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FLOWインタビュー 一つの到達点に達したからこそ見えた新たなる目標、新天地から新たな一歩を踏み出すメンバーに訊く

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FLOW

『FLOW 超会議 2020 ~アニメ縛りリターンズ~』、2月に幕張で開催された奇跡の一夜から一転、世界を巻き込んだ新型コロナウイルスによる未曽有の危機。その危機を潜り抜け、SACRA MUSICという新天地から新たな一歩を踏み出すFLOWのメンバー全員に、今だからこそというその想いを語っていただいた。

――映像作品『FLOW 超会議 2020 ~アニメ縛りリターンズ~』をリリースするFLOW。2月24日に開催されたこのライブですが、いま振り返るとあのタイミングでよくぞ開催してくれた!という感じで。一週間遅かったら、実現していないライブでした。

TAKE:2日後に自粛要請が出たんで、2日遅れたら出来ていなかったですからね。

KEIGO:このライブがやれてたのとやれていなかったのでは、僕らの現在の気持ちも全然違ったと思います。立ち止まった感がすごく強かったでしょうね。

TAKE:いま振り返るとだけど、色んな意味で奇跡の一日だったと思います。ただ当日、会場に来れなかった人も何百人といたみたいなので。来たくても来れなかった人たちにも、この映像作品で改めて追体験してもらえるのは良かったなと思います。

――この日はニコニコ生放送を介して全世界に配信していて。会場には行けなかったけど、モニタ上で観戦してくれた人もたくさんいましたよね?

TAKE:配信だと遠方にいても観ることが出来る、国が違っても地方にいても同時に観れるっていうメリットがあって。今後、生でライブが出来るようになっても配信という形は残って、生と配信のハイブリッドになっていくんじゃないかな? と思ってます。遠方で来れない人とか、家事育児があって現場に来れない人とか、色んな人に音楽を届ける可能性が開かれたと思うし。

――幕張の開催前、「ニコ生での配信は初めてだけど、FLOWと相性が良いはず」と語っていたんですが。実際やってみての感想や手応えはいかがでしたか?

KEIGO:現場では確認出来ないんですが、終わってから反響の凄さも聞きましたし、「Sign」の時に流れたメッセージがすごく良かったと言ってもらえたし。なにより海外の方に見てもらえたというのがすごく良かったです。自分たちはアニメを通じて海外に行かせてもらって、アニメ縛りでは南米も回らせてもらったので。『アニメ縛りリターンズ』という一夜限りのスペシャルなライブを海外の人にも見てもらえたのはすごく大きかったですね。

FLOW『Sign』 (from LIVE Blu-ray DVD『FLOW 超会議 2020 ~アニメ縛りリターンズ~ at 幕張メッセイベントホール』)

――サブスクで「Sign」が2000万再生、全曲合わせて1億再生を記録。全世界でFLOWを愛してくれる人への感謝を込めてというのも、ライブ開催の理由でしたしね。

TAKE:そう。それをキッカケにFLOWの代表作であり、最高傑作である「アニメ縛り」を世界の人に届けたいというところで開催させてもらったんで。

KOHSHI:だから「やれて良かった」の一言に尽きますね。幕張が何ヶ月前になるんですっけ? 5ヶ月前!? もう遠い思い出になりつつありますけどね(笑)。日々、家にいる生活に慣れて、「ライブとかしてたっけ?」って感じですから。

――ライブしない期間がこれだけ続くのって、何年も無かったですよね?

KOHSHI:うん、だからヤバいッスよ。この間、リモートで演るためのリハをやった時、5人で合わせた感動はハンパなかったですもん。いま動画作りにハマってて、バンドより動画制作が日常になってて。このままだとYouTuberになっちゃうところでした(笑)。

――あはは。では、『アニメ縛りリターンズ』を振り返ってというところで、GOT'SさんとIWASAKIさんも感想を聞かせて下さい。

GOT'S:長い期間ライブの準備をしてきて、直前でやれるやれないという話になって。ギリギリまで出来るか分からないままリハを続けてたので、もちろんやれて良かったんですが。他のアーティストがライブを中止してたりすると、素直に喜べないところはありましたね。僕らは何事もなく出来たから良かったけど、いまならもっと慎重になっていたと思うし。

IWASAKI:そうやね。でもその後、世の中的にはエンタテイメントがバッサリ切られてしまって、その前と後では僕らの住む世界のスタンダードが全て覆されてしまって。もし幕張が無くて今の状況だったら、自分の中でもスイッチが切り替えられなかったかも知れないですね。だから幕張があったからこそ、ここからの在り方ってところへの転換も上手く出来たとは思います。3月の時点では、5月にアメリカツアーも行くつもりでしたからね。

TAKE:3月に中国~台湾、5月にアメリカツアーに行く予定で。『アニメ縛りリターンズ』を届けてから、世界に行くという算段だったんですけど、それが全て中止になったんです。

――そうだったんですね。FLOWはこれまで世界をたくさん見てきて、現地の人とも触れ合ってきて。例えば、ブラジルでパンデミックが起きたとか、いま世界で起きてる出来事がよりリアリティを持って聞こえてくると思うんですが、どうですか?

GOT'S:心苦しいですよね。ブラジルで知り合った日本人の方も「すごく大変だ」と言ってて。チャリティ番組に向けた動画も撮影したんですけど、それくらいしか貢献出来ないし。

TAKE:実際に行ってライブやってるんで、リアリティはありますよね。海外公演は一年延期で来年行く予定なんですけど、アメリカの現状を見ると先が見えてこないし。ただ、東日本大震災の時もエンタテイメントの自粛ムードがあったけど、「こういう時だからこそ、元気が欲しい」という声を聞いたことも覚えてて。物理的に難しいところはありますけど、エンタテイメントを届けて元気になって欲しいという指標があったから、配信ライブというところで迷わず形にすることも出来たし。道は閉ざされてるけど、配信の先にある一本の光みたいなものを全員で取りにいく気持ちで続けていくことで、そこから見えてくるものや可能性もあるだろうなと思っています。

KEIGO:立ち止まらずに何か作っていかないと、気持ちも時間も死んでいってしまう。バンドも「出来ないね」で止まってたら沈んでいくだけだから、「こんな状況でも出来ることをやろうよ」って気持ちになれてるので、試行錯誤しながらも足は動かせてると思います。

――さっきTAKEさんが言っていたように、『アニメ縛りリターンズ』ってFLOWの最高傑作だし、ひとつ集大成的なライブになったと思うのですが。FLOWが現在、何ごともなく活動出来ていたとしても、『アニメ縛りリターンズ』は大きな節目というか、次のステージへと進むキッカケになっていたと思いますか?

TAKE:そうですね、人生初のレーベル移籍もしましたしね。ま、あまりやることは変わらないといえば変わらないんですけど、それもひとつのキッカケになったと思うし。

――日本青年館で「アニメ縛り」が始まって、全国だけでなく世界でツアーを回って、幕張で集大成的ライブを見せて。「アニメ縛り」シリーズって、「次はさらに広い会場で!」とかそういう展開では無いと思うんです。

TAKE:幕張は青年館とツアーで出来なかったことを全て実現させてもらったんです。映像を背負わせてもらうとか、新しい録り下ろしボイスや出演キャラを増やしてもらうとか、火とか色んな演出も含めて、本当にやりたいことをやらせてもらったし。確かに「これ以上ねぇな!」と思えるくらいのことが出来たし、ひとつの到達点には達したかな?と思ってて。それは今まで作品との出会いを重ねたから、たどり着けたと思うし、やりたい演出も見えてきたんだと思うんです。あとアニメとの親和性ってところは、FLOWと切っても切り離せない重要なファクターになってきたので。それは今後の活動でもより近づけていく部分でのSACRA MUSICへの移籍というのもあるし。「アニメ縛り」もあと7~8曲、タイアップが増えたら、2DAYSも出来ちゃうわけですよ。だから、そういうのがまた新たな目標として見えてきた部分はあるし、今後も自分たちにしか出来ないことは見えてます。

FLOW『COLORS』&『ドキュメンタリー映像』(from LIVE Blu-ray DVD『FLOW 超会議 2020 ~アニメ縛りリターンズ~ at 幕張メッセイベントホール』)

――この日のライブで「FLOWにしか出来ないライブをやってる自負があります」ってMCで語ってましたが、KEIGOさんもひとつ到達点にたどり着けた手応えはあった?

KEIGO:ありました。そこには「よくみなさん、協力して下さったな!」という感謝もあるし、自分たちが積み重ねてきたものだとも思うんです。「GO!!!」から始まって、たくさんのアニメに関わらせていただいて、気付いたらそれを持って日本を回れて世界を回れて。ひとつの集大成みたいなものが、『アニメ縛りリターンズ』で表現出来た自負はあります。

――バンドとアニメ関係者はもちろん、ファンとの信用や信頼もありますよね?

TAKE:もちろん。最初の青年館の時なんて、お客さんがペンライト持って「どうやって色変えるの!?」みたいにドギマギしちゃってたんですから(笑)。それが幕張では綺麗に色を合わせて、光の海になっていて。この3年でみんなも楽しみ方を覚えてくれたり。俺たちだけでなく、制作陣とファンのみなさんと声優陣、みんなで作り上げたライブです。

KOHSHI:ここからってところでは、実際に新しい曲も作ってるし、かなり前を向いた感じで活動が出来てて。「アニメ縛り」でひとつの集大成を見せたFLOWが、また違った色を見せられることが楽しみで仕方ないです。「今までとちょっと違う」みたいに感じてもらえる作品を作れたらなと思ってるんで。これからのFLOWに期待して欲しいです。

――アニソンに特化したSACRA MUSICへの移籍はどんな経緯があったんですか?

TAKE:やっぱりアニメとの親和性を考えて、活動母体を移行するってところですね。キューンの時もほとんどのシングルがアニメ・タイアップだったので、より親和性高く繋がっていけるように勝負していけるところに移籍したということです。もう今さら、レーベルが変わってもバンドのスタイルが変わることもないし、FLOWみたいな形がバンドの新しいスタンダードになったら面白いし、そのフロンティア的存在になれたら面白いと思うし。聞くところによると「俺たちもアニメの曲だけでライブやってみたい」と言ってくれる若いバンドもいるみたいだし。環境が変わっても、変わらず地道に続けていくだけです。

――では最後に『アニメ縛りリターンズ』の見どころ、ここに注目して欲しいというところを聞かせて下さい。

KEIGO:本当にオープニングからエンディングまで、色々こだわらせてもらって。何度も通して観てると、「こんなこともやってたんだ!」って発見もあると思うんで、細かいところまで観てもらって、それぞれのお気に入りのシーンを見つけて欲しいです。

KOHSHI:うん、オープニングから出落ちみたいな豪華な演出になってるんで、しっかり観てもらいたいですね。あとは自粛期間中に慣れないリモートで録った、副音声のたどたどしさも見どころです(笑)。

KEIGO:あはは。そう、みんなまだリモートに慣れてない頃だったから、探り探りでやってるのが分かると思います。

IWASAKI:中身はもちろん、副音声とか手書きのジャケットとか、細部までこだわっているんで、細かいところまで楽しんで欲しいです。

GOT'S:ライブに関しては青年館の頃と比べたら、ツアーも回ってライブ感もすごく出せた良いライブだったんで。ライブ感を増したFLOWにも注目してもらいたいですね。

KEIGO:だから、ライブを観てFLOWをさらに掘り下げてもらっても嬉しいし、まだ観たことのないアニメ作品に興味を持ってもらっても嬉しいし。『アニメ縛りリターンズ』から、色々派生していってもらえたら嬉しいですね。

TAKE:もう、俺たちとお客さんとどっちが尽きるかくらい死ぬ気でライブやったし、映像と録り下ろしボイスという強力な武器もあったんで、最終的には全員優勝させてやりましたから(笑)。家で改めて映像で観て、あの日を疑似体験して欲しいですね。あとはそれぞれ好きな作品があったらその頃を思い出したり、映像があるから視覚で想起出来ることもあると思うし、本当に色んな楽しみ方が出来る作品になってると思うんで。また一緒にライブが出来る日まで、この作品で繋がっていて下さい!

取材・文=フジジュン

『FLOW 超会議 2020 ~アニメ縛りリターンズ~ at 幕張メッセイベントホール』

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