2025年「働きがいのある会社」上位100社発表 最も改善した項目は「働きに見合った報酬」
Great Place To Work® Institute Japan(以下、GPTW Japan)は2月12日、2025年版「働きがいのある会社」ランキングベスト100を発表した。調査には657社が参加し、大規模(従業員1000人以上)、中規模(100~999人)、小規模(25~99人)の各部門で合計100社が選出された。
7割以上が働きがいを維持または改善、最も改善したのは「働きに見合った報酬」
GPTW Japanは、2年連続で調査に参加した企業のスコア変化を分析している。全体の傾向としては、7割以上の企業が「働きがいを維持または改善」しており、前年と比較してプラスの変化が見られた。
前回(2024年版)では「低下傾向」の企業が最も多かったが、2025年版では大規模・中規模企業を中心に「改善傾向」が増加し、「低下傾向」よりも「改善傾向」の企業が上回る結果となった。特に、働きがい向上に積極的に取り組む企業では、その効果がスコアにも表れている。
スコアが最も改善した項目は、「働きに見合った報酬が支払われている」だった。これに加え、「経営・管理者層の期待が明確」「経営・管理者層に質問しやすい」といった項目も改善しており、リーダー層と従業員のコミュニケーションが活発化していることがうかがえる。
また、「仕事に行くことを楽しみにしている」という項目も改善傾向にあり、日本企業におけるエンゲージメント向上が見られる結果となった。
GPTW Japanは、特に報酬の改善や経営層と従業員の信頼関係構築が企業の取り組みとして強化されており、これがスコア向上に寄与した可能性があると分析している。
2025年「働きがいのある会社」ランキングベスト100
今回発表されたランキングの上位企業と選出回数は以下の通り。
大規模部門(1000人以上)
・DHL Express(運輸業、郵便業)【13】
・Cisco(情報通信業)【8】
・Hilton(宿泊業、飲食サービス業)【初】
・ディスコ(製造業)【17】
・salesforce.com(情報通信業)【11】
・アメリカン・エキスプレス(金融業、保険業)【16】
・マネーフォワードグループ(情報通信業)【3】
・マイクロンメモリジャパン(製造業)【5】
・ラクス(情報通信業)【8】
・ノースサンド(サービス業(他に分類されないもの))【7】
中規模部門(100-999人)
・アチーブメント(学術研究、専門・技術サービス業)【10】
・アトラエ(情報通信業)【4】
・フロンティアホールディングス(不動産業、物品賃貸業)【6】
・Tanium(情報通信業)【3】
・Box Japan(情報通信業)【2】
・グロービス(教育、学習支援業)【12】
・ファイブグループ(宿泊業、飲食サービス業)【9】
・Adobe Systems(情報通信業)【9】
・エイペックス(サービス業(他に分類されないもの))【2】
・テックタッチ(情報通信業)【初】
小規模部門(25-99人)
・あつまる(情報通信業)【7】
・Mahalo(分類不能の産業)【初】
・KINGSMAN TOKYO(サービス業(他に分類されないもの))【初】
・イベント21(サービス業(他に分類されないもの))【4】
・アイグッズ(製造業)【4】
・湘南ゼミナールオーシャン(教育、学習支援業)【5】
・バーテック(製造業)【8】
・Aphros Queen(サービス業(他に分類されないもの))【3】
・ヘルスベイシス(情報通信業)【2】
・アンジェラックス(生活関連サービス業、娯楽業)【6】
GPTW Japanは、世界150か国で年間1万社以上の企業を調査し、一定水準を満たした企業を「働きがいのある会社」として認定している。詳細な調査結果やレポートは、同社公式サイトで確認できる。