オモダカは野生の小さなクワイ!オタマジャクシ状の根茎が特徴【野草・山菜・きのこ図鑑】
オモダカ オモダカ科
野生の小さなクワイ
浅い池沼や湿地帯、水路などに群生する水生植物で、代表的な水田雑草のひとつ。根が深くて引き抜きにくい上に、無理に引っ張ると地下茎がちぎれ、塊茎が土中に残ってしまうので駆除が難しい。おせちの具材として知られるクワイはオモダカの栽培変種で、場所によってはクワイとオモダカの中間的な個体も見られるが、一般的には塊茎はクワイよりもはるかに小さい。ただし味はよく、田の代かきの際に採取されたオモダカの塊茎を食用にする農家さんもいるという。葉の形が矢じりに似ていることから武士に愛され、家紋「沢瀉紋(おもだかもん)」の図案になっている。
●採れる場所:水辺
根茎はオタマジャクシ状
芽出しの頃は線状の、成長すると矢じり型の三叉に分かれた葉をつける。株の根元から走出枝を伸ばし、その先に数十個の塊茎をつける。その塊茎が食用になる。走出枝を引っ張ると塊茎はちぎれて地中に残ってしまう。よく似たアギナシは塊茎を作らない。
【出典】『野草・山菜・きのこ図鑑』著:茸本 朗