に幕を下ろします! ( 小田急 ロマンスカー )(※2023年12月掲載記事)
https://tetsudo-ch.com/12929013.html
ファン待望! あの「白いロマンスカー」が帰ってくる
VSE(50000形)は、箱根観光の「再興の想い」を込めて2005年にデビューしました。約18年間の歴史で、2編成合計の走行距離は約623万キロ、乗車人数は延べ約2千万人にもおよび、多くの人々に愛されてきました。
同社によりますと、2023年12月の最終運行後も、車両の今後について多くの問い合わせが寄せられており、今回、その軌跡を残す形でミュージアムでの展示が決定したといいます。
展示はいつから?どこで?
展示開始:2026年3月下旬(予定)
展示場所:ロマンスカーミュージアム 1F「ロマンスカーギャラリー」
現在展示中のHiSE(10000形)とRSE(20000形)の間に配置されます。
展示車両:VSE(50000形)50001号車(展望車両)
50001編成のうち、展示される展望車1両以外は解体・廃車となります。50002編成について、小田急電鉄は「50002編成も同様に、たくさんの思い出が詰まっている車両と考えています」と発表しており、引き続き、VSEの軌跡を楽しめるような企画の検討を行うとしています。
【注意】ミュージアムは一時休館
VSEの搬入に伴う工事と館内整備のため、2026年2月下旬から3月下旬までの間、ロマンスカーミュージアムは休館となります。
目玉は「乗務員なりきり体験」! 車内見学ルートも
VSEの展示では、ただ車両を見るだけでなく、VSEの魅力を間近で体感できる工夫が凝らされる予定です。
車内を歩ける「見学ルート」
車両の横に新設される階段を上がり、展望席付近の非常用扉から乗車。車内を歩きながら、VSEならではの高いドーム型の天井や、沿線の風景を楽しめるよう角度を付けた座席などを間近で見学できます。見学後は、車両連結部の車掌室を通り抜けて降車するルートです。
体験型イベント「VSEの乗務員になれる!」(日付限定)
“VSEの乗務員になれる!”をコンセプトにした、日付限定の体験イベントも検討されています。
運転士体験:電動はしごを展開し、憧れのVSE運転席に上って運転士の目線を体験できます。
車掌体験:車掌室でスイッチを操作して扉の開閉を行ったり、車内アナウンスを体験できます。
なりきり制服:2023年までロマンスカー乗務員が着用していた専用制服の子ども用レプリカを借り、乗務員のなりきり体験を楽しめます。
【参考】ロマンスカー・VSE(50000形)概要
定期運行期間:2005年3月19日~2022年3月11日
臨時運行期間:2022年3月12日~2023年12月10日
延べ走行距離:6,231,994.2km(2編成合計、試算値)
延べ輸送人数:約2千万人(年間約117万人)
主な受賞歴:2005年度グッドデザイン賞、2006年鉄道友の会ブルーリボン賞など
(画像:小田急電鉄)
鉄道チャンネル編集部
(旅と週末おでかけ!鉄道チャンネル)