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建築現場の7割近くでAI活用が拡大 テクノロジーを「試す」段階から「成果を出す」段階へ

月刊総務オンライン

建築現場の7割近くでAI活用が拡大 テクノロジーを「試す」段階から「成果を出す」段階へ

LIFEFUND(静岡県浜松市)が運営する建築AI経営研究会は8月13日、建築・建設業の経営者を対象に実施した「建築AI経営実態調査」の第3回結果を発表した。

同調査は2026年3月に開始され、6月の2回目を経て、今回で3回目を迎えた。3回の調査結果を比較したところ、AI活用が個人単位から組織単位へ広がるとともに、経営上の課題も導入方法から人材育成や効果の定量化へ移行しつつあることが明らかになった。

特定部署以上での活用が、半年間で7割近くまで拡大

特定部署以上でAIを活用している企業(Level2以上)の割合は、3月の43.4%から6月には61.3%、8月には68.5%まで拡大した。3月と比べて25.1ポイント上昇し、7割近くに達している。一方、AI活用が個人利用にとどまるLevel1の割合は、3月の56.6%から8月には31.5%へ減少した。

自社データを学習させた独自AIを構築するLevel4は、3.8%から9.3%へ増加しており、より高度な活用に取り組む企業も増えている。

活用レベルの平均値は、3月の1.57から6月には1.84、8月には2.02まで上昇した。AIの利用が一部の個人にとどまらず、部署や会社全体へ広がっていることがうかがえる。

AI活用レベルの定点比較結果(※画像クリックで拡大)

Claudeが定着、開発・知的生産系ツールが台頭

会社としてClaudeを有料で導入している割合は、3月の18.9%から6月には71.0%へ急増し、8月も70.4%と高い水準を維持した。Geminiの導入率は、3月の56.6%から6月には74.2%へ上昇し、8月も70.4%と引き続き7割台をキープしている。ChatGPTは3月の52.8%から6月は48.4%と5割前後で推移し、8月には61.1%と導入率が6割を超えた。

また、8月調査では、コード生成や知的生産を支援する新世代ツールが一気に台頭した。コード生成AI「Claude Code」が57.4%、資料の分析や整理などに使われる「NotebookLM」が53.7%、開発支援ツールの「Codex」が25.9%となり、上位に食い込んだ。

会社AIツール有料導入率の定点比較(※画像クリックで拡大)

ChatGPTやClaude、Geminiなど主要な対話型AIの定着に加え、コード生成や資料分析など、用途に応じて複数のツールを組み合わせる企業が増えている。AI活用は幅広い業務で試すフェーズから、目的に合わせて高度に使い分けるフェーズへと進んでいる。

経営課題は「入口」から「人材」と「定量化」へ

AIを経営に生かす上での最大の壁として、「何から始めればよいか優先順位が見えない」と答えた割合は、3月の50.9%から8月には31.5%へ縮小した。一方、「活用できる社内人材がいない・育っていない」は7.5%から20.4%へ上昇し、課題の中心が導入方法から人材育成へ移りつつあることがうかがえる。

AIに対する経営者の評価にも変化が見られた。「AIはすでに業績を変えている武器だ」とする回答は、3月の9.4%から6月には19.4%、8月には25.9%へ増加した。同業他社について「AI活用が進んでいて危機感がある」と答えた割合も、26.4%から42.6%へ上昇している。

AI活用の効果を「時間短縮・工数削減など業務数字で把握している」とする回答は、15.1%から24.1%へ増加した。これに対し、「効果がまだ出ていないので把握できていない」は47.2%から20.4%まで減少しており、活用効果を具体的な数字で捉える企業が増えている。

一方、「相談できる専門家やパートナーがいない」とする回答は、11.3%から27.8%へ上昇した。AI活用が高度化するにつれ、社内人材の育成に加え、継続的に支援する外部の専門家やパートナーへの需要も高まっている。

左:AI活用の効果 右:投資を増やす上での一番の障壁(※画像クリックで拡大)

同研究会は、AI活用を巡る議論が、導入の入口から人材育成や効果の定量化、伴走支援といった次のテーマへ広がっていると分析する。経営者にとってAIは「導入して試す」段階を越え、「組織で成果を出す」段階に入りつつあるとの見方を示している。

「建築AI経営研究会 調査(2026年8月)」は8月3日、建築・建設業の経営者を対象に実施。発表の詳細は公式リリースで確認できる。

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