<義母含め全員キモい?>うれしい?謎の友達「吉田さん」から毎年届く息子への誕プレ【まんが】
私(ユリ)は、夫のケイゴと5歳の息子リクとの3人暮らし。リクが幼稚園に通い始めたタイミングで、パートを始めました。夫の地元から車で1時間弱の場所に暮らしており、義実家へは時折息子の顔を見せに行っています。義母は明るい人柄で、孫であるリクのことをとても大切にしてくれます。話していてとても楽しい人なので、友人も多いようです。私はそんな義母と、適度な距離感で関係を築くことができていると思っていました。
「りっくん~! よく来たね~!!!」と、義母は孫であるリクにメロメロ。
義母が何やらプレゼントを渡してきました。
義母の友人である「吉田さん」にリクのことを話したら、お祝いだと言ってプレゼントをくれたそうなのです。
中身は素敵な洋服でした。
こんなにいいものをもらっていいのでしょうか……お礼をしたいので「吉田さん」の連絡先を聞きたいと、私が言っても……。
「あ、お礼はもう私の方でしたから大丈夫よ」
と、断られてしまいました。
義母がそう言うなら……結局、私はそのプレゼントを受け取ったのです。
やっぱり気になった私は、夫ケイゴにも「吉田さん」のことを知っているか聞いてみたのですが、ケイゴもよく知らない人だと言います。
そのときまだ、そこまで気にしてはいませんでした。
しかし、その後も毎年リクの誕生日に合わせて、吉田さんからのプレゼントが義母経由で届くようになりました。
「吉田さん」からの贈り物に、戸惑いがなかったといえば嘘になります。 が、義母は交友関係の広い人です。 趣味も多く、話題も豊富。 そんな義母の知り合いで、義母がしっかりとお礼などの対応をしてくれているということだったので、最初は安心して受け取っていたのです。 けれど、さすがにこうも毎年、顔も知らない人からプレゼントを受け取るのは抵抗があります。 リクの4歳の誕生日に、「せめて一度直接お礼を言いたい」と伝えたのですが、義母もケイゴも「気にしなくていい」としか言いません。 私が気にしすぎなのかな……そんな風に思ってしまうのでした。
「数万円するよ!?」高額プレゼントにビックリ!なに者……?
どういうこと? 義母の友人と聞いていたので私はてっきりご年配の方だと思っていたのです。
義母は焦り始めるし、ケイゴもなにか知っているような顔をしています。
義母は観念したように言ったのです。
「あのね、「吉田ミサさん」っていって、ケイゴの中学時代の同級生よ」
ケイゴの元カノが「ミサ」という名前で、8年間付き合って、そのうち6年間同棲していたことは以前聞いていました。
まさかこんなところでまた彼女の名前を聞くことになるとは、思ってもいなかったのです。
2人はいろいろ言い訳を並べていましたが、私はそういう話をしているわけではありません。
私はリクからプレゼントを取り上げました。
すると、新しいおもちゃをとられたリクが怒って泣き出します。
義母の友人である「吉田さん」からのプレゼントは、年々エスカレートしていきました。 さすがにお会いしたこともない人からこんな高級おもちゃを貰うわけにいかず、お断りしようとしたのですが……。 なんと「吉田さん」は、夫の元カノである「吉田ミサ」さんだったのです。 夫の元カノからのプレゼントを今まで貰い続けていたかと思うと、おぞましくてたまりません。 すべて返却したいと思っているのですが、おもちゃを取り上げられたと思ったリクが怒って泣き出したのです。 そしてそんなリクを見て、夫も義母も私を責めるのでした。これって私がいけないのでしょうか?
【夫の気持ち】「え?ヤキモチ?」聞く耳もたない嫁にうんざり
俺(ケイゴ)は妻のユリと、息子のリクとの3人暮らし。実家は自宅から車で1時間弱のところにある。両親にとってリクは初孫ということもあって、とても可愛がってくれている。母は昔から明るくて、俺の友人や彼女ともすぐに仲良くなってしまう人だ。当然ユリともすぐに打ち解けた。そんな母は今でも元カノのミサと交流しているようだ。俺にはもう関係ないことだと放置していたけど、ユリはそれを許してはくれなかった。
ユリと結婚をしてリクが生まれても、ミサと連絡を取り合うことはなかった。ただミサは相変わらず母と交流があったので、母経由でその様子を聞くことはあった。だから、ミサがリクにプレゼントをくれたときも、
「ミサらしいな……」
そう思ったんだ。ミサは昔から、お世話になった人や友人などにプレゼントを送ることがよくあったからだ。
ミサは母の友人として、リクにプレゼントをくれているんだ。
俺の元カノとしてじゃない。それなのに、ユリはリクを泣かせてまで、頑なにプレゼントを受け取ることを拒否するのだった。
もしかして、俺とミサの関係を疑っている? ハッキリ言って、それは絶対にない。ミサとは別れてから連絡も取ってないし。
母の言い分も同じだ。ミサは「俺の元恋人」としてリクのことを気にかけているのではなくて、「母の友人」としてプレゼントをくれているだけなんだから。
なのに、ユリは……。
「それ、本気で言ってる?」
と軽蔑のまなざし。
そもそも、母の交友関係にまで、ユリが口を出すのもおかしな話だろ?
昔、俺はミサと付き合っていた。 そのことは以前にユリに話していたし、隠していたわけじゃない。 確かに最初の時点でハッキリ言っておかなかったのは悪かったのかもしれない。 でもミサは「俺の元カノ」としてじゃなく「母さんの友人」としてプレゼントしてくれたにすぎない。 だからミサの気持ちを断るのも違うんじゃないかなって思ったんだ。 何度も言うが、俺は決してミサと連絡を取ってはないし、何の感情も持っていない。 どうすればユリに伝わるんだろうか……。俺は頭を悩ませてしまうのだった。
「離婚案件じゃん」うそだろ!?何もないのに?
大学の友人たちは揃いも揃って、「ありえない」を連発してくる。いったい何がいけないんだろうか。俺はミサとはもう連絡を取ってないのに……。
みんなが言うには、連絡をとっていないとか、俺がミサのことをどう思っているかとかは問題ではないらしい。
「感覚バグってんね……」
俺がおかしいっていうのか?
俺にとって一番大切な人はユリ。
だったらユリの気持ちを一番に考えなければいけない。それがみんなの意見だった。
「じゃあなんで最初からハッキリ「これ元カノからのプレゼントなんだ」って言わなかったの?」
それは……俺は何とも思ってなかったけど、ユリに余計な心配をかけたくなかったし。
ここではじめて俺は気付いたんだ。
「余計な心配をする」って分かってて、それを隠した時点で、すでに俺がおかしかったんだって。
最初はユリが神経質だと思っていた。 別にミサはやましい気持ちでプレゼントをしてたわけじゃない。 面倒見のいいミサのことだ。 リクの誕生を心から祝福してくれているんだろう。 そう思っていたけれど、もうこの時点でおかしかったんだって気が付いたんだ。 ユリよりもミサの肩を持ってしまっている。 ミサからプレゼントが届いて、ユリがどう思うか。 ユリの気持ちを一番に考えないといけなかったのに……。 友人たちからの辛辣な言葉で俺は目が覚めた。
【私の気持ち】帰ってきた夫が一転「ごめんなさい!」平謝りしてきた……!?
義母の友人である「吉田さん」という方から、リクの誕生日のたびにプレゼントが届くようになりました。一度直接お礼を言いたいと伝えても、義母も夫も「気にしなくていい」としか言いません。しかしその「吉田さん」が、夫の元カノだったということが判明するのです。夫の元カノからのプレゼントを何年も受け取り続けてきたかと思うと、ゾッとします。
「全面的に俺が間違っていました!!」
飲み会から帰宅するなりケイゴが謝ってきました。
昨日と全然違う態度にドン引きです。飲み会で会った大学の友達にいろいろ言われたそうです。
ケイゴにたいしてみんな猛クレームだったと。
それで自分が間違っていたと気づき、私に謝ってきたのです。
私が何を言っても響かなかったのに、関係ない第三者からちょっと助言されただけで考え方がコロッと変わるって、どういうことでしょう?
要は、私の言葉なんてどうでもいいってことですよね?
だって、昨日、私がどれだけ抗議しても、まったく理解してくれなかったわけだし。
全員、気持ち悪い!!!!!!
ケイゴのこと、当分は許すつもりはありません。許してほしければ、行動で示しなさいと伝えました。
そして……最後にもう一度しっかり確認したいことがありました。ケイゴは本当に元カノと連絡をとっていなかったのでしょうか?
「ないないないない!! ミサはインスタやってるって母さんは言ってたけど、俺のアカウントとは繋がってないし! 嘘だと思うなら俺のフォロワー見て!!!」
へぇ……元カノさん、インスタやってるんだ~。
私の言葉はスルーするくせに友人の言葉は真摯に受け入れるなんて、腹立たしくて仕方ありませんでした。 ケイゴ自身、何が悪かったかは分かったようですが、しばらく私のハラワタは煮えくり返ったままでしょう。 反省しているので、すぐに離婚に踏み切ることはしませんが、ケイゴの行動を引き続き見守っていきたいと思っています。 ただし、元カノと平気で連絡を取り合うような価値観の義実家には行けないことは伝えてもらいました。 リクから祖父母を奪うのは申し訳ないので、リクに会いたければ義両親と夫でどこか外で会ってもらうようにしたいと思います。
【義母の気持ち】「神経質な嫁」と思っていたら、大ごとに……!
かつてケイゴの恋人であったミサちゃんは、本当にいい子でした。結局2人は別れてしまったけれど、私とミサちゃんは今でもいいお友達です。ミサちゃんが出張のときなど、飼っているワンちゃんを預かったりしています。そのお礼ではないのですが、ミサちゃんは孫のリクに誕生日プレゼントをくれるようになりました。別にリクに会いたいとかそういうことではなくて、ただ私の大切な孫へのプレゼントというだけなのに、ユリさんは怒ってしまったのでした。
「私、別に今さらケイゴとどうにかなろうとか、そんなこと思ってないですよ???」
私はミサちゃんの気持ちはよくわかっていました。なので、ユリさんが少し神経質すぎるのでは? と思うのです。
ミサちゃんはあくまで「私の友人」としていまでも交流しているだけって何度も説明したのに、まったく理解してくれようとしません。
せっかくのミサちゃんからのプレゼントも、うちに置いていってしまいました。
「本当にごめんなさいね」
私は、ミサちゃんにただただ申し訳ない気持ちでした。
ミサちゃんのワンちゃんと戯れながらユリさんのことを考えていると、ケイゴから連絡がありました。
ユリさんとは仲直りしたというので安心しました。
しかし、ユリさんはもううちには来ないと言っているそうなのです。
「ミサちゃんの気持ちが」と言って、無意識にユリさんよりもみんなでミサちゃんの気持ちを優先しているというのです。
私はユリさんがどうしてそこまで怒るのか理解できませんでした。 何度も言うように、ミサちゃんはケイゴの元カノだったけれど、今は私の友人なのです。 私の友人としてリクにプレゼントをすることも許されないのでしょうか。 しかし私と同じ考えだと思っていたケイゴはユリさんに影響されてしまい、もうプレゼントを受け取るなと言ってきます。 さらにユリさんは、うちにはもう来ないと……。 どこまで神経質な嫁なんでしょう。 しかし冷静になればなるほど、私は自分が失ったものの大きさに気が付いていくのでした。
【元カノの気持ち】後輩「頭おかしいっす」私が間違ってるの?
私(ミサ)は現在ひとり暮らしです。20代のほとんどは元カレのケイゴと一緒に暮らしていました。ケイゴのことは大好きだったけれど、結婚はしないまま別れてしまいました。その後留学先で出会った男性と国際結婚をしましたが、価値観の相違からすぐに離婚。もう結婚はコリゴリ……そう思って、現在は犬を飼いながら仕事を頑張っています。ケイゴとは別れてから会うことはありませんが、ケイゴのお母さんとは今でも仲良し。私の出張のときに犬を預かってもらうことも多々あり、そのお礼も兼ねてケイゴの子どもに誕生日プレゼントをするようになったのです。しかしケイゴの奥さんは、それをよく思っていないらしく……。
ケイゴの奥さんは子育ての情報をキレイにまとめて公開していたので、それなりにフォロワーさんがついていました。そのコメント欄には……。
「元カノ、自分の行動が周りの人たちに不快な思いをさせてることに気が付いていないところが痛いね……」
「しかも会ったことないのにプレゼントとか、ホラーすぎてw」
「元カノうざっっっ!!!」
ケイゴの奥さんのSNSは、こんなコメントに溢れていたのです。
え……? まさか私のほうが間違ってるの!?
私は、今回の件に関して、後輩に意見を聞いてみました。
「元カレが結婚したのに、いつまでも元カレの母親と仲良くしているなんて線引きが甘いです。先輩の行動は間違いしかないです」
純粋にお祝いをしたかったっていうこの気持ちも、私のプレゼントを奥さんがどう思うか私には関係ないと思ってしまうことも、すべてがおかしかったんだ。
私はもっと考えないといけなかったのです。
後輩に言わせると、私の行動はハッキリ言って「気持ち悪い」そうです……。
私は後輩に脳天を撃ち抜かれたような気がしてしまいました。SNSのコメントにもあったように、やはり私がいけないようです。
そして私は、出張から戻るとヒロコさんの元へ行き、これからはヒロコさんに犬を預けるのはやめると伝えました。
相手が神経質なのではなく、私が無神経だったのです。
ケイゴの奥さんが神経質なのがいけないんだ。 そう思っていました。 しかしケイゴの奥さんのSNSや後輩の話を総合的に見ると、すべて私やヒロコさんが悪かったようです。 私からのプレゼントだと知っていながら奥さんに話さなかったケイゴも同罪でしょう。 ケイゴの奥さんの立場や気持ちを考えずに、なんて無神経なことをしてしまったのでしょうか。 ケイゴの奥さんに直接会って謝罪することは難しいですが、これを戒めとして、周囲の人の気持ちを考えて行動していきたいと思います。