「土も美味しく食べられます」 北海道・新ひだかのホテルの朝食が最高すぎると話題
「土も美味しく食べられます」
北海道のとあるホテルの朝食バイキングで、そんなアピールと共に提供されているメニューがあるという。
北海道はおいしい食べ物でいっぱいだが、土までおいしいとは......。いったい、どんなメニューなんだ?
は、畑だ~! 黒い「土」の上に、ミニトマトにブロッコリー、ニンジンが埋まっている。
そして、「畑」が入った容器の奥には、こんな説明が。
「この土は日高産昆布を粉にしパン粉や塩、オリーブオイルで味つけした手作りの食べられる土です」
なるほど、土まで食べられるって、そういうことだったんだ!
ユニークなビジュアルの料理「日高の野菜畑」はある旅行者がX上で紹介したことをきっかけに注目の的に。こんな感想が寄せられている。
「家庭菜園というか畑のような演出めちゃ可愛い」 「これは、かわいい野菜ディスプレイの最高峰」 「食べられる土を作ろうという発想が斬新で好き」
Jタウンネット記者は10月16日、このメニューを提供しているホテルアネックスイン(北海道新ひだか町)に話を聞いた。
味には自信アリ!
取材に応じた代表取締役社長の佐藤貢さんは、ホテルアネックスインの朝食についてこう語る。
「一般的な朝食ではない、『ここだけの朝食』を提供しようと思って作っています。具体的には『手作りのお料理』『地場のもの』『たくさんの笑顔』を提供しています」(佐藤貢代表取締役社長)
料理には極力既製品を使わず、食材にもなるべく地場産のものを使用。オーナー自らが腕を振るい、味には絶対の自信をもって提供しているという。
「旬なお料理を日替わりで出しているので、ビジネスホテルということで連泊のお客様にも『毎日違うお料理、そして手作り感が素晴らしい』とご好評いただいています」(佐藤社長)
「日高の野菜畑」も、そんな自慢の料理の1つ。
土に見立てたものは、日高産の昆布を独自の調理法で粉状にしてパン粉とスパイス・ハーブなどを混ぜた「粉ドレッシング」のようなものなんだとか。
「野菜に振りかけても食べられる当社オリジナルの一品です。地場産の野菜が土にうわさっているように見立てて提供しています」(佐藤さん)
〝競走馬の町〟ならではの朝食体験
料理以外にも、「ここだけの朝食」を感じられるサービスがある。
ホテルアネックスインのある新ひだか町は、国内有数の馬産地(競走馬の生産地)として知られている。
それにちなんで、同ホテルで使われている朝食券のデザインも〝競馬仕様〟になっているのだ。
その名も、「朝食投票カード」。
本物の勝馬投票券では馬番を書く場所に、部屋番号や人数などをマーキングする仕組みで、かなり本物に寄せた作りになっている。
「チェックインの時には朝食券をお渡しすると、お客様からひと笑いをもれなくいただけます」(佐藤さん)
その他、朝食会場には「名馬ゴールドシップのフォトスポット」や、Jタウンネットでも以前取り上げた「出走ゲート風の入り口(https://j-town.net/2025/04/01365044.html)」など、競馬ファンにはたまらない内装が盛りだくさん。
こだわりの朝食や〝競馬仕様〟な朝食会場がSNSなどで話題になっていることについて、佐藤さんは
「お客様に『SNSを見て、このホテルに泊まるために新ひだか町にきました』と言って頂いたり、競馬ファンには『こんなホテルに泊まりたかった! 来年はもっと期待してるので!』とプレッシャーもかけられたりしています」
と語り、反響を実感しているようだ。
同時に、「まだまだやれることはたくさんある」とも思っているそう。
「馬産地『新ひだか』に足を運んでもらえるように、これからも朝食のみならずホテル全体、そして地域全体で素晴らしいおもてなしができるように頑張っていきたいと思います」
と意気込みを語ってくれた。