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<夫が退職して大学生になった>健気な友人が不憫!私が説得してあげるッ【まんが】

ママスタセレクト

写真:ママスタセレクト

【同僚の気持ち】

私(モモコ)は、夫と2人の子どもたち(中1の男の子と小5の男の子)との4人家族です。勤め先では、同僚のユウコさんと気が合い仲良くしています。彼女は気遣いができて優しい人。私の上の子とユウコさんの下の子の年齢が同じということもあり、ときどき相談にのってもらっていました。これからますます子どもの教育費に頭を悩ませることが増えるね……なんて話すことも。そんな中、最近ユウコさんの残業が増えているなーと感じてはいたのですが……。

いつもは定時であがっていたユウコさん。しかし最近、残業をたくさんするようになりました。聞くと、担当案件を増やしてもらったそうなのです。子どもたちの教育費とかかな……ユウコさんのことを心配しつつも、それ以上は踏み込まないようにしていました。

そんなある日、一緒にお弁当を食べているときに、ユウコさんの旦那さんが大学に入学したことを聞きました。しかも、仕事まで辞めて……! 「だから私が頑張って働かないと」と、ユウコさんは笑って話します。

ユウコさんには高校2年生のお子さんもいるのです。子どもも大学受験を控えているこの時期に、このタイミングで? 私には、ユウコさんの旦那さんは子どものことより、自分のことを優先しているように思えたのです。生活が苦しくなってユウコさんに負担をかけているのに、旦那さんは自分の要望を叶えることだけを考えているのって、おかしくないですか?

ユウコさんは平気なフリをしていたけれど、絶対に納得はしていないはずです。 そもそも奥さんに負担をかけておきながら、旦那さんが大学に行くなんておかしいと思います。 しかも子どもたちは高校生と中学生。 それこそ、これから子どもたちが進路について悩む時期です。 もちろんお金もかかります。 なのにどうしてユウコさんは反対をしなかったのでしょうか。 懸命に働きながら家庭を支えるユウコさんが、私は不憫でなりませんでした。

首突っ込みすぎ?価値観の押し付けはNG

ユウコさんは昔は専業主婦をしていたそうなのですが、今度はユウコさんをフルタイムで働かせて、自分は大学に進学なんて……まるでユウコさんの人生をバカにしています。ユウコさんの言い方は納得せざるを得ないって感じに見えたし、本当は嫌だけど、言えないのかもしれません。

いやいや、考えすぎではありません! しかし……。 「ハッキリ言って、よその家庭に首を突っ込みすぎ。ユウコさんから相談があったわけでもなさそうだし。ちゃんと納得されているんだから、これ以上まわりがどうこう言うモノじゃないよ」 と夫は言います。

最初はユウコさんの旦那さんにイライラしました。 どうして奥さんに負担をかけておきながら、自分はのうのうと大学に通っているんだろう……と。 残業を増やしたユウコさんは大変そうで、私は心配で仕方ないのです。 けれど夫の言葉を聞いて、少しだけ腑に落ちたところがありました。 ユウコさんと旦那さんが過ごしてきた日々を、私は知りません。 なのに、その一部だけを切り取って感情的に怒るのは見当違いなのかも……。 きっとユウコさんもそれを望んでいないでしょう。 明日、ユウコさんに会ったら謝りたいと思います。

【ユウコの気持ち】いつか必ず恩返しする!秘め続けた想い

私(ユウコ)は、夫と2人の子どもとの4人暮らしです。もともとは専業主婦で家事・育児を担っていました。子どもたちの手が離れるタイミングで再就職し、今ではフルタイムで働いています。夫のマモルはとても優しい人で、いつも私に寄り添ってくれていました。そんな夫が「大学に行きたい」と言ってきたのです。まだまだ子どもに教育費がかかります。本来であれば反対する案件なのかもしれません。でも私は「いいんじゃない?」と言って、納得して夫を送り出したのでした。

心身ともに疲れてしまった私は、結局仕事を辞めることになり、家から出ることも難しくなってしまいました。 マモルは毎日私の元へ訪れてくれました。私が元気になるまで、ずっと寄り添ってくれていたのです。 少しずつ心が回復してきた私でしたが、再び働けるようになるまでにはなかなかならず。 すると……。

そんなときマモルが……私にプロポーズしてくれたのです。働くことができない自分を責め、自分の居場所がないと思っていた私に居場所を与えてくれたマモル。結婚式の代わりにウェディング写真を撮り、私はマモルのために家庭に入ることにしたのです。

あのとき、マモルがいてくれなかったら今ごろどうなっていたんだろう……。 そんなことを考えると恐ろしくなるほど、あの頃の私は絶望的な状況でした。 大学進学を視野にいれていたマモルは、私のためにその夢を一度封印してくれたのです。 でもきっと心の中には、夢が残り続けているんだろうな……。 そんな風に思っていました。 社会復帰をして、しっかりと稼げるようになったら、今度は私がマモルに恩返しをしよう。 ずっとそう思い続けていたのです。

優しい夫「ゴメン」反対する理由ナシ!

やっと言ってくれた! 私は心から嬉しかったのです。夫はずっとタイミングを見計らってくれていたのでしょう。優しい夫のことです。家族に迷惑をかけないようにするにはどうすればいいかを、たくさん考えてくれたはずです。

「本当にごめん。自分勝手なことを言っているのも分かってる」 と夫は謝りますが、この決断を反対する理由は、私にはありませんでした。私の方こそ、今まで本当にありがとう。私は夫のおかげで、ここまでやってこれたのです。

今、私は仕事がすごく楽しいのです。だから、大丈夫。これからもっとバリバリ働いて、夫のやりたいこと、叶えてほしいと思っています。そして何より、夫の本当の気持ちが聞けて、夫の力になれて、私は嬉しいのです。夫がどんな選択を言い出しても、私は受け入れます。それができるのは、私が夫の「本質」を信じているから。 彼は絶対に私たち家族を裏切ったりしない。家族のことを大切に想ってくれている。だから、私は彼を快く大学に送り出すことができたのです。

翌日……。

夫婦とは、不思議なものです。「いま」の夫婦をつくっているのは、過去の自分たち。 相手を信頼するのも、不審に思うのも、すべて過去からの積み重なった日々がそう思わせるのです。 そういう意味でも、夫婦のことは夫婦にしか分からない。 一緒に歴史を紡いできた2人だからこそ言えることがあるのだな……そんな風に思えます。 今回私は夫を快く大学へ送り出しましたが、それを否定的に考えてしまう人もいるでしょう。 でもそれは、その人なりの積み重ねてきた日々があるからこそ、そういう感情に至るだけのこと。 100組の夫婦がいれば100通りに考え方があるのだと思っています。


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