【ライブレポート】PassCode、理性崩壊の轟音フロア制圧〈A.V.E.S.T project vol.19〉
3月1日(日)、Zephyren主催イベント「ZEPHYREN Presents A.V.E.S.T project vol.19」がSpotify O-EAST、Spotify O-WEST、Spotify O-Crest、Spotify O-nest、duo MUSIC EXCHANGE、club asiaの渋谷・ライブハウス6会場で開催された。
【写真】『GROUNDSWELL』から『DESTINEX』までノンストップで熱量を叩き込み、ダイブと絶叫が連鎖する極限の熱狂空間を作り上げたPassCode(全4枚)
Spotify O-EASTにPassCodeが出演。
爆音が鳴り響いた瞬間、フロアの空気は一変。登場したPassCodeのステージは、『GROUNDSWELL』から『DESTINEX』までノンストップで熱量を叩き込み、ダイブと絶叫が連鎖する極限の熱狂空間を作り上げた。アイドルかアーティストかという議論さえ無意味に思えるほど、理性を吹き飛ばし、本能だけを解き放つライブ体験である。拳と声が一つになったその熱狂的なライブレポートをお届けする。
現在放送中のTVアニメ「『お前ごときが魔王に勝てると思うな』と勇者パーティを追放されたので、王都で気ままに暮らしたい」のオープニングテーマ『Liberator』を3月4日にリリース。全国ツアー「Liberator Release Tour 2026」の開催も間近に控えているPassCodeが、「Zephyren Presents A.V.E.S.T project vol.19」Spotify O-EASTのステージに登場した。
開演前から、フロア中から熱い声が飛び交っていた。その声が、そのままPassCodeのライブへの期待を現していた。
その思いへ応えるように、PassCodeのライブは冒頭から魂を揺さぶり、感情を荒々しく掻き立てるように『GROUNDSWELL』から始まった。スクリームした声とオートチューンを噛ました歌声が、荒れ狂う音の上で感情を剥き出しに襲いかかる。フロアでは、大勢の観客たちがメンバーらへ向かって人の上を次々と転がりだす。頭から、クライマックスにも似た熱の帯びた光景を作り出すのも、PassCodeにとっては当たり前。野太い声を上げて暴れ狂う観客たちを良い意味で冷静に捉えながら。でも、けっして熱を落とすことなく4人は攻めたてる。
曲が変わるたびに、フロア中から怒声にも似たMIXの声が上がるのもPassCodeらしい。『Ray』ではメンバーらが高く掲げた手を振れば、フロアでも同じ動きが起きる。それよりも何も、ダイブする観客たちが尽きない、その熱狂ぶりが凄まじい。
ときには綺麗なフォーメーションを描きながら。でも、高ぶった気持ちの熱をけっして冷ますことなく、『Seize Approaching BRAND NEW ERA』でも彼女たちは凛々しい歌声やスクリームをぶつけ続ける。理性を壊して暴れ狂う。それこそが、この場でのスタンダード。メンバーらが「飛べ飛べ飛べ飛べ」と煽るなら,その期待以上に応えるように高く跳び跳ね、叫べばいい。それが、この場を楽しむ最強のルールだ。
PassCodeのライブに触れながら熱くなるのも、ノンストップで衝撃が続くからだ。満員の観客たちを煽りながらも、ときに統一した動きも見せれば、轟音に合わせて舞い躍る。ただ感情を剥き出しに暴れるのではない。そこに魅せるドラマを感じるからこそ、余計に夢中になる。
『Clouds Across The Moon』で見せた、フロア中の観客たちが野太い声と拳を上げて騒ぐ姿や、荒ぶる音にノセてメロい歌を届ける姿も印象的だった。アイドルだ、アーティストだ、そんな論争はどーでもいい。その場にいると、魂が熱く奮い立ち、理性が彼方へぶっ飛ぶ。その衝撃と興奮をPassCodeのライブがずっと注ぎ込む。それが、すべての答え。それを求めたくて、ここに詰めかけた観客たちが拳を振り上げ、声を荒ららげ、ダイブし続けていたのだから。
「ぶち上げていこうぜ」の声を浴びるたびに、奮い立つ気持ちを抑えられず、ときに一緒にシンガロングしていく。『Tonight』に触れていたときも、そう。理屈も屁理屈もすべて頭の中から消し去り、今は、本能のままに騒げばいい。
曲を重ねるたびに攻撃性を増せば、フロア中の空気が熱くなるのを、しっかりと肌で感じていた。ときに艶めいた姿で歌い躍り、ときにステージの最前線まで躍り出て観客たちを煽る。全員で声を一つにハモらせた歌も胸を揺さぶる。『FLAVOR OF BLUE』に心が惹かれながらも、身体はずっと迸る汗を流しながら、熱狂に浮かれていた。
それが歌始まりのキャッチーな曲でも、頭を殴るような衝撃だろうと、PassCodeが描きだす世界に飛びこめば、いつだって心が自由になれる。鋼のような音の翼を羽ばたかせて、どこまでも熱狂へと続く空への道を飛び続けたい。『WILLSHINE』の演奏の中、ときに甘えた素振りも見せるたびに胸が高鳴り、声を張り上げていた。
PassCodeは最後にぶつけた『DESTINEX』まで、熱狂と興奮に浮かれ続ける空間をこの場に作りあげていった。だから、4人が伸ばす手をつかみたくて、人の頭の上を転がり続けていた。PassCodeはPassCode。そのスタイルを、イベントを通してもしっかりと示してくれたのが嬉しかった。