毒物カレー事件を描く映画『マミー』親族への「誹謗中傷や嫌がらせ」 映像を“一部加工”して上映することを配給会社が発表
1998年に発生した「和歌山毒物カレー事件」の“なぜ”を改めて問う衝撃のドキュメンタリー映画『マミー』が、8月3日より公開となる。
配給会社の東風によると、本作に対して関係者や親族への批判が相次いだため、一部映像を加工して上映することを決定したという。
「毒物カレー事件」親族や関係者に誹謗中傷
1998年7月、和歌山県某市の夏祭りで提供されたカレーに猛毒のヒ素が混入するという事件が発生。これにより67人がヒ素中毒を発症し、小学生を含む4人が死亡。捜査の末に犯人と目されたのは、現場の近くに住む主婦の林眞須美だった――。
林眞須美は無期懲役を言い渡されたが、いまだ動機不明で物的証拠はなく、自白もしていない。2009年に最高裁で死刑が確定したが今も獄中から無実を訴え続けており、今年2月には3回目の再審請求が受理されている。
東風は公式noteで11日、親族や関係者への誹謗中傷という事態を受けて、“映像の一部を加工”することを発表。なお公開の中止や延期はせず、予定通り上映されるという。
以下は東風の発表(原文ママ)。
映画『マミー』の公開について
8月3日(土)から予定しているドキュメンタリー映画『マミー』の公開について、配給会社の東風より以下のとおりお知らせいたします。
このたび、本映画に登場する林眞須美さんのご親族から、本映画の公開に関連する誹謗中傷や嫌がらせを予想以上に受けており、日常生活が脅かされる不安が日に日に増しているとのご相談がありました。
そのため、本映画の製作者、配給会社、ご親族の三者で協議した結果、善後策として本編の映像の一部に加工を施したものを上映することにいたしました。
公開の中止や延期はいたしませんので、ぜひ映画館のスクリーンでご覧ください。
なお、本映画に関連する誹謗中傷や嫌がらせに対しては、法的措置を含め、厳正に対処します。
映画『マミー』配給 合同会社 東風
『マミー』は2024年8月3日(土)より東京 シアター・イメージフォーラム、大阪 第七藝術劇場ほか全国順次公開