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地域に新たな通いの場を 名張市の一般介護予防 参加者募る

伊賀タウン情報YOU

名張市役所=同市鴻之台1

名張市在住の65歳以上対象 無料で参加可

 高齢者が要介護状態になるのを防ぐために、地域の高齢者を対象に行う「一般介護予防事業」。三重県名張市は今年度、地域の民間事業者の提案による新しい介護予防の取り組みを始める。同市地域包括支援センターの柴垣維乃センター長に狙いを聞いた。

一般介護予防事業への参加を呼び掛ける柴垣センター長=名張市役所で

 同市は、関西圏のベッドタウンとして人口が急増した歴史がある。2022年には、前期高齢者(65から74歳)と後期高齢者(75歳以上)の人口が逆転し、後期高齢者が急増している。市の推計によれば、この傾向はあと10年続くという。

民間事業者が提案

 後期高齢者は介護保険の利用率が高いことから、柴垣センター長は「今まさに、介護予防に力を入れる必要がある」と強調する。行政やこれまでの担い手だけでは限界があるため、民間事業者の企画力や発信力を取り入れ、異業種を含めた公募という形での事業実施に踏み切った。7月に募集したところ28の事業者が手を挙げ、9月に22事業者が選ばれた。

 市が特に重視しているのは「高齢者の通いの場」を増やすことだ。高齢者が介護予防を通じて地域の事業所などに足を運ぶようになることで、安心・安全に暮らせるコミュニティーが育まれる。柴垣センター長は「今まで福祉の分野に関わっていなかった事業所さんにも入っていただくことで、高齢者の方の居場所が広がっていけばうれしい」と話す。

 選考にあたっては、取り組みが市内全域に広がるよう、一定のエリア(圏域)ごとに事業を決めた。「自宅でも続けられる内容」や「終了後も自発的に取り組める工夫」といった継続性の他、プレゼンを通じて伝わる企画力や担当者の人柄なども判断材料となったという。

地域ごとに異なる内容 早めの申し込みを

 参加は、市内在住の65歳以上であれば誰でも可能。内容は地域ごとに異なるため、自分の住む場所の事業を確認する。定員を設けているものもあり、早めの申し込みが必要だ。

 「地域の通いの場」は一朝一夕には育たない。柴垣センター長は「高齢者になった時に人と関われる場があることが大切で、その基盤を築きたい。『行ったら楽しかった』『また通ってみよう』と思っていただけるものがきっとあるので、ぜひ参加していただけたら」と呼び掛けた。

YOU紙面で参加者募集を特集

 10月11日付伊賀タウン情報YOU(901号)の12面と13面では、同市の一般介護予防の参加者募集について特集している。電子版(https://www.iga-younet.co.jp/2025/10/08/107903/)でも閲覧できる。

 市のホームページには全体の事業一覧も掲載されている。

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