【韓国時代劇】崖っぷちで主演俳優たちの決断で放送実現「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」
来週からホームドラマチャンネルで、韓国時代劇『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』(KBS/2021/以下、王女ピョンガン)の放送がスタートします。
BS・CSチャンネルなど日本のテレビで、これまでにも何度も放送されてきた鉄板の人気作。ご覧になったことがある人は多いのではないでしょうか。
見応え抜群の本格派で、壮大なストーリー展開に加え、映像の美しさやアクションの完成度も高く評価されていますが、実は、撮影中に主演俳優が急遽降板するという絶体絶命の危機に見舞われ、一時はお蔵入りしてもおかしくない状況にまで追い込まれた作品でした。
崩壊の危機に瀕した制作現場を救い放送が実現したのは、残された主演俳優たちが下した思い切った決断。崖っぷちから、首の皮一枚でつながった本作にまつわる、あまり知られていない裏話を作品の魅力と併せてご紹介します。
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高句麗の歴史に刻まれた愛と戦い!
『王女ピョンガン』は、朝鮮時代が描かれることの多い韓国時代劇としては珍しい高句麗(コウクリ)が舞台の作品。王女でありながら刺客として生きてきた主人公ピョンガンと、山奥で生きてきた青年ダルの切ない恋模様が描かれています。
2人を引き裂くのは、身分の違いと権力争い、そして、王室と国を守りたいというピョンガンの強い意思と責任感。オン・ダルは、そんな彼女を献身的にサポートするものの、戦いによって人を傷つけることに心を痛め、両者の間にはやがて深い溝が。
ピョンガンが王女として成長していくにつれて移り変わる心の揺れが、物語に単なるロマンス時代劇以上の深みを持たせて視聴者を魅了する作品です。
最高視聴率は、10.0%でそこまで好成績とはいえなかったものの、ピョンガン役に扮したキム・ソヒョンは、『2021 KBS演技大賞』で女性人気賞と女性最優秀賞を。オン・ダル役を務めたナ・イヌは男性新人賞に輝きました。
また、2人でベストカップル賞まで手にしており、息の合った演技が高く評価されました。
放送直後、撮影率95%での降板
しかし実は、キム・ソヒョンの相手役は、元々ナ・イヌではなかったのをご存じでしょうか。役作りはもちろん、十分な準備期間なしに代役として急遽投入されたのが彼でした。
なんと、ドラマが第5話まで放送され、撮影も95%ほど終わっていた時の出来事。過去の不祥事を理由に、オン・ダル役だったジスが突如降板したのが理由です。議論が浮上して、2日後のことでした。
オンラインコミュニティーに学校暴力を暴露する投稿が上がり、弁面の余地がないとして、作品にこれ以上の被害が及ばないよう自ら身を引いたのですが、突然の主演の不在に現場は大混乱。
絶望のなか、ナ・イヌに白羽の矢が立ったものの、ほぼ完成していた作品を取り直すのは困難を極め、作品が放送できるのかまさに崖っぷち状態だったのだとか。
危機を救った主演俳優らの決断
そしてそんななか、このピンチを救ったのが、主要な役を務めていた一部俳優らの“ノーギャラ再撮影宣言”。作品を完成させるために、なんと撮り直し分の出演料を受け取らないと志願したそうです。
ギャランティーが主役級俳優に比べると少なく、発言権もそこまであるとは言えない脇役やエキストラにとっては不安を募らせる材料となり、様々な議論が上がりましたが、ドラマはなんとか撮影が続行。
放送が差し迫るなか、第7話からナ・イヌが登場することになり、ジスの降板から4日後には彼のスチールカットが公開されるなど、怒涛のようなスケジュールのなか撮影が行われました。
本編に引けを足らないほどドラマチックな舞台裏を経て、奇跡的にドラマファンの元に届けられた『王女ピョンガン』。窮地に陥っていたとは思えないほどの見応えのある作品に仕上がっています。
キャストの覚悟を知れば、さらに物語に深みを感じられるかもれません。
●放送&配信情報
・テレビ:ホームドラマチャンネル/2026年6月11日(木)深夜0:15
・VOD:Amazon Prime Video、DMM TV、Lemino、Hulu、U-NEXT、TELASA、ABEMA、Netflix
(ライター/西谷瀬里)