大阪総合保育大学短期大学部と地元企業が「防災ロッカー」を開発 大阪・関西万博で展示
大阪総合保育大学短期大学部(大阪市東住吉区)が、中小企業家同友会南東ブロックの地元企業と共同で「防災ロッカー」を開発した。
「誰もが安心できる防災環境を地域の手でつくりたい」という学生の発案から始まったプロジェクトで誕生した「防災ロッカー」は、平常時は公園や学校などに設置して備蓄品を保管できる仕様。災害時にはバリアフリートイレや授乳室として利用でき、トイレ、授乳・おむつ替え、女性の着替えにも対応するなど、災害時に配慮が必要な人々の「安心の居場所」となることを目指している。
大阪・関西万博(大阪市此花区)の大阪ヘルスケアパビリオン「展示・出展ゾーン」では10月7日~13日、「身近な課題や世界のお困りごとを大阪の町工場が解決します!」をテーマに「防災ロッカー」を展示。会期中、多くの来場者に開発の経緯や構造について説明を行った。
大阪総合保育大学短期大学部は現在、アド近鉄(天王寺区)が近鉄沿線の地域活性化を目的に運営するクラウドファンディングサイト「エールレール」で、「災害時に誰もが安心できる場所を。大阪総合保育大学短期大学部が地元企業と新たな防災設計に挑む。」と題したプロジェクトを展開し、11月5日まで支援を募っている。
開発に携わった学生は「将来的には、この防災ロッカーが全国の公共施設や公園などに広がり、災害時に地域の人々がすぐに使える『安心の拠点』になることを願っています。この取り組みを通じて、防災を『特別なこと』ではなく『日常の一部』としてとらえる文化を、子どもから高齢者まで幅広い世代に広げていきたい」と話す。