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東京湾の船イシモチ釣りで32cm頭に釣る人46尾【鴨下丸】アジやアナゴがゲスト

TSURINEWS

鴨下丸で釣れたイシモチ(提供)

「久しぶりにあのガッガクンとくる魚信のイチモチ釣りを楽しみたい」という娘を誘って、降雪の影響がすっかり消えた2月10日(土)、東京湾金沢八景(漁港内)の鴨下丸を訪れた。

鴨下丸でイシモチ釣り

東京湾金沢八景(漁港内)の鴨下丸に集まったファンは5人。私たちは左舷ミヨシ寄りに並び、タックルの準備に取りかかる。

鴨下丸船着場周辺略図(提供:週刊つりニュース関東版APC・大村隆)

7時20分、大勢のタチウオフリークを乗せた10号船を見送り、続いて店前で手を振る店主、女将に見送られ、静かに桟橋を離れる。舵を握るのは、小場石誠船長、釣り場を知り尽くしている強い味方だ。

左手に八景島シーパラダイスを眺めながら左へ回り込み、湾奥を目指す。天候は穏やかな冬晴れ。海上もナギでこれから展開されるイシモチとのやりとりに心を馳せ、釣り談議で盛り上がる。

イシモチ釣りのタックル

航程30分、巨大なクレーンが立ち並ぶ本牧沖に到着。僚船の船影もチラホラと見える「はい、この辺りから探っていきます。用意してください」とのアナウンス。

イシモチタックル(提供:週刊つりニュース関東版APC・大村隆)

船で配られた手桶のなかから青イソメをタオルの上につまみ出し、頭の下を少し強めにつまみ、開けた口の中にハリ先を刺し入れ、3~4mmハリ軸を通してハリ先を出す。タラシの長さは10~12cmに止めて切る。

1投目から30cm良型イシモチ

やがてポイントが定まると軽く制動がかかり「はい、どうぞ、水深は22mです」と投入の合図。竿尻を握った娘は、もう一方の手でオモリを持ち、竿の弾力を活かして軽く前方へと振り込む。

オモリが着底したらイトフケをとり、少し浮かせて船が波下に入った時に、オモリがトンとわずかに底を打つ位置にキープ。

セオリー通りの態勢でアタリを待っていると、すぐにガッガクンとアタった。竿先を下げ、ひと呼吸おいてそーっと聞き上げる。さらに引きが続くところで軽くシャクリを入れてアワせると、見事にハリ掛かり。

魚の引きを楽しみながら巻き上げている。1投目から30cmほどのナイスサイズのイシモチが海面に横たわる。竿を立てながら引き寄せ無事に抜き上げた。

娘が良型イシモチでスタート(提供:週刊つりニュース関東版APC・大村隆)

筆者にも30cm超え良型浮上

娘が順調にスタートをきったのを見届け、私も実釣を開始。イトフケをとり、下バリのエサが底スレスレに漂うイメージをして、わずかに底を切ってアタリを待つ。

するとすぐに小さな前アタリがあり、続いてガッガクンときた。アタリが続いたので、軽くアワセを入れて巻き上げに入る。横走りを見せ、良型の予感にルンルン気分。案の定、30cm超えの良型が浮上。ミキイトを掴んで抜き上げると、様子を見ていた娘も「大きいねぇ」と感嘆しきり。

食い千切られたイソメはそのまま残し、その上から新たなエサをチョン掛けに付け足して再投入。こまめに底ダチを取り直しながら攻め続けたが、今度はなかなか魚信が訪れない。魚探で底の状態を見ていた船長は「流し変えましょう。竿を上げてください」とのアナウンスをして小移動。

ゲストに中型アジ、アナゴ

「はい、水深は23m」との合図で投入すると、すぐにアタリがあり、25cm級を立て続けに取り込む。気をよくして投入すると、またもすぐにアタった。今度はプルッブルッと竿先を震わせる。軽く、アワせると小気味いい引き込み。イシモチではなさそうだ。

巻き上げると25cmほどのマアジ。体高があり、ふっくらとした魚体。脂の乗りが感じられ、夕膳に添えるタタキが頭をよぎり、思わずニンマリ。

ふと娘を見ると、円弧を描く竿を捉え懸命に巻き上げている。「何が掛かったのだろう、メッチャ重いよぉ」と悲鳴を上げている。置き竿にして駆けつけると、何と50cm近いアナゴと中アジの一荷。娘は「しんどかったけどよかった」と大喜び。アナゴは帰りに船宿できれいに捌いてもらえた。

自分の置き竿に目を戻すと、竿が大きなバウンドを繰り返している。戻って巻き上げると、こちらは良型イシモチと中アジの一荷。

少しでも食いが遠のくとすぐに小移動し、新たなポイントを探ってくれる。そのためアタリが途切れることはなく、まったく退屈しない。

良型の一荷もきた(提供:週刊つりニュース関東版APC・大村隆)

イシモチは誘いが大切

十分に魚が溜まったところで、竿を上げて船中の様子を見て回る。右舷ミヨシに座る三宅さんは竿先をソフトに上下させ、時にはゆっくりと頭上まで誘い上げ、またゆっくりと底へ戻す誘いなどを入れ、アタリをひん発させている。

折しも取り込んだレギュラーサイズの一荷を掲げてくれ「やはり誘いは大切だよ」とベテランの弁。

巧みな誘いで三宅さん一荷(提供:週刊つりニュース関東版APC・大村隆)

イシモチは釣趣よく、食しても美味しい

同舷トモで竿を振る。鈴木さんは「沖釣りはいつもこちらで旬の釣り物を楽しませていただいています。イシモチも釣趣がよく、食しても美味しいから好きな釣り物ですよ」と笑顔で良型を掲げてくれた。

イシモチにぞっこんの鈴木さん(提供:週刊つりニュース関東版APC・大村隆)

左舷トモの大熊さんも好調だ。折しも取り込んだ良型をカメラへ向けてくれると「明日、娘たちが遊びに来るので、刺し身、天ぷらをごちそうしようと出かけて来ました。この時期のイシモチは脂が乗っていて身が締まり、格別に美味しいから喜ぶと思います」と満足げ。

「食味もいいよ」と大熊さん(提供:週刊つりニュース関東版APC・大村隆)

最終釣果

誰もが釣趣を存分に堪能し、美味しい土産を十分に確保し13時ジャストの沖上がりを迎えた。

船中の釣果は22~32cmイシモチ18~46尾、ゲストは前述のアナゴのほかに幅広な中アジが各自7、8尾ずつ釣れた。

日並みのいい日に、釣趣、食味ともお勧めのイシモチ釣りに出かけられたらいかがだろう。

当日の釣果(提供:週刊つりニュース関東版APC・大村隆)

<週刊つりニュース関東版APC・大村隆/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース関東版』2024年2月23日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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