<昼飲み……アリ?ナシ?>義母に子どもを預け、昼飲み?「非常識だし、ありえない!」【まんが】
私、ショウコは実家の近くでひとり暮らしをしています。仕事は平日休み。母も話し相手がほしいみたいなので、実家にはしょっちゅう帰っています。親と仲がいい独身の私が、実家に住まない理由……それは兄家族が実家で同居しているから。兄(コウイチ)は、妻ミカさんと小学4年生と2年生の子どもの4人家族です。兄家族が母と同居をするようになったのは、数年前。父が亡くなったことがきっかけでした。
世間でよく聞くどちらか一方が「イヤイヤはじまった同居」ではなく、お互いメリットのあるwin-winな同居だったと思います。しかしある日、私が実家に遊びにいくと、母から義姉ミカさんの驚くべき話を聞かされたのです。
私と母、そして兄もお酒を飲みません。だからなのか、昼から居酒屋などで飲んでいる人がいれば「仕事は?」と疑問に思うし、母親が子どもを置いて飲みに行くというのも私は信じられないのです。兄も同じ気持ちだったようで……。
その話を聞いて私は顔が引きつってしまいました。同居している義母に子どもの世話を任せて、さらに昼からお酒を飲みたいだなんて! もう言葉も出ませんでした。旦那、そして同居している義母から反対されてまで、自分のわがままを押し通そうとするミカさんに驚きを隠せません。ミカさんと母の昨日のやりとりを詳しく聞くと……。
あろうことにミカさんは反省するわけでもなく、図々しくも反論してきたそうです。うちの母が優しく諭したにも関わらず、強い言葉で言い返し怒りをあらわにするなんてミカさんはおかしいと思います。母に子どもを預ける理由が「仕事」なら理解できますが、「昼から友達と飲む」が理由だなんて非常識です。兄も母も私も同じ気持ちだと思います。
正直、お昼からお酒を飲むって、世間一般的にもそんなに賛成されることではないと私は思っています。兄も母も反対しているのだから、ミカさんもやめればいいのに……。そんなに昼間からお酒を飲みたいものでしょうか? せめてお酒は抜きにしてランチだけとか、お酒を飲むなら夜にするとか、そういう風に調整できないものなのでしょうか。子どもを置き去りにして、母にも手間をかけさせて、そんな思いをしてまで飲みに行くものではないと私は思います……。
母に子どもを預けて昼飲みしたいという義姉。みなさんはどう思いますか?
「私の義姉が非常識!」SNSでグチると……予想外の事態に
SNSは私の日々の愚痴など、自己満足的なことを書いています。フォロワーは100人くらい。リアルな友達ではなく、ほとんどがSNS上だけの知らない人だから、心の内を吐き出すにはちょうどいいのです。今回も愚痴を投稿すると、すぐさま反応がありました。
いつもの愚痴の投稿とは、みんなからの反応が違っていて戸惑います……。
SNSにはそのあともコメントが続々と届き、通知が鳴りやみませんでした……。その内容がミカさんを擁護するものばかり。私や私たち家族の考えや私たちがミカさんに対して一方的に否定したことなどに批判が殺到したのです。
コメントを全部読むと私に同意するものは皆無で、ほとんどはミカさんへの同情。そして、「離婚を考える人もいる」とのコメントもあり、だんだん恐ろしくなってきたのです。 「そんなにおかしいことだったのかな?」「当たり前だと思っていたのに……」こんなことになるなんて考えてもいませんでした。軽く愚痴っぽくSNSで投げかけただけなのに、返ってくる強い言葉にたじろきます。私や家族への批判のコメントはナイフのように突き刺さって、私の胸をざわつかせました。
そのときはじめて世間の考えや価値観を知りました。「離婚」というワードまで出てきて本当にびっくりしました。知らない人に一方的に反論や批判されるって、こんなに怖いことなのですね……。と同時に、「世間と私たちの価値観が違った」ということを親子で理解しました。これ以上、みんなの反応を目の当たりにするのはツライので、今回の私たちの考えの背景や思い直したことなどを追記することにしました。SNSの恐ろしさを身をもって知った私ですが、このおかげで間接的に義姉の思いを知ることができたのです。
「非常識なのは……?」価値観のズレに気づいた私たち。反省
私はようやくミカさんの気持ちに気づいたのです。一方的に義実家のみんなから攻撃され、ミカさんも怖かったに違いありません。普段、育児に仕事、家事にさらに同居も頑張ってくれているミカさんになぜ家族として寄り添わなかったのか。話もしっかり聞かず、寄ってたかって批判した私たちの行動は反省しないといけないと思いました。母には「自分たちばかりが正しいわけじゃない」「価値観を押し付けてはいけない」と話すことにしました。
今回のことで反省し、ミカさんには快く出かけてもらおうと決めました。「離婚してほしくない」からだけではありません。私たちは経験してわかったのです。「価値観が違う他人に大勢で批判されること」の恐ろしさを。その考えが間違っているか間違っていないかよりも、家族みんなで頭ごなしに批判し誰も義姉に寄り添わなかったことは本当に良くなかったと思っています。
私が帰った後、母はミカさんと話すことにしたようです。
ミカさんからはとても感謝され、そして安心してうれしそうな様子だったと母から聞きました。大人数から寄ってたかって価値観を押し付けられるってとても怖いことですね。その価値観が一致団結しているとなおさら。今回身をもって体験し、自分の価値観を違う価値観の人に押し付けないようにしようと肝に銘じました。
SNSは匿名なので理想論や自分の価値観を安易に語り、言いたい放題になりがちだと思います。それにもかかわらずミカさんを庇う人の多さに驚きました。それだけ私や母、兄がミカさんに言っていることは「価値観の押し付け」だったのですね。兄夫婦が離婚などのおおごとになる前に、歩み寄れて本当に良かったです。自分の価値観も大事だけど、押し付けにならないよう付き合いを考えていかなければと思いました。