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【東海2020春】カカリ釣り乗っ込みクロダイ攻略 「間」を意識しよう

TSURINEWS

乗っ込み期に釣れたクロダイ(提供:週刊つりニュース中部版APC・横山大幸)

桜の開花に呼応するかのように、各地の釣り場でクロダイが動きだす。入門者にとっても初めての年無しを手にする絶好の時期。今回は、イカダ&カセで狙うカカリ釣り乗っ込みクロダイの攻略法を紹介してみたい。

乗っ込みクロダイ概況

3月に入ると、沖の深場で冬を越したクロダイも、湾内で越冬した居着きのクロダイも、ともに産卵行動のため浅場に集結する。いわゆるクロダイの「乗っ込み」だ。この時期に最も大事なことは、なんといっても場所とタイミング。運良く群れに出会えれば固め釣りも可能だが、クロダイの回遊を先読みするのは容易ではない。

入門者でも年無しゲットのチャンス(提供:週刊つりニュース中部版 APC・横山大幸)

三重県の釣り場では、例年なら3月中旬から的矢湾をはじめ鳥羽、英虞湾、五ケ所湾など伊勢志摩方面の各地でその現象が顕著に見られるようになり、4月下旬までがシーズンとなっているが、本年は少し様子が違うようだ。

昨年に続いて、多くの釣り場で水温が下がり切らないまま年を越したせいか、冬の間も釣れ続いていたり、2月中から乗っ込みと思われる釣果が出ている釣り場が散見される。どちらかといえば良い傾向に見えるが、この状況で過去の実績から魚の動きを読むのは難しいだろう。

クロダイカカリ釣りタックル

乗っ込みクロダイカカリ釣りのタックルについて解説する。

おすすめタックル図(作図:週刊つりニュース中部版 APC・横山大幸)

サオ

サオは1.5m前後でカカリ釣り専用を使用する。大半の魚はすんなり上がってくる季節だが、浅場で掛かる魚には、びっくりするほど手ごわい抵抗を見せる魚もいる。腰のしっかりした強いサオを選択しよう。この時期に入ることが多い浅場や潮流の緩いポイントでは、フカセ調子など食い込み重視の軟らかい穂先が向いている。水深があるポイントや、潮が速いポイントに入る可能性がある場合では、先調子など硬めの穂先も準備しよう。

リール

リールは、両軸(上向き)でも片軸(下向き)でも、使い慣れたもので構わない。トラブルの少ない信頼できるものを選択しよう。

ライン&ハリ&オモリ

ハリスはフロロカーボンの2号を主軸に、水深の浅い釣り場では2.5号、ロープやカキ棚など障害物から近い釣り場では3号。ハリはチヌバリ5号を主軸に4~6号を使用する。

おすすめライン&ハリ各種(提供:週刊つりニュース中部版 APC・横山大幸)

オモリは、落とし込みや遠投の出番もある時期なのでガン玉B~5B、0.8~2号まで準備。繰り返し使え、ハリスを傷付けないゴム張りタイプがお勧めだ。

ダンゴ&エサ

この時期のダンゴは、集魚力を重視する。私の場合、マルキユー製品のパワーダンゴチヌ、大チヌスペシャルハイパー、速戦爆寄せダンゴ、オキアミ3kgをベースにして、状況に応じて活さなぎミンチ激荒1~2袋、メガミックスチヌやアミエビを加えている。

ダンゴは集魚力を重視(提供:週刊つりニュース中部版 APC・横山大幸)

ダンゴの割れ加減はこの時期でも最優先で、水分量には気をつけたい。水分を抑えたダンゴは、着底後に粒子と粒子の隙間へ水が入り込むことで自然と崩壊が進み、エサ取りに突かれなくても匂いと濁りが拡散される。対して、粒子の隙間が水で埋まった水分過多のダンゴは、流れのない釣り場では拡散性に期待できない。エサ取りやボラの助けなしに、ダンゴが割れるタイミングをコントロールしなくてはならないことも多い季節。少ないダンゴで、効率良くエサ取りを寄せるためにも、ダンゴの水加減には特に気を使いたい。

エサは必要に応じた種類を(提供:週刊つりニュース中部版 APC・横山大幸)

さしエサはオキアミだけでなんとかなる場合がほとんどだが、釣り場によっては春の好餌であるボケ、エサ取り対策のサナギやアケミ貝が必要になることもある。予約時に渡船店へ当たりエサについても聞いておくといいだろう。

魚寄せ&長い「間」がキモ

この時期の釣り方のポイントは2つで、しっかりまきエサを打って魚を寄せることと、魚のペースに合わせて長い「間」で待つことだ。両立させるためには、途中で手返しのテンポを切り替えなくてはならない。

まず、序盤はエサ取りを寄せることに専念しよう。ボラが出てくれれば言うことなしだが、オキアミを取り切れないような小さな魚も大歓迎。濁りや匂いに敏感なクロダイだが、音にも敏感。小魚がエサをついばむ音が、広範囲からクロダイを呼び寄せてくれる。

アタリがあったバシッとアワせよう(提供:週刊つりニュース中部版 APC・横山大幸)

開始時に魚がいないという状況も多い時期だが、反応がなくても開始から2~3時間は気にせず、一定のテンポでコツコツ打ち返していこう。毎回さしエサがかじられたり取られるようになってきたら、ポイントができた証し。ダンゴからさしエサが出て、5分以上待つスローテンポの釣りに切り替える。

海中でエサを安定させ「間」を作る

エサ取りがいない状況でも、突然ダンゴアタリやスレアタリが出たら要注意。早い時間帯であっても、違和感があったら手返しのテンポを落としてみよう。私の場合、サオを持っているとついさしエサを動かしてしまうので、なるべく置きザオで待つようにしている。

この時期のクロダイは、エサを見つけるにも食い込むにも、とにかく時間がかかる。時には6分、8分たってから、「もうエサが残ってないんじゃないか」と思ったころに触ってくることもざら。ポイントを作るための手返し、本命を待ち伏せする1投、緩急を意識して一日の釣りを組み立てていこう。

長い間で待つためには、長時間さしエサを安定させなくてはならない。波が穏やかで流れが緩ければ、底トントンの釣り方だけでも通用するが、春は風が強い日も多く、波で釣り座が揺れたり、上潮が滑って二枚潮になることも多い。そんなときは、思い切って大きなオモリを使うか、イトを余分に出して対処しよう。オモリは5Bぐらいから使い始め、さしエサが安定するまで適正なサイズを探っていく。

イトを余分に出すときは、ダンゴが着底したら割れを確認せずイトを出して海中に放出する。半ヒロぐらいから始めて、さしエサが波や潮に引っ張られない出し幅を探ってみよう。

イトを出してエサを安定(作図:週刊つりニュース中部版 編集部)

どれぐらいのオモリやイトの出し幅が良いかといえばその場の状況次第だが、大事なことはポイントの中にさしエサを長くとどめることだ。乱暴な言い方をすれば、迷うようならオモリはより重く、イトはより多く出せばいいと思う。クロダイがエサを見つけて、口に入れるまでの時間稼ぎという一点をイメージして、いろいろ試してみてほしい。

さしエサのみの投入も試す価値アリ

また、この時期の特徴としては、ダンゴに包まずさしエサだけで落とし込む釣り方が思わぬ効果を上げることがある。中層にエサ取りが少ない時期だからこそ可能な釣法だが、ダンゴから出たエサには反応がないポイントに、さしエサだけで落とし込んだら一発で食ったということが何度もあった。

落とし込みを試す場合は、足下に限らず周辺も探ってみてほしい。遠投する必要はなく、腕いっぱいサオを伸ばしてやるだけでいい。直下では反応がなかったのに、ほんの1~2m横に落とし込んだだけで食うこともあるのだ。

朝一番、ダンゴを打つ前にさしエサの落とし込みだけでポイント周辺を探ってみるのもいい。いわゆる「モーニング(まきエサ前のひと探り)」と言われる釣り方だが、私は船長から勧められた時だけするようにしている。

いずれにせよ、この時期は単独でポイント周辺を徘徊(はいかい)するクロダイが多いのだろう。ダンゴで手返しをして変化がないときなどは、時折試してみてほしい。

「居食い」に注意

もう1つは、この時期の特徴として「居食い」が多いことにも気をつけたい。エサを回収しようとしたら、グイッと引かれて驚かされることがある。慌てずに対処できるよう、仕掛けを回収する時は頭の片隅で居食いがあることを意識しておくといいだろう。

居食いに対処しよう(作図:週刊つりニュース中部版 編集部)

居食いも多い時期ではあるが、本来クロダイのアタリはエサ取りよりも強くて分かりやすい。アタリについては、入門者が悩みがちなところだと思うが、アワせるかどうか迷ったときは手を出さず、見守るのが正解だ。タイ系の魚は、のませて釣るのが基本。アタリを出しているのがクロダイならば、必ず穂先を押さえ込んでいく。穂先を押さえて戻らない本アタリを待って、確実にアワせていこう。

今年の乗っ込みは期待大

暖冬の影響がいい方に出ているのだろうか、今年の乗っ込み期は大いに期待できそう。実際、釣り場によっては2月中からすでに釣果が出ているようだし、冬の間もそれなりに釣果が続いた釣り場は、春以降も好調を継続する傾向が強い。新型ウイルスが終息次第の釣行の準備をしておこう。

グッドサイズをゲットしよう!(提供:週刊つりニュース中部版 APC・横山大幸)

<週刊つりニュース中部版 週刊つりニュース中部版 APC・横山大幸/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース中部版』2020年3月27日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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