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柿澤勇人「デューイの単細胞で暑苦しいところに共感しています(笑)」  ミュージカル『スクールオブロック』インタビュー

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柿澤勇人

ジャック・ブラック主演の大ヒットロック映画(2003年公開)を天才アンドリュー・ロイド=ウェバーが舞台化(2015年初演)したミュージカル、『スクールオブロック』がついに日本に上陸! ひょんなことから名門私立学校で教鞭をとることになってしまう破天荒なロック中年、主人公のデューイ役をWキャストで務める柿澤勇人をビジュアル撮影現場で直撃した。ジャック・ブラックとはイメージが大きく異なるイケメン柿澤だが、デューイとは似ているところもあるようで……?

ちりばめられた“ロイド=ウェバー・コード”

ーーまずは、ご出演が決まった時の率直な気持ちをお聞かせください。

映画は観てて、大好きな作品でした。音楽のジャンルで言ったらロックが一番好きだし、ジャック・ブラックも好きだったから。彼と僕とでは全然タイプが違いますけど(笑)、頑張りたいなって。あそこまで太ろうかどうしようかは迷うところで、ハイカロリーな役だからトレーニングを積んでガタイを良くしたい気持ちはあるんですけど、その前に何作品かありますし……。まあでも根本は、子どもたちにロックを教えて、音楽の面白さをお客さんにも伝えられれば、見た目は気にしなくていいんじゃないかなって思ってます。

柿澤勇人

ーー見た目だけでなく、冴えない中年であるところもご自身とはかなり違いますが……?

でも性格とか考え方の面では、僕はデューイにすごく共感してるんです。『海辺のカフカ』で共演した岡本健一さんも、「お前がジャック・ブラックの役をやるのは意外だけど、バカな部分はそっくりだから、その部分を出せれば行けるんじゃない?」と言ってくださって(笑)。中年ということも特に意識せず、僕の単細胞で暑苦しいところと(笑)、あとはとにかくエネルギーを出すことで勝負できたらという感じですね。

ーーデューイ役は、西川貴教さんとのWキャストになります。

恐縮しています(笑)。日本中を席巻している、本物のロックアーティストですからね。まだちゃんとお話できていないんですが、稽古が始まったら色々教えていただいて、勉強したいなと思っています。歌のことももちろんですが、聞いたところによるとストイックな食事制限とかもされてるそうなので、そこも教わりたいですね(笑)。西川さんとも、演出の鴻上尚史さんとも今回が初めてなので、いい出会いになるといいなと思います。

ーー楽曲については、どんな印象をお持ちですか?

出演が決まってから毎日のように車で聴いているんですが、本当にロイド=ウェバーっぽいなあって思います。いわゆる“ロイド=ウェバー・コード”がちりばめられているところや、テーマソングみたいな曲を全く違うシチュエーションで何度か出してきたりするところが、『ジーザス(・クライスト=スーパースター)』『キャッツ』『オペラ座(の怪人)』『エビータ』とかに通じると思います。そのテーマソングがキャッチーだから、みんな覚えて帰っていく、そこがロイド=ウェバーのすごさですよね。

柿澤勇人

ーーロイド=ウェバーらしくないような印象がありましたが、経験者から見るとやはり“らしい”のですね!

いやいや、経験者と言っても、僕が出たことがあるのは『ジーザス』と『サンセット大通り』だけですから。『ジーザス』から入っているからか、僕は逆に、『サンセット~』のほうがロイド=ウェバーっぽくない印象があるんです。『スクールオブロック』は、特に『ジーザス』に近い感じがする。それはきっと同じロックミュージカルだからで、大好きなジャンルなので、歌えるのが楽しみです。キーが高いので、難しそうではありますけど(笑)。

『ビリー・エリオット』に通じる美しさ

ーーストーリーの印象もお聞かせいただければと思います。

あの年代の子どもたちしか持っていないピュアな部分と、その彼らが努力する光景っていうのは、『ビリー・エリオット』とかもそうですけど本当に美しいですよね。分かりやすい王道のストーリーだから、結末はだいたい分かるんだけど、それでも感動してしまう。同世代の子どもたちにとっては刺激になるだろうし、大人たちは感動するっていう意味では、誰が観ても面白いエンターテインメントなんじゃないかな。

柿澤勇人

ーー柿澤さん自身、子ども時代に何かに一生懸命になったご経験は?

僕はサッカーですね。努力して、ちょっとでも上手くなると嬉しくて、という経験は今でも役立っています。もうちょっと大きくなってからではありますけど、10代の後半で劇団四季に入って、すべてを投げうって一生懸命練習した経験もそう。努力すれば何でも叶うわけではないですけど、努力しないと絶対に上手くならない、才能だけでは通用しないことが分かっていることは大きいと思います。去年『メリー・ポピンズ』に出た時も、苦手なタップの練習は辛かったんですけど……​、あの舞台を観た三谷幸喜さんが、『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』の主役に僕を選んでくださった。努力して良かったなって思います。

ーー今回も、その時のタップほど大変ではないにしても、ギターという挑戦があります。

全くやったことがなかったので、出演が決まった時からレッスンを始めています。『カフカ』の現場には健一さんと(古畑)新之という、めちゃくちゃギターが上手い共演者が二人もいたので、毎日楽屋で教わってました。二人ともちょっと聴いただけでコードが分かっちゃうくらいすごいんですけど、その二人が言うには、デューイのパートは、技術的にはそこまで難しくないらしいんです。「練習すればすぐできるよ」っていう心強い言葉をいただいたので、これから1年かけて徐々にやっていきたいと思ってます。

ーー最後にSPICE読者の皆さんに、お誘いメッセージをいただければと思います。

どの曲もキャッチーで覚えやすくて、歌うこっちは大変ですけど(笑)、聴いてる分には本当にカッコ良くて乗れる曲ばかりだと思います。そしてストーリーも、さっきも言ったように大人から子どもまで誰もが楽しめるものなので、僕たちのバンドのライブに来るような感覚で、難しいことを考えずに遊びに来てもらえたら嬉しいですね。

柿澤勇人

取材・文=町田麻子 撮影=福岡諒祠

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