『豆アジング』の釣果は専用ジグヘッドの有無で決まる 代表的な3種類を解説
豆アジングの時期が始まる。豆アジとは15cm程度の小さなアジのこと。これくらいのサイズのアジは、食い方がおそろしくナイーブで、非常に釣りにくい。豆アジングの極意は、ほぼ、ジグヘッドにあると言っていい。今回は筆者が実際に豆アジングに使用しているジグヘッドと、専用ヘッドならではの造形についてこれまでよりも詳しく踏み込んで解説したい。
豆アジの季節のアジング用ジグヘッド
15cm程度の豆アジが釣れ始めるのは、初夏、6月~7月だ。8月9月も釣れ続ける時期もあるが、ほとんど生エサにつき、また海水温が高すぎると姿を消してしまう。アジは実は海水温25℃以上の沿岸の海は嫌う。極端に暑いと、ほとんど行動できなくなるらしい。
したがって夏場にアジングをしようと思うなら、早めの6月7月にすでに沿岸に居着いているアジを見つけた方がいい。豆アジングはアジが小さいだけにかなりセンシティブなチューニングを求められる。中でも最大限に大事なのが、ジグ単の、ジグヘッドの部分だ。
専用ヘッドの重要性
豆アジングを制するには、95%、ジグヘッドが重要だ。専用ヘッドがないと釣れないとまで言っていい。
専用ヘッドの特徴として、全体的に小型で、またハリのゲイブの開き方ないし閉じ方に特徴がある。豆アジは口の開け方が小さく、また吸い込む力が弱く、口破れしやすい。この負の三要素が標準で揃っており、さらに低活性というコンディションでは、専用ヘッドがないと絶対に打開できない。
豆アジヘッド3種類を比較
筆者は豆アジには、必ず専用品を使う。そろそろ専用のヘッドケースを作ろうかとも考えているが、その前に各社の製品を渉猟中だ。
さて、いくつか存在する専用ヘッドの特徴を説明したい。
超小バリ部門
とにかく小さい、アジがあまりに小さすぎる。そういうときには、ジグヘッドもさらに小さくする。筆者は「漁港ヘッド」という製品が好きだ。同社のワームも持っていて、この組み合わせは抜群に強い。
最近、金のハリも買い足した。アジが小さすぎる場合には、0.4gという最軽量のウェイトが必要となる。
クローズドゲイブ
豆アジングのヘッド理論には、二つある。ハリ先が開いていた方がいい、閉じていた方がいい、というものだ。閉じていた方がいいという説は、「アジの口が小さすぎて、オープンゲイブだと弾いてしまう」との理屈である。
筆者は、すーっと引いてくるリトリーブのパターン用に、クローズドゲイブの専用ヘッドを持っている。いわゆる「吸い込みベース」の食い方をしてくるときには、確かにクローズドゲイブの方が、かかりがいい。
特殊なオープンゲイブ
アジは上あごが固く、上あごにかけると外れにくい。そのためオープンゲイブといって、ハリ先が少し開いて、上あごにフッキングしやすくなったヘッドがスタンダードだ。豆アジング専用品にも、その造りが踏襲されている。
通常のアジングのヘッドと違う点は、豆アジング専用のものは、シャンク(ハリの軸)が短く、開き幅が短いわりに、角度がやや急に尖っていることだ。この形状、本当になかなか豆アジのツボ(上あご)にハマりやすい。ひとつ持っていくならコレ、と断言できる。
ワームとの組み合わせも大事
豆アジのフッキング率を上げるならば、やはり小さめのワームと組み合わせた方がいい。おおむね豆アジ専用ヘッドならば、1.3inchワームが基準となる。
ただ、アジがいるかいないかを見るには、2inch前後のワームでサーチすべきだ。アタリが出るかどうかを確かめてから、サイズを合わせていく。
――いかがだろうか?毎年、夏、豆アジがかけられないフラストレーションに悩まされている方は、ぜひ専用ヘッドを用いてほしい。ジグヘッドをかえるだけで、世界がかわる。豆アジの口に確実にフッキングするまで、ジグヘッドのパックはたった400円ほどだ。
<井上海生/TSURINEWSライター>