Yahoo! JAPAN

「木曽路」とも言われる、江戸時代の五街道の一つ「中山道」。木曽路が続く“木曽エリア”には「妻籠宿」（長野県南木曽町）、「馬籠宿」（岐阜県中津川市）、「奈良井宿」（長野県塩尻市）などの宿場町があり、昔ながらの町並みや伝統工芸、美しい自然の風景が今なお残っており、味わい深い魅力的なスポットが数多くあります。

現在、JR東海の特急「しなの」沿線を中心に、「SO！なんです木曽！」キャンペーンを展開中。12月には寒い季節だからこそホッと温まるお料理や温泉、澄んだ空気の中に美しく映える絶景など心惹かれるものに出合えます。木曽までの旅におトクなきっぷも発売しているので、利用して行ってみては。

今回は木曽の8エリアのうち、中津川市・南木曽町・大桑村の女子旅をレポート！馬籠宿の町並みの風情を感じながら楽しめるカフェや地酒の飲み比べ、妻籠宿での散策、大桑村のそば…定番スポットから注目の新店まで、この冬の木曽で見つけた” とっておきの体験”をご紹介します！

▼木曽までのおトクなきっぷについて詳しくはこちら
https://market.jr-central.co.jp/tavisit/kiso/

中津川市・古き良き町並みに溶け込むおしゃれなカフェ「HillBilly Coffee Company」

馬籠宿は、京都から続く旧街道「中山道」の宿場町。江戸初期に開通したとされ、付近には日本の古き良き町並みの景色が残っています。

その中に溶け込むように立つカフェ「HillBilly Coffee Company」へ。古い日本家屋を活用した店舗でありながら、どこか海外のカフェのようなおしゃれな雰囲気もあります。

店内には、店主が訪れた海外の国にまつわるアイテムや、現地のカフェのコーヒー袋などがセンス良く飾られている。

店内で提供するのは、厳選した生豆を自家焙煎し、1杯ずつ丁寧に淹れるハンドドリップコーヒーや、抹茶ラテ（715円※テイクアウトの場合は702円）など。甘いものまで幅広く展開しています。

「カフェラテ」（638円※テイクアウトの場合は626円）

散策のお供には、「カフェラテ」をどうぞ。ブラジル・インドネシア・ケニアの豆をバランスよく配合したブレンドコーヒーと、まろやかなミルクの風味がほっと安らぐ味わいが魅力です。繊細なラテアートにも、気分が高まります。

カフェラテと「クロワッサン（プレーン）」（418円※テイクアウトの場合は410円）

クロワッサンをはじめとした軽食も人気です。特にクロワッサンは店内で焼いていて、外はサクサク、中はもちもち！ほど良い大きさで、散策中の腹ごしらえにもぴったりです。

コーヒーや軽食はテイクアウトする人が多めですが、店内のイートインスペースで飲食することも可能。朝早くから営業しているので、朝食を兼ねての利用もおすすめです。

Writer Shimokawaカフェオレは、香り高くまろやかな味わい。冷えた体を優しく温めてくれました。クロワッサンはもっちもちで、あっという間に完食！店内ではコーヒー豆の販売もされているので、お土産にもぜひどうぞ。

HillBilly Coffee Company（ヒルビリーコーヒーカンパニー）

場所
岐阜県中津川市馬籠4278
営業時間
8：00～15：30
定休日
不定休（春～秋は無休）
駐車場
なし
支払方法
カード・電子マネー可
Instagram
@hillbilly_coffee_roasters
アクセス
バス停「馬籠」より徒歩で約2分

中津川市・地酒の飲み比べが楽しめる！馬籠宿＆中津川駅前の「きき酒処 SAKE STAND」

中津川市と木曽地域は、多くの酒蔵がある“日本酒どころ”。中津川市内には、地元のお酒の飲み比べができるスポットが2カ所あります。

趣ある町並みが楽しめる中津川市・馬籠宿では、2025年3月にオープンした「馬籠宿 きき酒処 SAKE STAND」へ。観光案内所「馬籠宿BASE」内に設置された日本酒サーバーで、6種類の地酒の飲み比べが可能です。

金額は1杯あたり200円。サーバーからは1カップに25ccの日本酒が注がれます。

観光案内所の一角に設けられているだけあって、付近にはテーブル席やベンチも多数。気になるお酒を、座って心ゆくまで楽しめます。

もう1カ所は、中津川駅前の「にぎわい特産館」の1階にある「にぎわいきき酒処 SAKE STAND」。こちらでは、12種類のお酒を用意しています。

「馬籠宿BASE」内のきき酒処と同じく、気になるお酒を1カップ（25cc）から購入可能です。どのお酒を飲もうか迷ったら、お得な飲み比べセットもおすすめ！

「お手頃3種飲み比べセット」（500円）

飲み比べセットには3杯・4杯・8杯分の3種類がありますが、一番人気は「お手頃3種飲み比べセット」。サーバーから好きなお酒を3杯、購入できます。

飲み比べセットでどんなお酒を選ぶかは自由。「甘口と辛口をバランスよく」「純米酒だけ」など自分だけの組み合わせを考えるのも、楽しいひと時です。

さらに店頭で販売されている、各酒蔵のおちょこ（300円～）での利き酒もできます。欲しいおちょこを購入して、カップを使うときと同じ要領でサーバーからお酒を注いでみましょう。使ったおちょこは、持ち帰ることができます。

Writer Shimokawa日本酒は少量だけではなかなか購入しづらいので、飲み比べができるのはうれしいですね。ちょっと味見をする感覚で飲み切れる量なので、日本酒ビギナーの私でも無理なく飲めました！馬籠宿散策の際に「馬籠宿BASE」のきき酒処に立ち寄って、中津川駅から帰る前にもう1回、「にぎわいきき酒処」で利き酒…なんて巡り方も良いかもしれません！

馬籠宿 きき酒処 SAKE STAND（サケ スタンド）

問い合わせ
0573-64-2750（馬籠宿BASE）
場所
岐阜県中津川市馬籠4637-1
営業時間
9：00～17：00
定休日
なし
駐車場
なし
支払方法
カード・電子マネー可
アクセス
バス停「馬籠」より徒歩で約2分

にぎわい特産館 にぎわいきき酒処 SAKE STAND

問い合わせ
0573-62-2277（にぎわい特産館）
場所
にぎわいプラザ1F
（岐阜県中津川市栄町1-1）
営業時間
8：30～18：00
定休日
なし※12/29～1/3、2月の第3日曜は休
駐車場
あり
支払方法
カード・電子マネー可
公式サイト
https://nakatsugawa.town/sake/
アクセス
JR「中津川駅」より徒歩で約1分

南木曽町・妻籠宿にある おやき専門店「わちのや」

妻籠宿を散策していると、どこからか良い香りとモクモクとした煙が…。香りと煙につられ、ふらりと向かった先にあったのが、人気のおやき店「わちのや」です。店頭では肉まんと、4種類のおやきを販売しています。

わちのやのこだわりは、全てのおやきを店内で手作りしていること。もっちりと柔らかい生地に具材がたっぷり詰まっていて、どれも食べ応え抜群です！注文後に蒸したてを渡してくれるので、いつ訪れてもほかほかのおやきを味わえます。

左から「なすのおやき」と「野沢菜のおやき」（各250円）

おやきの中でも人気を集めているのは「なすのおやき」と「野沢菜のおやき」です。なすのおやきには、2種類の信州みそをブレンドしたみそで味付けしたなすがたくさん！ほどよく塩気の効いた味わいは、歩き疲れた体にしみます。

野沢菜のおやきは1本ずつ丁寧に洗った野沢菜を調理し、たっぷり詰め込んでいるのが特徴。もちっとした生地と野沢菜のシャキシャキ感のバランスが良く、総菜パン感覚でぺろりと食べられます。

「肉まん」（300円）。中の豚肉は、長野県下伊那地方産のも

おやきと同じく、店頭で蒸し上げる「肉まん」にも注目を。ふわふわの生地に野菜や豚肉がギュッと詰まっていて、小ぶりながら満足感があります。こちらもほど良い塩気が効いているので、軽めのランチとしておやきと一緒に注文するのも良さそうです。

店内にはイートインスペースもあり、温かいお茶も自由に飲めるようになっています。食べ歩き派も、ちょっと休憩したい派も要チェックなお店です。

Writer Shimokawa「出来たてのおやきって、こんなにおいしいんだ！」と驚きました！あまりにもおいしくて、撮影後に「くるみ（白あん）のおやき」（250円）と「切り干し大根のおやき」（250円）も追加で食べてしまったほどです…！

わちのや

問い合わせ
0264-57-2453
場所
長野県木曽郡南木曽町吾妻2199
営業時間
11：00～16：30
定休日
不定休
駐車場
なし
支払方法
カード・電子マネー不可
アクセス
JR「南木曽駅」より車で約5分

南木曽町・築150年の古民家を再生した宿泊施設・カフェ「雨 ame nakasendo」

JR「南木曽駅」から徒歩で約15分。山間に広がる集落にある、宿泊施設兼カフェの「雨 ame nakasendo（あめ なかせんどう）」。地域おこし協力隊として、2024年に神奈川県から移住した田島知哉さん・真央さん夫婦が運営しています。

店は、築150年の古民家をリノベーション。メインは1棟貸しの宿ですが、一部をカフェ・ギャラリーとして開放しています。

カフェの店内。大きな窓からは、すぐそばに広がる山林が絵画のよう。

カフェは宿泊者以外も利用可能。真央さんが地元の食材を使って作ったマフィンや、オリジナルブレンドのコーヒーなどが味わえます。

「抹茶マフィン」、「コーヒー（ホット）」。マフィンの内容は季節により変わる

マフィンはしっとりとした食感と、優しい味わいが特徴。穏やかな苦味のコーヒーとの相性も抜群です。窓の外に広がる景色を眺めながら、ゆっくり味わってみては。

店内では、木曽在住の作家の作品や、オリジナルブレンドのコーヒー豆なども販売中

宿は最大6人まで宿泊可能。館内には古い家具や木曽郡内の職人による意匠が随所に見られ、昔懐かしい日本の魅力を感じる空間です。特に外国人観光客に好評で、「過去に泊まったホテルで一番良かった」と話す人もいたとか！

ひときわ目を引くのれんは、木曽川の地で作られた草木染め素材で染色した「木曽川染絨」のもの

宿泊施設はもともとのつくりを残しつつ、快適に過ごせるようにアップデート。家族3世代や友人グループなどでの利用も多い

周囲を山林に囲まれているだけあり、カフェにも宿泊施設にもとても静かな時間が流れています。都会の喧騒を忘れて、ほっと一息ついてみてはいかがでしょうか。

Writer Shimokawa南木曽町に、こんな魅力的なスポットがあるのをご存じでしたか？古民家を再生しているからか、初めて来たはずなのになんだか懐かしい気持ちになれる不思議な場所でした。マフィンやコーヒーもおいしくて、景色もきれいで…思わず「ずっとここにいたい！」と思ってしまいました（笑）。

雨 ame nakasendo（あめ なかせんどう）

問い合わせ
InstagramのDMから
場所
長野県木曽郡南木曽町読書3352
営業時間
カフェは13：00～16：00
宿泊はIN／15：00・OUT／10：00
定休日
なし（カフェは月～水曜定休）
駐車場
6台
支払方法
カード・電子マネー可
Instagram
@ame_nakasendo
宿泊料
1泊5万5000円～（1棟貸し・定員6名）
アクセス
JR「南木曽駅」より徒歩で約15分、車で約5分

大桑村「手打ちそば おんたけ」で信州そばに舌鼓

長野県といえばやっぱり…「信州そば」！ 妻籠宿から車で約15分ほどの場所にある「手打ちそばおんたけ」へ行ってみました。

手打ちそばおんたけは、東海地方のそば好きがこぞって訪れる有名店。現在は、3代目の店主が店を切り盛りしています。

店内では、地元産そばの実を自家製粉して100％使用して作られた手打ちそばを提供。注目は「天ざるそば」で、ざるそばと7種類前後の天ぷらが味わえる大人気メニューは、訪れる人の6割近くがオーダーするとか！

「天ざるそば」（2050円）。約25年の板前経験がある現店主が考案したメニューだ。

天ぷらの内容は季節や旬により変わりますが、地元の野菜を多く使うのがこだわり。撮影時は、海老や里芋、レンコンなどが登場しました。野菜はどれも素材の味わいがしっかりと感じられ、塩だけで食べても◎。

「すんきそば」（1300円※冬季限定）

この時期だけ登場する、「すんきそば」も要チェック。温かいそばに、木曽地方に古くから伝わるカブの漬物「すんき漬け」をたっぷり乗せた一杯です。ひと口食べると、すんき漬けの爽やかな酸味やそばのシンプルな味わいが存分に感じられます。

例年3月ごろまでは提供していますが、その年に出来上がったすんき漬けの量によっては早期終了になる場合も。ぜひ早めに訪れて、冬だけの特別な一杯を味わってみてはいかが。

冬場は、雪化粧した村の様子を見られることもある。

店内は約4年前にリニューアルし、大きな窓も設けられました。目の前に広がる大桑村の美しい景色を眺めながら、ゆったりとそばを楽しめます。席は、テーブル席とカウンター席、座敷席を用意。1人でも、家族・グループでも様々なシーンにおすすめです。

Writer Shimokawa村の景色を眺めながらそばを食べていると、忙しい日々のことを忘れて穏やかな気持ちになれました…。天ぷらはカラッと揚げられているので、食べきった後もくどさを全く感じませんでした。明るく気さくな店主さん夫婦の雰囲気も素敵で、一度訪れたらすぐに再訪したくなること間違いなしです！

手打ちそば おんたけ

問い合わせ
0264-55-2205
場所
長野県木曽郡大桑村野尻3081-277
営業時間
11：00～14：30、17：00～19：30
※予約不可、売切次第閉店
定休日
月曜（祝日の場合は営業）、日曜の夜
駐車場
10台
支払方法
カード・電子マネー可
公式サイト
https://teuchisoba-ontake.jp/
アクセス
JR「野尻駅」より車で約4分、徒歩で約20分

その他の木曽エリアの魅力的なスポットを紹介！

福島宿場町

木曽エリアは中津川市や南木曽町、大桑村以外にも魅力的なスポットがたくさんあります。

上松町と王滝村、木曽町のカップル旅行やデートにおすすめのスポットを@amireo_dateさんが紹介。

木曽町の「茶房松島」、木曽町の宿泊施設「ヒルトップ」、王滝村の菓子店「ひめや」、上松町の「寝覚の床（ねざめのとこ）」を巡りました。

「茶房松島」では、囲炉裏の火を囲んでくつろぎながら、そばの風味と香りが強く感じられるガレットに舌鼓。

デザートのプリンもおいしく、和と洋が心地良く共存する空間で癒されました。

上松町の寝覚の床では、水面に景色が映り込んでうっとりするような風景に感動。時間を忘れるような穏やかな空気が広がります。

王滝村にある菓子店「ひめや」では、人気のシュークリームを実食。かわいらしい看板にもほっこり癒されました。

▼動画はこちらをチェック！
@amireo_dateがめぐるカップルで楽しめる上松町・王滝村・木曽町のスポットを紹介

塩尻市と木祖村では、親子で楽しめるスポットを@amimi0218さんが案内。
木祖村の「酒蔵YUKAWA（ゆかわ）」「木祖村郷土館」を巡り、お宿は「街道浪漫 おん宿蔦屋（おんやどつたや）」（木曽町）にて滞在しました。

「酒蔵YUKAWA」は、創業1650年の老舗酒蔵である湯川酒造店が営むショップ＆バーです。お座敷にて蔵元おすすめの日本酒のテイスティングとお重弁当をいただき、贅沢なひとときを過ごしました。

お宿「街道浪漫 おん宿蔦屋」のロビーでは、茶釜の温かいお湯を柄杓で注いで飲めるコーナーがあり寒い季節も温かくお出迎え。

天然温泉の大浴場露天風呂もあり、身も心もホッと温まりました。一緒に連れて行った@amimi0218さんの母も大喜びで、親子の旅にはぜひ。

塩尻市の生活雑貨店「LiFE（ライフ）」に併設するカフェ「喫茶 木洩れ日」では、甘いお菓子とコーヒーでほっとしたひとときに。

美しい山の景色を背に立つお店は、静かで心癒される時間を過ごせます。

その他、塩尻市にある「木曽くらし工芸館」で「木曽堆朱塗り体験」、奈良井宿散策を楽しみみました。

▼動画はこちらをチェック
@amimi0218さんがめぐる親子で楽しめる木祖村・塩尻市のスポットを紹介

▼この他にもおすすめのスポットはこちらをチェック
https://kiso-nagano.ne.jp/

名古屋から木曽エリアまでは、JR東海のおトクなきっぷ「木曽エリアフリーきっぷ」が便利です。特急「しなの」号普通車指定席を往復利用でき、フリー区間内の特急列車および快速・普通列車の普通車自由席が乗り降り自由。お食事券やお買物券が付いた「エンジョイチケット」の引換券がセットになっているほか、協賛施設での割引特典といったうれしいサービスも。

▼木曽までのおトクなきっぷについて詳しくはこちら
https://market.jr-central.co.jp/tavisit/kiso/

この冬は、おトクなフリーきっぷで木曽エリアにおでかけしてみてはいかがでしょうか。

SO！なんです木曽！

参考サイト
https://kiso-nagano.ne.jp/
https://market.jr-central.co.jp/tavisit/kiso/

取材・文／シモカワヒロコ（Nyima.）　撮影／Kana Kurata
※価格は税込み表記
※掲載内容は2025年12月時点の情報です