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グローバルリスク報告書2024 今後10年の最大の危機は異常気象

ELEMINIST

世界経済フォーラムは1月、「グローバルリスク報告書2024年版」を発表した。今後2年間、10年間に、地球が直面する最大の危機TOP10について明らかになり、なかでも最大の危機をもたらすのは「異常気象」である。

「グローバルリスク報告書」とは

「グローバルリスク報告書」とは、世界経済フォーラム(WEF)がダボス会議のタイミングにあわせて、毎年発表するもの。学術界、財界、政界、国際団体など、1400名を超えるリーダー(グローバルリスク・コンソーシアム)が、世界が直面する主要なリスクについて解説し、その課題の対策を講じるための方法を提示する。

今後増大するリスクTOP10は?

「グローバルリスク報告書2024」で発表されたのは、今後2年間と今後10年間で考えられるリスクだ。

今後2年間のグローバルリスク

今後2年間という短期的なグローバルリスクでは、1位に「誤報と偽情報」が挙げられた。「サイバー犯罪やサイバーセキュリティ対策の低下」など、台頭するAIに関連したリスクが高まっていると言える。

今後10年間のグローバルリスク

一方で、10年間という長期的なリスクでは、トップ10のうち5つが気候関連のもので占められた。とくに、グローバルリスク・コンソーシアムの3分の2が、2024年の異常気象を懸念。地球システムの危機的変化、生物多様性の損失と生態系の崩壊など、地球全体が抱える環境問題がいかに深刻であるかがうかがえる。

危機に瀕する地球 今後10年で世界は大きく変化する

史上もっとも暑い年となった2023年。さらに各地では、自然災害も多発した。2024年以降は、さらにこのような地球の温暖化と異常気象が加速していく可能性が高い。そして生態系や天然資源にもそのような影響はおよび、地球は危機に瀕していると言えるかもしれない。

グローバルリスク・コンソーシアムのうち、「世界が長期的に安定している」と答えたのはわずか9%だった。つまり、大多数が今後世界は不安定な状況にあるとみており、その大きな要因に異常気象や気候変動があるということだ。

私たちに差し迫っているこの危機について、本当に目を向けていかなければならないときがやってきている。

※参考
グローバルリスク報告書2024年版|WEF

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