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家庭医・ 孫 大輔さんが選ぶ 「ウェルビーイングを感じる本5冊」

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家庭医・ 孫 大輔さんが選ぶ 「ウェルビーイングを感じる本5冊」

1. 生き心地の良い町 ─この自殺率の低さには理由がある

全国でも自殺率が低い町、徳島県・海部町(現・海陽町)の特徴を調査した一冊。居心地がいい町の要素のひとつに挙げられる「ゆるいつながり」の本質がわかります。コミュニティのウェルビーイングを考えるときにいつも参考にしています。

著者:岡檀
出版社:講談社

2. 全体性と無限

「他者の哲学」を打ち立てたレヴィナスの代表作。僕にとって、対話は生きることにつながっているという気づきと生きる勇気をもらった本です。ウェルビーイングのなかでも、人生の意味を追求したい方におすすめの一冊です。

著者:エマニュエル・レヴィナス、藤岡俊博(訳)
出版社:講談社

3. 開かれた対話と未来 ─今この瞬間に他者を思いやる

フィンランドで開発されたオープンダイアローグを知るための決定版。実践方法や、なぜ人がそこで回復していくのかという考察が書かれています。アーンキル先生には来日の際、直接ダイアローグを教えてもらったこともあり、心から尊敬しています。

著者:ヤーコ・セイックラ、トム・アーンキル、斎藤環(監)
出版社:医学書院

4. 生きることとしてのダイアローグ ─バフチン対話思想のエッセンス

オープンダイアローグの哲学であるバフチンの思想について書かれた解説書。彼は文学研究者なのですが、ドフトエスキー文学を通じて対話思想を確立した人物でもあります。そのなかで論じられた「ポリフォニー」についても説明されています。

著者:桑野隆
出版社:岩波書店

5. 絶望名人カフカの人生論

不条理小説家として有名なカフカが書いた手紙や日記などから文章を抜き出し、解説を付けた本。カフカは自分の絶望を言語化し、それをバネにしてしたたかに生きていたということが伝わってきます。読むと不思議に生きる勇気が湧くはずです。

著者:フランツ・カフカ、頭木弘樹(訳)
出版社:新潮社

photographs by Kazutoshi Fujita text by Ikumi Tsubone

記事は雑誌ソトコト2022年7月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

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